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第四章 帰郷編
第18話 御者への違和感
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ガレリアへの任務も順調に進んでいた。ただ、中間地点を過ぎた辺りから、馬車の移動ペースが遅くなった気がした。最初の頃と同じペースを保っていれば、明日にはガレリア学園に到着していたと思ったので、その事を御者に聞いてみる事にした。
「ケントさん、馬の状態でも悪いんですか?」
「いいや、特に問題はないけど」
「途中から移動ペースが遅くなったように感じたんですよね。最初の頃のペースなら、明日にでもガレリア学園に着いてたと思ったので、馬の状態が悪いのかと思ったんです」
俺の言葉を聞いた後に、ケントは一瞬だけ眉間にシワを寄せた。本人は気づいてないかも知れないけど、俺は見逃さなかった。
(少し気になる態度だな……)
「いや、魔物の襲撃が気になってね。少し警戒を強めて移動してるけど、予定通りに着くから安心して欲しい」
ケントの言葉を聞いてると右眼に痛みが走ったので、嘘をついてると判った。まぁ、普通なら森林地帯を警戒してゆっくりではなく、早く抜ける行動を取るのが普通だ。おそらく御者を偽った盗賊の一味なんだと思った。
「そうですか。この後の野営ポイントを教えてもらっても良いですか?僕達も魔物の警戒を強めますよ」
「そうか、それはありがたいよ。今日はここで野営をして、明日はここで野営をしようと思ってるんだよ」
今日の野営ポイントは納得だったけど、明日の野営ポイントで俺は少し仕掛けてみる事にした。
「明日なんですが、僕としてはこっちの方が警戒に当たり易いと思うんですけど?」
「いや、そこはダメだ。過去に何度か襲撃を受けてるんだよ。仲間内じゃここが比較的安全だと言われてるから、そこは御者のデータを信用して欲しいな」
ケントの言葉の中で『何度か襲撃を受けた』『比較的安全』『信用して欲しい』の3箇所で痛みが走ったので、明日の野営ポイントで何かしらのアクションがあるんだと認識した。
しかし、ここで俺の意見を通す為に言い争った場合は、御者がルートの決定をする契約なので俺が負けてしまう。ここは大人しく引き下がって、ハリエット達にこの事を伝える事で、襲撃に対応した作戦をとる事にした。
「なるほど判りました。ルートに関しては御者に任せるのが1番ですね。ガレリアまであと少しなので、万全を期して最後まで乗り切りましょう」
「あぁ、あと少し違いに頑張ろう」
最後の言葉でも痛みが走ったので、俺はメルローズを守る為の最善の方法を、残り僅かな時間で考える事になった。
(〚心眼〛のおかげでメルローズを守る事ができそうだ。時間は少ないけど必ず良い作戦を考えてみせるぞ!)
その日の野営時に、俺は3人へ襲撃がある事を前提に、短時間の間に考えた防衛作戦の説明を、御者の2人とメルローズ達に気づかれないよう説明をした。
「ケントさん、馬の状態でも悪いんですか?」
「いいや、特に問題はないけど」
「途中から移動ペースが遅くなったように感じたんですよね。最初の頃のペースなら、明日にでもガレリア学園に着いてたと思ったので、馬の状態が悪いのかと思ったんです」
俺の言葉を聞いた後に、ケントは一瞬だけ眉間にシワを寄せた。本人は気づいてないかも知れないけど、俺は見逃さなかった。
(少し気になる態度だな……)
「いや、魔物の襲撃が気になってね。少し警戒を強めて移動してるけど、予定通りに着くから安心して欲しい」
ケントの言葉を聞いてると右眼に痛みが走ったので、嘘をついてると判った。まぁ、普通なら森林地帯を警戒してゆっくりではなく、早く抜ける行動を取るのが普通だ。おそらく御者を偽った盗賊の一味なんだと思った。
「そうですか。この後の野営ポイントを教えてもらっても良いですか?僕達も魔物の警戒を強めますよ」
「そうか、それはありがたいよ。今日はここで野営をして、明日はここで野営をしようと思ってるんだよ」
今日の野営ポイントは納得だったけど、明日の野営ポイントで俺は少し仕掛けてみる事にした。
「明日なんですが、僕としてはこっちの方が警戒に当たり易いと思うんですけど?」
「いや、そこはダメだ。過去に何度か襲撃を受けてるんだよ。仲間内じゃここが比較的安全だと言われてるから、そこは御者のデータを信用して欲しいな」
ケントの言葉の中で『何度か襲撃を受けた』『比較的安全』『信用して欲しい』の3箇所で痛みが走ったので、明日の野営ポイントで何かしらのアクションがあるんだと認識した。
しかし、ここで俺の意見を通す為に言い争った場合は、御者がルートの決定をする契約なので俺が負けてしまう。ここは大人しく引き下がって、ハリエット達にこの事を伝える事で、襲撃に対応した作戦をとる事にした。
「なるほど判りました。ルートに関しては御者に任せるのが1番ですね。ガレリアまであと少しなので、万全を期して最後まで乗り切りましょう」
「あぁ、あと少し違いに頑張ろう」
最後の言葉でも痛みが走ったので、俺はメルローズを守る為の最善の方法を、残り僅かな時間で考える事になった。
(〚心眼〛のおかげでメルローズを守る事ができそうだ。時間は少ないけど必ず良い作戦を考えてみせるぞ!)
その日の野営時に、俺は3人へ襲撃がある事を前提に、短時間の間に考えた防衛作戦の説明を、御者の2人とメルローズ達に気づかれないよう説明をした。
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