278 / 336
第五章 ウォード覚醒編
第20話 緑門③
しおりを挟む
引き続き1階層目のマッピングをする。途中で下の階層へ繋がる通路を見つけたけど、マッピングを終わらせるまで下へは進まない。積極的にダンジョンアタックをするのは、俺が戦闘に復帰できるようになってからだ。その頃にはアナスタシアも少しずつパーティー活動に慣れているはずだからね。
今日はダンジョンの様子見だったので、少し早いと思ったけど切り上げることにした。
「よし、この辺りで引き返そう。緑門は思ったよりも大きなダンジョンみたいだから、1階層だけでも何日かかかりそうだね。戻りはアナの強化魔法を積極的に使っていくからね」
「うん、任せて!」
ここまではゴブリンのみとの戦闘だったので、アナスタシアの出番はなかった為に、強化魔法を使うと聞いて元気よく返事をした。続いてハリエットから明日以降の活動のことで、俺に確認をしてきた。
「野営をするのは、ウォードが戦闘に復帰するまではしないよね?するつもりなら私は反対だよ」
「私も反対かな?ウォードの体調を考えると、ラミュルさんからのお墨付きが出るまでは、ゆっくりと休息を取れる場所で休んで欲しいよ」
「大丈夫。僕もそのつもりだからね」
「「良かった」」
ハリエットの後にメルローズも同じことを言ってきた。俺も野営をするのは、戦闘復帰と同じタイミングで考えていたので、そのことを伝えると安心したようだ。
そして、帰りはアナスタシアに強化魔法を使う時に、少し具体的なイメージを持つように注文をした。
「アナは強化をする時に、強弱をイメージしてくれるかな?調整が可能なのか調べたいんだよ。サーシャは強化を受けた時に、効果の違いを感じたのか教えてね」
「「OK!」」
緑門から出るまでに、アナスタシアの強化魔法を検証してみると、強弱の調整ができることが判った。ただ、術者の熟練度とイメージの確立が曖昧なので、もっと経験を積む必要があるという結果だった。今は強弱の感覚を覚えることに専念してもらう。次の段階では強弱で消費する魔力に違いはあるのかを検証する予定だ。強化魔法では検証したい項目が多くて、俺の研究心を刺激して楽しみで仕方ない。
『ふふっ、マッピングもそうだけど、ウォードは調べることが好きなのね』
パミュルも嬉しそうに話しかけてきた。異心同体なので俺の考えに反応するから、隠し事は一切できそうもないね。
『ハンター活動もそうだけど、知りたいという好奇心もあるからね』
『そうだ、セレーナを召喚して戦闘に参加させてあげてね。あの子の戦闘力はなかなかなのよ?』
『そうだね。僕の戦闘復帰から使ってみるよ』
パミュルにセレーナのことを言われて、まだまだ検証することがあることにテンションが上がったのだった。
今日はダンジョンの様子見だったので、少し早いと思ったけど切り上げることにした。
「よし、この辺りで引き返そう。緑門は思ったよりも大きなダンジョンみたいだから、1階層だけでも何日かかかりそうだね。戻りはアナの強化魔法を積極的に使っていくからね」
「うん、任せて!」
ここまではゴブリンのみとの戦闘だったので、アナスタシアの出番はなかった為に、強化魔法を使うと聞いて元気よく返事をした。続いてハリエットから明日以降の活動のことで、俺に確認をしてきた。
「野営をするのは、ウォードが戦闘に復帰するまではしないよね?するつもりなら私は反対だよ」
「私も反対かな?ウォードの体調を考えると、ラミュルさんからのお墨付きが出るまでは、ゆっくりと休息を取れる場所で休んで欲しいよ」
「大丈夫。僕もそのつもりだからね」
「「良かった」」
ハリエットの後にメルローズも同じことを言ってきた。俺も野営をするのは、戦闘復帰と同じタイミングで考えていたので、そのことを伝えると安心したようだ。
そして、帰りはアナスタシアに強化魔法を使う時に、少し具体的なイメージを持つように注文をした。
「アナは強化をする時に、強弱をイメージしてくれるかな?調整が可能なのか調べたいんだよ。サーシャは強化を受けた時に、効果の違いを感じたのか教えてね」
「「OK!」」
緑門から出るまでに、アナスタシアの強化魔法を検証してみると、強弱の調整ができることが判った。ただ、術者の熟練度とイメージの確立が曖昧なので、もっと経験を積む必要があるという結果だった。今は強弱の感覚を覚えることに専念してもらう。次の段階では強弱で消費する魔力に違いはあるのかを検証する予定だ。強化魔法では検証したい項目が多くて、俺の研究心を刺激して楽しみで仕方ない。
『ふふっ、マッピングもそうだけど、ウォードは調べることが好きなのね』
パミュルも嬉しそうに話しかけてきた。異心同体なので俺の考えに反応するから、隠し事は一切できそうもないね。
『ハンター活動もそうだけど、知りたいという好奇心もあるからね』
『そうだ、セレーナを召喚して戦闘に参加させてあげてね。あの子の戦闘力はなかなかなのよ?』
『そうだね。僕の戦闘復帰から使ってみるよ』
パミュルにセレーナのことを言われて、まだまだ検証することがあることにテンションが上がったのだった。
21
お気に入りに追加
113
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~
三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】
人間を洗脳し、意のままに操るスキル。
非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。
「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」
禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。
商人を操って富を得たり、
領主を操って権力を手にしたり、
貴族の女を操って、次々子を産ませたり。
リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』
王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。
邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる