235 / 586
学園4年目
簡単じゃない薬学
しおりを挟む
何度目かの薬学の授業で、俺はついに教授に魔力回復薬の可能性について尋ねた。
「魔力が回復する薬…?」
「ええ、あれば助かるな~と思いまして…。
そういう薬草って無いんですかね?」
ダンジョンに生えている薬草なんかは、魔力吸ってそうだけど…どうなんだろう。
「は~…魔力、魔力か…。
現時点で魔力の抽出方法はありませんので、やるとすればそういう薬草を生で食べるとかになりますかね…」
「ということは、ダンジョンに自生する野草や薬草を食べてみれば分かるんですね」
「は?」
いざとなったら光属性上位魔法(回復、毒消し)で何とかしよう。
「ってことで、気合い入れて光魔法の練習するかなあ…」
すると、薬学の教授と助手さんが声を荒らげた。
「まさか…自分の身体でお試しになると!?」
「はあ、そうですが」
「「絶対に駄目ですっ!!!」」
えー、何でよ?
・・・
薬草は、状態によっても薬効が変わるらしい。
乾燥させて粉にして飲むのが一般的だけど、生で油に漬けたり酒に漬けたりして成分を抽出したりもするし、生だと大抵強い殺菌作用がついてくるので、食中毒なんかだと生の薬草汁を処方するそうだ。
「だから畑があるんですね」
「ええ、緊急時に備えております」
なるほど、あそこは学園の薬箱みたいなもんなんだな。
うんうん…と1人納得する俺に、助手さんが面白い事を教えてくれた。
「そういえば、黒いマルムラソウはダンジョンにしか生えないんですよ」
「そうなんですか?」
「株を採取して畑に植え替えると、緑になるんです。
それでも、頭痛に効くという薬効は同じでして…ここでも育てているんです」
「そうだったんですか!気づかなかったなあ…」
あっ、もしマルムラソウがそうなら…
「駄目ですよ!?絶対に食べちゃ駄目ですよ!!」
「じゃあ、茹でてスープにしたら…」
「やめてください!何で食べようとするんですか!?」
「だって、魔力回復…」
「「寝れば治ります!!」」
う~ん、まあ、そうなんだけど…
「あっ」
思い出した。
「もう!だから」
マグノリア教授の話。
「人間の肉を食べると魔力が回復するって」
「はあああ!?」
「ちょ、ルー!?何を言い出すの!!」
「師匠、正気か!?」
みんなが大騒ぎになる。
んもー、誰も食べるとは言ってないじゃん!
「歴史学か考古学…人肉食からの魔法だから、丁度どっちも噛んでる感じかな…。
アルテミシア地域のホスタって国が魔法の発祥地って言われてるんですけど、そこにそういう儀式をしてた遺跡があるんですって」
「アルテミシア!?シャラパールの向こう側じゃないか!!」
「そうですけど…ホスタには6番目の兄が嫁いでますから、未知の国ってわけでもないですし」
「ユーフォルビアの人脈が広すぎる」
さっそく歴史か考古学かへ聞きに行ってみようという話になり、今日の授業は終了。
一応みんなに釘をさしておこう…カニバリストだと思われちゃかなわんからね。
「ほんで、食べてみたいのは人肉じゃなくて魔物の肉なんですけど」
「「「絶対に駄目!!!」」」
え~、何でよ!?
ダンジョンで食料無くなった時に便利やん!
「魔力が回復する薬…?」
「ええ、あれば助かるな~と思いまして…。
そういう薬草って無いんですかね?」
ダンジョンに生えている薬草なんかは、魔力吸ってそうだけど…どうなんだろう。
「は~…魔力、魔力か…。
現時点で魔力の抽出方法はありませんので、やるとすればそういう薬草を生で食べるとかになりますかね…」
「ということは、ダンジョンに自生する野草や薬草を食べてみれば分かるんですね」
「は?」
いざとなったら光属性上位魔法(回復、毒消し)で何とかしよう。
「ってことで、気合い入れて光魔法の練習するかなあ…」
すると、薬学の教授と助手さんが声を荒らげた。
「まさか…自分の身体でお試しになると!?」
「はあ、そうですが」
「「絶対に駄目ですっ!!!」」
えー、何でよ?
・・・
薬草は、状態によっても薬効が変わるらしい。
乾燥させて粉にして飲むのが一般的だけど、生で油に漬けたり酒に漬けたりして成分を抽出したりもするし、生だと大抵強い殺菌作用がついてくるので、食中毒なんかだと生の薬草汁を処方するそうだ。
「だから畑があるんですね」
「ええ、緊急時に備えております」
なるほど、あそこは学園の薬箱みたいなもんなんだな。
うんうん…と1人納得する俺に、助手さんが面白い事を教えてくれた。
「そういえば、黒いマルムラソウはダンジョンにしか生えないんですよ」
「そうなんですか?」
「株を採取して畑に植え替えると、緑になるんです。
それでも、頭痛に効くという薬効は同じでして…ここでも育てているんです」
「そうだったんですか!気づかなかったなあ…」
あっ、もしマルムラソウがそうなら…
「駄目ですよ!?絶対に食べちゃ駄目ですよ!!」
「じゃあ、茹でてスープにしたら…」
「やめてください!何で食べようとするんですか!?」
「だって、魔力回復…」
「「寝れば治ります!!」」
う~ん、まあ、そうなんだけど…
「あっ」
思い出した。
「もう!だから」
マグノリア教授の話。
「人間の肉を食べると魔力が回復するって」
「はあああ!?」
「ちょ、ルー!?何を言い出すの!!」
「師匠、正気か!?」
みんなが大騒ぎになる。
んもー、誰も食べるとは言ってないじゃん!
「歴史学か考古学…人肉食からの魔法だから、丁度どっちも噛んでる感じかな…。
アルテミシア地域のホスタって国が魔法の発祥地って言われてるんですけど、そこにそういう儀式をしてた遺跡があるんですって」
「アルテミシア!?シャラパールの向こう側じゃないか!!」
「そうですけど…ホスタには6番目の兄が嫁いでますから、未知の国ってわけでもないですし」
「ユーフォルビアの人脈が広すぎる」
さっそく歴史か考古学かへ聞きに行ってみようという話になり、今日の授業は終了。
一応みんなに釘をさしておこう…カニバリストだと思われちゃかなわんからね。
「ほんで、食べてみたいのは人肉じゃなくて魔物の肉なんですけど」
「「「絶対に駄目!!!」」」
え~、何でよ!?
ダンジョンで食料無くなった時に便利やん!
18
お気に入りに追加
2,467
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
俺の義兄弟が凄いんだが
kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・
初投稿です。感想などお待ちしています。
【書籍化確定、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
いじめっこ令息に転生したけど、いじめなかったのに義弟が酷い。
えっしゃー(エミリオ猫)
BL
オレはデニス=アッカー伯爵令息(18才)。成績が悪くて跡継ぎから外された一人息子だ。跡継ぎに養子に来た義弟アルフ(15才)を、グレていじめる令息…の予定だったが、ここが物語の中で、義弟いじめの途中に事故で亡くなる事を思いだした。死にたくないので、優しい兄を目指してるのに、義弟はなかなか義兄上大好き!と言ってくれません。反抗期?思春期かな?
そして今日も何故かオレの服が脱げそうです?
そんなある日、義弟の親友と出会って…。
【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。
白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。
最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。
(同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!)
(勘違いだよな? そうに決まってる!)
気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる