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学園2年目

なぜ先を読まない、俺…! ※

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ダンジョンはこれにて終了。

さすがに今からでは、街にも学園にも着くのが遅くなりすぎる…ということで、行きに泊まった宿屋で一泊することに。
まあ、馬や馬車も預けてるから、どっちにしろ行かなきゃならないんだけどね。

魔法バカ4人組…改めスライム研究チームは、ギリギリまでスライムを観察するためダンジョン入り口での野宿を決めたとのこと。
それにしれっと加わっているヘヴィさんを見ていると…もしかしてヘザー先輩のお家の複雑さは「分かりづらい愛情表現」が原因なんじゃないかと思う。
ローズ王国最強と謳われる魔法使いが、息子と離れがたいパパにしか見えないんだもん…。

俺も5人と野宿が良かったんだけど、

「夜空の下でのも魅力的かもしれんな?」

と殿下に脅されたので、泣く泣く宿屋へ。

青姦とかマジ勘弁。
ギリギリセーフのやつ(多分)だから「姦」は正しくないかもしれんけど!しれんけど!!

ちなみに宿代はまたも殿下持ち…


つらい。

・・・・・・・

宿屋について、晩ごはんを食べて、風呂。
殿下は当然のように風呂付のお高い部屋を取った。
前回と同じ流れになるかと思いきや…

「ルース、脱げ」
「な、なんでですか?」
「スライムにやられた所を確認する」
「はあ」

大した怪我でもなかったし、ヒールですぐに治したから平気なんだけどな…

「他にも気になることがある。脱げ」
「気になること?」

大人しく従っておいたほうが良さそうなので、上だけ脱いで傷がないことを見せる。

「ほら、大丈夫でしょ?」
「…そうだな、背中は?」
「背中?」

殿下に背中を向ける。

「背中は別に…」
すると殿下は、背中を指先でフェザータッチする。
「ひゃっ、くすぐったい…ふあっ」
「動くな」
「だって、ふ、ふ、ふぁっ」
「分かった、触り方を変える」
今度は手のひらをペタリ…とくっつけて、上から下へと全体をなぞるように触られる。
「…痛みは?」「特にない、です」

「…そうか」
そう言うと殿下は背中から前に手を回して、俺の身体をきつく抱きしめた。
「で、殿下?」
「俺が付いてきて良かったと、思うか?」
「…はい」
「お前に魔法を使わせすぎた…すまない」

殿下が俺に謝る。
そんなこと一度も無かったから慌てる。

「そんなこと…、寝れば戻りますから。
 殿下こそ、お怪我は無かったですか?」
「ああ…見るか?」
「…はい、お怪我が残っていれば、治さないと」
「そうか…なら、風呂のついでで良いか?」
「そうですね、お風呂で」

……

その時、俺は考えなしにそう言ってしまった。

風呂に入るということは、全裸になるということ…
そして、殿下にとって、風呂は誰かと一緒に入るものだということ…

つまり。

「腰布は巻かないのでは無かったか?」
「いやいや、巻きますよ」
「今は必要なかろう」
「いやいや、親しき仲にも礼儀ありですからっ」

全裸の殿下に後ろから抱きかかえられる状態で湯船に浸かることも想定できたはず…。
腰布は巻くもんだっていいましたよね?ね!?

「…ふん、他の男の前でもそのくらい貞淑でいるのだろうな?」
「何言ってるんですか!そもそも他の人とこんなふうに2人で風呂には入らないですからね!?」

俺がそう言うと、殿下の腕がぎゅっと締まった。
耳元で囁かれる…甘い声イケボで。

「そうだな、俺とだけだ」
「そうですよ、殿下とだけ…ですよ…」
「一生、そうしろ」

一生って…大袈裟だなあ。
まあ、ご婚約までは付き合いますけど…

「ならん。一生だ。」

ちょっと拗ねた声で殿下が言う。
何だか子どもみたい。

「ふふ、分かりました。
 2人でお風呂に入る相手は、殿下だけにします」
「分かれば良い」

かぷ、と耳たぶを噛まれる。
はむはむ…と暫く甘噛みされて、吐息が漏れる。

「はぁ…ぁ…ん」

耳の裏を通って、うなじにキスされる。
今度は反対の耳たぶから、同じように。
駄目なのかもしれないけど…何故か抵抗する気が起きなくて、されるがままになっている。
つん、と乳首をつつかれる。
そのままくりくりと愛撫されて悶える。
「ん、んふ…ぁん…」
きゅ、きゅ、と摘まれて嬌声を上げる。
同時に耳たぶをまた甘噛みされる。
「あぁっ!あ、あっ…!ふ、ふぁ…っゃ!やめ…っ」
「やめない」
耳の中まで舐められる。
イヤラシイ音で理性がかき消されていく。
乳首を引っ掻くように弄られて脳髄が痺れる。
「ん、それいじょ、したら…ぁ、戻れ、なぃ」
「戻らなくていい」
「あ、あふ、ふ、や、やぁ、やめ、」

無理な体制で、口を合わせる。
キスなんかじゃない。
下半身を繋げる代わりの行為だ、これは。

何でこんなこと、受け入れてるんだろう。
だめ、だめだよ、これ以上したら…


殿下のこと、好きになっちゃう。


それだけは駄目だって、分かってるのに……。
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