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学園3年目
怒涛の学外研修(古龍の墓・戻り①)
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古龍の墓に着くと、置いて行ったメンバーと一緒にイドラ君とクリビアさんが出迎えてくれた。
イドラ君は俺に会うと開口一番、
「どう?儲けの種、何かあった?」
だって。
そんなにポンポン見つからないよ!
俺を何だと思ってるんだ、みんなして…。
クリビアさんからは
「ガード専門職についてお話を」
と言われたので、善(?)は急げで早速冒険者ギルドへと俺、殿下、ソラン先輩の3人で向かう。
古龍の墓にある冒険者ギルドは学園街のギルドよりずっと大きくて立派だ。
その隣にはやっぱりアイリス商会…冒険者ギルドとアイリス商会は常にセットになっているらしい。
冒険者の人が取ってきた素材や魔石を買い取るためなんだそうだ。
なるほどね。
ギルドの応接室に通されるやいなや、クリビアさんは話し始めた。
「それで、ガード専門職のお話なんですが…国家分立後に無くなってしまった幻の職業だそうで、こちらに資料がほとんど無いのです」
「あ~、もしかして魔法が古代から属性に切り替わって、詠唱の時間がほぼ無くなったからですかね?」
よくよく考えてみれば、さすがに「地味だから」無くなるなんてことは無いよな。
必要なくなったからと考えるのが妥当…
「それもありますけど、地味だからですかね」
地味もかよ!!
急造でタンク役をお願いしたソラン先輩が言った。
「大きな盾を持って前線にいるの結構怖いんだよ…最初は死ぬかと思った」
「ですよね…戦闘にある程度慣れてる人じゃないとやっぱり無理そうですか?」
「うん、そうだね…でも、最前線だからこそ魔生物と対峙できるから、片っ端から対話を試みられたよ!その結果、意思疎通できない魔物、意思疎通ではないけれど感情の交換程度ならできる魔物、対話ができる魔物がいてね、その種類や傾向も大分掴めてきたんだ!そう思うと有意義かもしれないね、僕ら魔生物学研究者としては。フィールドワークを専門にしてる研究者も多いから、そういう人たちにはちょうどいいかも…魔生物の知識もあるしね!」
「おお、言われてみればぴったりかも…」
うーん、前向きだな。さすが研究馬鹿の1人だ。
マシンガントークが止まらないソラン先輩。
「ビスカリア教授なんか『なんて都合がいい職業なんだ!』って嬉々としてやってたよ?冒険者を雇う時でも、こっちにも提示できるメリットがあるぶん有利かもしれないって、それで雷属性付けたいっていうからこっそり属性開放もして、気合で3日でサンダーアローまで行って対話魔法を練習して、そこらじゅうでデータ取りまくりだよ、これは魔生物学の新しい境地を切り開くものだね、間違いなく生態研究が一歩前に進むよ!魔生物を生け捕りにできる技を開発できたらさらにヤバいかもしれない…世界が魔生物学に注目する日は近いよ!!」
「ネリネ先生に罠の事、相談してみますか?」
「そうだね、いいね!やっぱり攻撃的なときに対話を試みても内容が物騒なものしかないからね」
ちょっと待て。こっそり属性開放したとか言わなかった?大丈夫だったんだろうな…?
タンクをやりたい人もいなくはないって事か。
するとクリビアさんが言った。
「実は武器に属性を付けるあの詠唱、冒険者たちの間でもかなり広がってましてね、自分でじゃなく魔法使いにかけてもらう方法で実戦に挑んだ方もいるようです。
その際やはり詠唱時間が長いので他のメンバーに負担がかかるのが悩みのようで、こうも魔法剣だとか魔法拳だとかが広がりそうなら復活させてもいいのかもしれません、ガード専門職…「盾」を」
「本当ですか!?」
幻のタンク、復活!
でもそれには大変な道のりになりそうだとのことで、クリビアさんが俺に向き直って言った。
「ただ、やはり専門的な知識と技は必要でしょうから、指導者が必要かと…というわけで、ルースさん、お手伝い頂けますよね?」
美人のニッコリは圧がヤバい。
俺はこういうしかなかった。
「じゃ、じゃあ…できる限り」
イドラ君は俺に会うと開口一番、
「どう?儲けの種、何かあった?」
だって。
そんなにポンポン見つからないよ!
俺を何だと思ってるんだ、みんなして…。
クリビアさんからは
「ガード専門職についてお話を」
と言われたので、善(?)は急げで早速冒険者ギルドへと俺、殿下、ソラン先輩の3人で向かう。
古龍の墓にある冒険者ギルドは学園街のギルドよりずっと大きくて立派だ。
その隣にはやっぱりアイリス商会…冒険者ギルドとアイリス商会は常にセットになっているらしい。
冒険者の人が取ってきた素材や魔石を買い取るためなんだそうだ。
なるほどね。
ギルドの応接室に通されるやいなや、クリビアさんは話し始めた。
「それで、ガード専門職のお話なんですが…国家分立後に無くなってしまった幻の職業だそうで、こちらに資料がほとんど無いのです」
「あ~、もしかして魔法が古代から属性に切り替わって、詠唱の時間がほぼ無くなったからですかね?」
よくよく考えてみれば、さすがに「地味だから」無くなるなんてことは無いよな。
必要なくなったからと考えるのが妥当…
「それもありますけど、地味だからですかね」
地味もかよ!!
急造でタンク役をお願いしたソラン先輩が言った。
「大きな盾を持って前線にいるの結構怖いんだよ…最初は死ぬかと思った」
「ですよね…戦闘にある程度慣れてる人じゃないとやっぱり無理そうですか?」
「うん、そうだね…でも、最前線だからこそ魔生物と対峙できるから、片っ端から対話を試みられたよ!その結果、意思疎通できない魔物、意思疎通ではないけれど感情の交換程度ならできる魔物、対話ができる魔物がいてね、その種類や傾向も大分掴めてきたんだ!そう思うと有意義かもしれないね、僕ら魔生物学研究者としては。フィールドワークを専門にしてる研究者も多いから、そういう人たちにはちょうどいいかも…魔生物の知識もあるしね!」
「おお、言われてみればぴったりかも…」
うーん、前向きだな。さすが研究馬鹿の1人だ。
マシンガントークが止まらないソラン先輩。
「ビスカリア教授なんか『なんて都合がいい職業なんだ!』って嬉々としてやってたよ?冒険者を雇う時でも、こっちにも提示できるメリットがあるぶん有利かもしれないって、それで雷属性付けたいっていうからこっそり属性開放もして、気合で3日でサンダーアローまで行って対話魔法を練習して、そこらじゅうでデータ取りまくりだよ、これは魔生物学の新しい境地を切り開くものだね、間違いなく生態研究が一歩前に進むよ!魔生物を生け捕りにできる技を開発できたらさらにヤバいかもしれない…世界が魔生物学に注目する日は近いよ!!」
「ネリネ先生に罠の事、相談してみますか?」
「そうだね、いいね!やっぱり攻撃的なときに対話を試みても内容が物騒なものしかないからね」
ちょっと待て。こっそり属性開放したとか言わなかった?大丈夫だったんだろうな…?
タンクをやりたい人もいなくはないって事か。
するとクリビアさんが言った。
「実は武器に属性を付けるあの詠唱、冒険者たちの間でもかなり広がってましてね、自分でじゃなく魔法使いにかけてもらう方法で実戦に挑んだ方もいるようです。
その際やはり詠唱時間が長いので他のメンバーに負担がかかるのが悩みのようで、こうも魔法剣だとか魔法拳だとかが広がりそうなら復活させてもいいのかもしれません、ガード専門職…「盾」を」
「本当ですか!?」
幻のタンク、復活!
でもそれには大変な道のりになりそうだとのことで、クリビアさんが俺に向き直って言った。
「ただ、やはり専門的な知識と技は必要でしょうから、指導者が必要かと…というわけで、ルースさん、お手伝い頂けますよね?」
美人のニッコリは圧がヤバい。
俺はこういうしかなかった。
「じゃ、じゃあ…できる限り」
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