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学園2年目
【閑話休題】不人気研究室たちの企み
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魔石工学研究室からルースとアレクが出ていくのを確認してから、魔石工学の教授は研究室へ入った。
魔石工学の研究生は現在5名。
魔法研究室の中では中堅どころだが、最近焦りを感じている。
「ノース、どうだった」
「はい教授、シャラパール語のテストまでは毎日ここへ来る、言ったました。
部屋入って話するの毎日は出来ないって、けど毎日お手紙出しにここ来るは約束できた」
「そうか、次は私も同席しよう…できればガーベラ氏のお孫さんとも接触を図りたいところだが…ルースを足掛かりにすればそれも叶うだろう」
「教授、ルースかわいいね、国に連れて帰りたい」
「ははは、それは無理だ…ルースはもうアルファード殿下と婚約することが内定している」
「ないてい?」
「ほぼ決まっているということだ。来年のこの時期には発表されるだろう」
「そうか…残念ね」
教授はノースの肩をぽんぽんと叩いて労い、言った。
「だが、友人として一緒にいるだけでも充分だ…と周りの連中は言っているらしいぞ?
急に突拍子もないことを思いつくそうでな、最近校長の「魔法総合研究室」が目覚ましい成果を挙げているのもあいつがきっかけらしい。
ホバークラフト…あれもルースの発案だそうだ」
「ええ、つくったの、ガーベラさんでしょう?アイデアだけであっちが独占?ずるいない?
…あ、でも、ガーベラさんあっちの研究室行ってしまったね、だから仕方ない…つらいね」
「そうなんだよ~!!
だから、ルースとガーベラ君の両方をうちにも所属させることができたら、次に同じことがあったときにうちの成果だって主張できるんじゃないかって」
「そうか、いい考えだね教授」
「だろう?
あの研究室に才能が集まりすぎてるんだ、いくら校長の研究室だからって独占はいかん!
魔生物学研究室のやつらも、今頃、何か企んでいるだろうから…共闘を持ちかけるつもりだ」
「魔生物学?ルース何かしたの?」
「あの巨大サンドワームの中に飲み込まれながらも、生きて帰ってきた」
「ひょー!!すごいね、そんな人いないよ!」
「そうだろう、それにな…おお、来たか」
ドアがノックされ、残りの4人が入ってきた。
「急に呼び出して、何の用です?」
「まあ座ってくれ、実はな…」
+++++
魔石工学研究室の隣は魔生物学研究室。
そこで教授とソランが話をしている。
現在の研究生は3名。うち1人は幽霊研究生である。
人気の無さから研究費を減らされ始めてはや5年。
ソランがダンジョン再生計画に参加したのをきっかけに、注目が集まるようにはなったが…
ここで巻き返しを図らねば、近いうちに研究室が無くなるのではないかという危惧がある。
今日はそれを阻止するための作戦の進捗確認だ。
「ソラン、ルースと仲良くなろう作戦はどうだ」
「それが、アルファード殿下に阻まれ…
2人だけで話すのは困難です」
「そうか、テストをダシに何とかならんのか」
「それも校長の目が届く範囲でしか話ができない状態で…せめて、こちらに来てくれることがあれば」
「うーむ、エルグラン王子は一度こちらへ来てくれたことがあったよな?」
「はい、スライムの観察を通して魔生物の大発生を予知できるか、その先、大発生を抑制できるか…。
この研究はうちと共同で行わないかと打診していまして、あちらも共同ならと乗り気ですが…こちらの研究室に籍を置くことについては、難色を示されてしまいまして」
「だが、こちらの研究室への出入はあるんだろう?
そこでだな…」
「一緒に来ないかと誘うんですね?」
「そうだ…そして、掛け持ちでも構わんから籍を置かんかと声をかけるんだ」
「掛け持ち…ですか!?」
「そうだ、上手くすればリリーとグロリオサもついてくる…殿下も一緒に来てくれれば、この研究室の窮状も分かって頂けるだろう」
「そうですね、一度話してみます」
「頼んだぞ。
だが問題は両隣だ…ルースは魔法理論の上級を採っているんだろう?魔石工学は想定の範囲内だが、古代魔法研究室も絡んでくるかもしれんぞ」
「厄介ですね…」
「うむ、だから先んじて共闘を持ちかけるんだ」
「なるほど、先制攻撃ですね」
「うむ」
+++++
魔生物学研究室の右隣、古代魔法研究室。
本を読むばかりで一つも成果が無いと言われて久しいこの研究室でも会議が行われていた。
現在の研究員は2名。
土属性魔法研究室が魔法総合研究室と名前を変えてから、最弱小研究室に転落してしまった。
だが羨ましがるだけでは状況は変わらない。
どうにかしないと…
そこで目をつけたのは、
「2年生で魔法理論上級を採っているルース・ユーフォルビアというのがいるだろう」
「ええもちろん、初級・中級・上級を一気に受講している彼ですよね」
「そうだ、校長から話を聞いたときは正直いい加減にしろよと思ったが…彼の話を色々なところで聞くようになって、これは運命だと思ってな」
「運命…ですか?」
「最初は魔法総合研究室内で収まっていた「ルースの思いつき」だが、交友関係の拡がりと共に魔石工学の分野でも魔生物学の分野でも発揮され始めたらしい…ということは、うちのだれかがルースと仲良くなれば、そのうち古代魔法の分野でも思い付きが発揮されるかもしれんだろう?」
他力本願な上に「かもしれない」程度の可能性。
それでも他に頼るものがないのが、この研究室の現状を示していると言えよう。
「この前、彼が身体強化魔法が出来ないかと考えている、と小耳に挟んでな…
そこで、身体強化の魔法は、古代魔法にヒントがあるかもしれない…そう思わせる作戦だ」
「ええー…」
「今使われている属性魔法に、身体強化は無い。
だったら古代魔法を調べてみたらどうかと声をかけるんだ。古代魔法とは、属性の枠に当てはまらないせいで失われた魔法のことだからな」
今では使える者がいなくなってしまった幻の魔法…
それが1つでも復活できれば、目覚ましい成果だ!
それに彼が古代魔法を習得すれば、噂の「魔力同調法」で、自分も使えるようになるかも…
「身体強化の魔法そのものは文献に無いが…
調べてみてもいいなと思わせれば勝ちだ」
「古代魔法の文献はここにしかありませんからね」
数年前までは魔法棟の図書館に所蔵されていたが、お前ら以外誰も借りないから持ってけ…と言われてありがたく貰ってきたのだ。
本棚を空けたい図書館側の圧に負けたともいう。
「しかし、きっかけがありません」
「ううむ…では、直接俺から声を掛けるか」
「そっすね、頑張ってください」
「ただ、ここに連れてきたあと、仲良くなれるよう努力するのはお前たちだぞ」
「うう…頑張ります…」
「最近じゃ一般棟の獣医学のほうでも狙っているらしいからな…せめて魔法棟から出さないようにしないと」
その時、ノックの音がした。
誰が訪ねてきたんだろう…
そう思ってドアをあけると、そこにいたのは…
「やあ、どうもどうも」
「貴様ら…何しにきた」
「ちょっとお話合いに…ね、教授」
「そう、単なる共闘のおさそいですよ」
「共…闘…?」
弱小魔法研究室たちの戦いが始まる…。
魔石工学の研究生は現在5名。
魔法研究室の中では中堅どころだが、最近焦りを感じている。
「ノース、どうだった」
「はい教授、シャラパール語のテストまでは毎日ここへ来る、言ったました。
部屋入って話するの毎日は出来ないって、けど毎日お手紙出しにここ来るは約束できた」
「そうか、次は私も同席しよう…できればガーベラ氏のお孫さんとも接触を図りたいところだが…ルースを足掛かりにすればそれも叶うだろう」
「教授、ルースかわいいね、国に連れて帰りたい」
「ははは、それは無理だ…ルースはもうアルファード殿下と婚約することが内定している」
「ないてい?」
「ほぼ決まっているということだ。来年のこの時期には発表されるだろう」
「そうか…残念ね」
教授はノースの肩をぽんぽんと叩いて労い、言った。
「だが、友人として一緒にいるだけでも充分だ…と周りの連中は言っているらしいぞ?
急に突拍子もないことを思いつくそうでな、最近校長の「魔法総合研究室」が目覚ましい成果を挙げているのもあいつがきっかけらしい。
ホバークラフト…あれもルースの発案だそうだ」
「ええ、つくったの、ガーベラさんでしょう?アイデアだけであっちが独占?ずるいない?
…あ、でも、ガーベラさんあっちの研究室行ってしまったね、だから仕方ない…つらいね」
「そうなんだよ~!!
だから、ルースとガーベラ君の両方をうちにも所属させることができたら、次に同じことがあったときにうちの成果だって主張できるんじゃないかって」
「そうか、いい考えだね教授」
「だろう?
あの研究室に才能が集まりすぎてるんだ、いくら校長の研究室だからって独占はいかん!
魔生物学研究室のやつらも、今頃、何か企んでいるだろうから…共闘を持ちかけるつもりだ」
「魔生物学?ルース何かしたの?」
「あの巨大サンドワームの中に飲み込まれながらも、生きて帰ってきた」
「ひょー!!すごいね、そんな人いないよ!」
「そうだろう、それにな…おお、来たか」
ドアがノックされ、残りの4人が入ってきた。
「急に呼び出して、何の用です?」
「まあ座ってくれ、実はな…」
+++++
魔石工学研究室の隣は魔生物学研究室。
そこで教授とソランが話をしている。
現在の研究生は3名。うち1人は幽霊研究生である。
人気の無さから研究費を減らされ始めてはや5年。
ソランがダンジョン再生計画に参加したのをきっかけに、注目が集まるようにはなったが…
ここで巻き返しを図らねば、近いうちに研究室が無くなるのではないかという危惧がある。
今日はそれを阻止するための作戦の進捗確認だ。
「ソラン、ルースと仲良くなろう作戦はどうだ」
「それが、アルファード殿下に阻まれ…
2人だけで話すのは困難です」
「そうか、テストをダシに何とかならんのか」
「それも校長の目が届く範囲でしか話ができない状態で…せめて、こちらに来てくれることがあれば」
「うーむ、エルグラン王子は一度こちらへ来てくれたことがあったよな?」
「はい、スライムの観察を通して魔生物の大発生を予知できるか、その先、大発生を抑制できるか…。
この研究はうちと共同で行わないかと打診していまして、あちらも共同ならと乗り気ですが…こちらの研究室に籍を置くことについては、難色を示されてしまいまして」
「だが、こちらの研究室への出入はあるんだろう?
そこでだな…」
「一緒に来ないかと誘うんですね?」
「そうだ…そして、掛け持ちでも構わんから籍を置かんかと声をかけるんだ」
「掛け持ち…ですか!?」
「そうだ、上手くすればリリーとグロリオサもついてくる…殿下も一緒に来てくれれば、この研究室の窮状も分かって頂けるだろう」
「そうですね、一度話してみます」
「頼んだぞ。
だが問題は両隣だ…ルースは魔法理論の上級を採っているんだろう?魔石工学は想定の範囲内だが、古代魔法研究室も絡んでくるかもしれんぞ」
「厄介ですね…」
「うむ、だから先んじて共闘を持ちかけるんだ」
「なるほど、先制攻撃ですね」
「うむ」
+++++
魔生物学研究室の右隣、古代魔法研究室。
本を読むばかりで一つも成果が無いと言われて久しいこの研究室でも会議が行われていた。
現在の研究員は2名。
土属性魔法研究室が魔法総合研究室と名前を変えてから、最弱小研究室に転落してしまった。
だが羨ましがるだけでは状況は変わらない。
どうにかしないと…
そこで目をつけたのは、
「2年生で魔法理論上級を採っているルース・ユーフォルビアというのがいるだろう」
「ええもちろん、初級・中級・上級を一気に受講している彼ですよね」
「そうだ、校長から話を聞いたときは正直いい加減にしろよと思ったが…彼の話を色々なところで聞くようになって、これは運命だと思ってな」
「運命…ですか?」
「最初は魔法総合研究室内で収まっていた「ルースの思いつき」だが、交友関係の拡がりと共に魔石工学の分野でも魔生物学の分野でも発揮され始めたらしい…ということは、うちのだれかがルースと仲良くなれば、そのうち古代魔法の分野でも思い付きが発揮されるかもしれんだろう?」
他力本願な上に「かもしれない」程度の可能性。
それでも他に頼るものがないのが、この研究室の現状を示していると言えよう。
「この前、彼が身体強化魔法が出来ないかと考えている、と小耳に挟んでな…
そこで、身体強化の魔法は、古代魔法にヒントがあるかもしれない…そう思わせる作戦だ」
「ええー…」
「今使われている属性魔法に、身体強化は無い。
だったら古代魔法を調べてみたらどうかと声をかけるんだ。古代魔法とは、属性の枠に当てはまらないせいで失われた魔法のことだからな」
今では使える者がいなくなってしまった幻の魔法…
それが1つでも復活できれば、目覚ましい成果だ!
それに彼が古代魔法を習得すれば、噂の「魔力同調法」で、自分も使えるようになるかも…
「身体強化の魔法そのものは文献に無いが…
調べてみてもいいなと思わせれば勝ちだ」
「古代魔法の文献はここにしかありませんからね」
数年前までは魔法棟の図書館に所蔵されていたが、お前ら以外誰も借りないから持ってけ…と言われてありがたく貰ってきたのだ。
本棚を空けたい図書館側の圧に負けたともいう。
「しかし、きっかけがありません」
「ううむ…では、直接俺から声を掛けるか」
「そっすね、頑張ってください」
「ただ、ここに連れてきたあと、仲良くなれるよう努力するのはお前たちだぞ」
「うう…頑張ります…」
「最近じゃ一般棟の獣医学のほうでも狙っているらしいからな…せめて魔法棟から出さないようにしないと」
その時、ノックの音がした。
誰が訪ねてきたんだろう…
そう思ってドアをあけると、そこにいたのは…
「やあ、どうもどうも」
「貴様ら…何しにきた」
「ちょっとお話合いに…ね、教授」
「そう、単なる共闘のおさそいですよ」
「共…闘…?」
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