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シドハッピーエンド 王の女
7 お預け ✤✤
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露天風呂で身体を温めながら、朝からシドにねっとりと愛されたヴィクトリアは、昨日の疲れも相まってヘロヘロになってしまった。
部屋の中に戻った後、「布団」と呼ばれる平たい寝具の上で休みたかったが、やはり昨日の交わりでグチャドロになっていたので、宿の人を呼び新しいものに替えてもらった。
朝食も運ばれてきたが、ヴィクトリアは食事をするよりも寝ていたかったので遠慮しようとした。けれどシドの膝の上に座らされて、これまでにない甘い微笑みを浮かべるシドによって、餌付けされるように食べさせられた。
里にいた頃は宴会の度にしょっちゅうされていて、嫌で嫌でたまらなかった行為だが、番になった今では、シドのこの愛情表現を喜んで受け入れている自分がいた。
シドが手づから料理を食べさせる相手はヴィクトリアだけだ。
途中で、「こちらも食わなければな」と「浴衣」と呼ばれるこの温泉宿の部屋着を乱されて、まろび出た乳房にパクリと噛みつかれた。
乳首を舌先で転がされながら吸われ、柔らかな胸を滑るように舐めていくシドの舌技に、ヴィクトリアは吐息と喘ぎを漏らしながら快感に悶え、膣内が潤んでくるのを感じた。
「欲しいか?」
シドは元より何でも見抜いてしまう鋭すぎる嗅覚の持ち主だが、番になったことでより感覚が増し、ヴィクトリアの状態など全てお見通しのようだった。
シドは好色そうな視線をヴィクトリアに向けつつ、実に楽しそうに笑みながら、ヴィクトリアの服の裾を割り手を内腿に這わせて、背中がゾクゾクするような不埒な動きを繰り返している。
「……ほ、欲しい」
言わなければもらえないのだろうと思ったヴィクトリアは、顔を真っ赤にしながら羞恥に絶え、彼が欲しいと望みを口にした。
シドの指は下着を付けていなかったヴィクトリアの秘所に既に辿り着いていた。シドは劣情を高めるような焦らす動きで秘裂をなぞり淫芽を引っ掻いていて、ヴィクトリアの身を腰を跳ねさせていたが、彼女が欲望を口にした途端に、シドの指がグチュリと中に侵入してきた。
「あっ……! あっ! イクっ!」
番の指が挿入されただけですぐに飛びそうな感覚を覚えたヴィクトリアは、中の良い所を数度刺激されただけで呆気なく達してしまった。
シドは鼻を焼いていない今のヴィクトリアの状態をよくわかっていた。
多くの女の気配にまみれた陰茎よりも、他の雑多な匂いで性的な匂いが紛れている指で中を擦ってもらった方が、ヴィクトリアは余計なことを考えずにすぐに気持ち良くなれた。
とはいえ、何度も乱されて快感が高まれば、指よりももっと大きなものも欲しくなる。
「シド……! お、お願い……!」
『ちんちんください』と言うのが恥ずかしくて、ヴィクトリアが簡単な言葉と目線で訴えると、シドはやたら似合う浴衣の前を寛げて、赤黒い屹立を露出させた。
ヴィクトリアの片手を掴んで局部まで導き握り込ませると、シドは色気を滲ませた声で喘ぎつつ、ヴィクトリアの手の中に収まるくらいの量の白濁液を出した。
ヴィクトリアは咄嗟に、『どうして中で出さないの?!』と思ってしまった。
「帰ったらな」
嗅覚で人の心の中が読めてしまうシドがそう返事をする。
「帰ったら……?」
「そうだ。里に帰ったらお前の腹がパンパンになるまで俺の精液を注いでやるから、それまではお預けだ」
言いながら、シドはヴィクトリアの手と共に精液に塗れた自身の陰茎を超速度で擦り始めた。その動きが早すぎてヴィクトリアは目を丸くしたが、もう片方のシドの手もまた、ヴィクトリアの膣内と陰核を同時に責めるように動いている。
クニクニと、そこだけ別の生き物のように蠢く奇怪な指に翻弄されたヴィクトリアは、また陶酔するように上り詰めて果てた。
手淫でも感じすぎてまたヘロヘロになったヴィクトリアは、食事もそこそこに布団に倒れ込んで寝てしまった。
次に目を覚ました時は浴衣ではない新しい服に着替えさせられていて、ヴィクトリアはシドの腕の中に抱かれたまま、外を移動をしている最中だった。
ヴィクトリアはあの温泉宿でもう一日二日くらいゆっくりしたかったが、シドは長く滞在するつもりはなかったらしい。
周囲の景色がとても早く流れている。自分たちがどのくらい移動したのかわからないが、わざわざ運んでくれているのに「戻りたい」と言うのも憚られたヴィクトリアは、疲労感の残る身体をシドに預けて、再び眠りに落ちた。
部屋の中に戻った後、「布団」と呼ばれる平たい寝具の上で休みたかったが、やはり昨日の交わりでグチャドロになっていたので、宿の人を呼び新しいものに替えてもらった。
朝食も運ばれてきたが、ヴィクトリアは食事をするよりも寝ていたかったので遠慮しようとした。けれどシドの膝の上に座らされて、これまでにない甘い微笑みを浮かべるシドによって、餌付けされるように食べさせられた。
里にいた頃は宴会の度にしょっちゅうされていて、嫌で嫌でたまらなかった行為だが、番になった今では、シドのこの愛情表現を喜んで受け入れている自分がいた。
シドが手づから料理を食べさせる相手はヴィクトリアだけだ。
途中で、「こちらも食わなければな」と「浴衣」と呼ばれるこの温泉宿の部屋着を乱されて、まろび出た乳房にパクリと噛みつかれた。
乳首を舌先で転がされながら吸われ、柔らかな胸を滑るように舐めていくシドの舌技に、ヴィクトリアは吐息と喘ぎを漏らしながら快感に悶え、膣内が潤んでくるのを感じた。
「欲しいか?」
シドは元より何でも見抜いてしまう鋭すぎる嗅覚の持ち主だが、番になったことでより感覚が増し、ヴィクトリアの状態など全てお見通しのようだった。
シドは好色そうな視線をヴィクトリアに向けつつ、実に楽しそうに笑みながら、ヴィクトリアの服の裾を割り手を内腿に這わせて、背中がゾクゾクするような不埒な動きを繰り返している。
「……ほ、欲しい」
言わなければもらえないのだろうと思ったヴィクトリアは、顔を真っ赤にしながら羞恥に絶え、彼が欲しいと望みを口にした。
シドの指は下着を付けていなかったヴィクトリアの秘所に既に辿り着いていた。シドは劣情を高めるような焦らす動きで秘裂をなぞり淫芽を引っ掻いていて、ヴィクトリアの身を腰を跳ねさせていたが、彼女が欲望を口にした途端に、シドの指がグチュリと中に侵入してきた。
「あっ……! あっ! イクっ!」
番の指が挿入されただけですぐに飛びそうな感覚を覚えたヴィクトリアは、中の良い所を数度刺激されただけで呆気なく達してしまった。
シドは鼻を焼いていない今のヴィクトリアの状態をよくわかっていた。
多くの女の気配にまみれた陰茎よりも、他の雑多な匂いで性的な匂いが紛れている指で中を擦ってもらった方が、ヴィクトリアは余計なことを考えずにすぐに気持ち良くなれた。
とはいえ、何度も乱されて快感が高まれば、指よりももっと大きなものも欲しくなる。
「シド……! お、お願い……!」
『ちんちんください』と言うのが恥ずかしくて、ヴィクトリアが簡単な言葉と目線で訴えると、シドはやたら似合う浴衣の前を寛げて、赤黒い屹立を露出させた。
ヴィクトリアの片手を掴んで局部まで導き握り込ませると、シドは色気を滲ませた声で喘ぎつつ、ヴィクトリアの手の中に収まるくらいの量の白濁液を出した。
ヴィクトリアは咄嗟に、『どうして中で出さないの?!』と思ってしまった。
「帰ったらな」
嗅覚で人の心の中が読めてしまうシドがそう返事をする。
「帰ったら……?」
「そうだ。里に帰ったらお前の腹がパンパンになるまで俺の精液を注いでやるから、それまではお預けだ」
言いながら、シドはヴィクトリアの手と共に精液に塗れた自身の陰茎を超速度で擦り始めた。その動きが早すぎてヴィクトリアは目を丸くしたが、もう片方のシドの手もまた、ヴィクトリアの膣内と陰核を同時に責めるように動いている。
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手淫でも感じすぎてまたヘロヘロになったヴィクトリアは、食事もそこそこに布団に倒れ込んで寝てしまった。
次に目を覚ました時は浴衣ではない新しい服に着替えさせられていて、ヴィクトリアはシドの腕の中に抱かれたまま、外を移動をしている最中だった。
ヴィクトリアはあの温泉宿でもう一日二日くらいゆっくりしたかったが、シドは長く滞在するつもりはなかったらしい。
周囲の景色がとても早く流れている。自分たちがどのくらい移動したのかわからないが、わざわざ運んでくれているのに「戻りたい」と言うのも憚られたヴィクトリアは、疲労感の残る身体をシドに預けて、再び眠りに落ちた。
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