169 / 331
第三章 未知なる世界へ
第119話 鬼の試練
しおりを挟む
心の石を手にして天賦〚心眼〛を手に入れて、俺の天賦はトリプルになった。誰からも役に立たないハズレ天賦のシングルと、馬鹿にされていたのに今やトリプルなんて、本当に数奇なものだ。
(相変わらず戦闘には不向きだけど……)
小部屋での休養も十分に取ったので、迷路エリアに残った最後の部屋へと向かう事にした。試練の間をクリアしても、今回は先へは進まずにそのまま戻る。先へ進むには完全にリフレッシュした状態で挑みたいからね。
「そろそろ試練の間へ向かうよ。今回は試練の間をクリアしたら戻るからね」
「「OK!」」
試練の間への出発とその後の事を伝えると、装備の最終チェックを終えた2人が答えたので、小部屋を出て移動を始める。
試練の間へは30分程で到着して、部屋へ入る前に事前に指示を出しておく。これだけ困難を極めたエリアなので、現れるゴブリンもかなり強い個体の可能性があるからね。
「ホブゴブリン以上と複数のゴブリンが居た場合は、1番強いゴブリンは後にして、弱いゴブリンから倒して数的不利を消すからね。状況は判らないけど、右をハリエット左をパミュルが担当で、僕は状況を見てどちらかに向かうよ」
「「OK!」」
「じゃあ、部屋へ入ろう!」
3人で軽くグータッチをした後に、俺は扉を開けて部屋の中へと足を踏み入れた。
部屋は今までのものと違って、岩場になっていて足下が悪く動き辛い。部屋のというか周りの景色を見渡してると、左右の2カ所で薄っすらと光った後にゴブリンが現れた。
「左右に現れたね。作戦通りに……って、あの大きなゴブリンはなんだ?」
思わずそう言ってしまう程の、大きなゴブリンが左側に現れた。よく見てみるとそれはゴブリンではなかった……
(嘘だろ……大鬼なのか?)
「左側から現れたのはゴブリンじゃない、あれは大鬼だ。先に右側のゴブリン達を倒してから相手するよ」
「判ったけど、放って置いたら襲ってくるよ?」
俺の指示の後に、ハリエットが最もな事を言ってきた。放置してれば襲ってくるので、2人がゴブリンを片付けるまでは、俺が時間を稼ぐ事にする。普通に戦えば瞬殺されるかも知れないけど、時間を稼ぐだけなら出来ると思った。
「回避に専念して戦えば時間は稼げるから、2人はゴブリンを始末して欲しい。悩んでる暇ないよ直ぐに行動に移って!」
「ウォードッ!」
「ハリエット!言われた通りにするのよ」
そう伝えた後、俺が大鬼に向かって行くと、ハリエットが俺の名前を叫んだけど振り返らずに進んで行く。パミュルがハリエットに声を掛けてゴブリン達へ向かう。
(頼むよ。2人を信じて耐え切るからね……)
(相変わらず戦闘には不向きだけど……)
小部屋での休養も十分に取ったので、迷路エリアに残った最後の部屋へと向かう事にした。試練の間をクリアしても、今回は先へは進まずにそのまま戻る。先へ進むには完全にリフレッシュした状態で挑みたいからね。
「そろそろ試練の間へ向かうよ。今回は試練の間をクリアしたら戻るからね」
「「OK!」」
試練の間への出発とその後の事を伝えると、装備の最終チェックを終えた2人が答えたので、小部屋を出て移動を始める。
試練の間へは30分程で到着して、部屋へ入る前に事前に指示を出しておく。これだけ困難を極めたエリアなので、現れるゴブリンもかなり強い個体の可能性があるからね。
「ホブゴブリン以上と複数のゴブリンが居た場合は、1番強いゴブリンは後にして、弱いゴブリンから倒して数的不利を消すからね。状況は判らないけど、右をハリエット左をパミュルが担当で、僕は状況を見てどちらかに向かうよ」
「「OK!」」
「じゃあ、部屋へ入ろう!」
3人で軽くグータッチをした後に、俺は扉を開けて部屋の中へと足を踏み入れた。
部屋は今までのものと違って、岩場になっていて足下が悪く動き辛い。部屋のというか周りの景色を見渡してると、左右の2カ所で薄っすらと光った後にゴブリンが現れた。
「左右に現れたね。作戦通りに……って、あの大きなゴブリンはなんだ?」
思わずそう言ってしまう程の、大きなゴブリンが左側に現れた。よく見てみるとそれはゴブリンではなかった……
(嘘だろ……大鬼なのか?)
「左側から現れたのはゴブリンじゃない、あれは大鬼だ。先に右側のゴブリン達を倒してから相手するよ」
「判ったけど、放って置いたら襲ってくるよ?」
俺の指示の後に、ハリエットが最もな事を言ってきた。放置してれば襲ってくるので、2人がゴブリンを片付けるまでは、俺が時間を稼ぐ事にする。普通に戦えば瞬殺されるかも知れないけど、時間を稼ぐだけなら出来ると思った。
「回避に専念して戦えば時間は稼げるから、2人はゴブリンを始末して欲しい。悩んでる暇ないよ直ぐに行動に移って!」
「ウォードッ!」
「ハリエット!言われた通りにするのよ」
そう伝えた後、俺が大鬼に向かって行くと、ハリエットが俺の名前を叫んだけど振り返らずに進んで行く。パミュルがハリエットに声を掛けてゴブリン達へ向かう。
(頼むよ。2人を信じて耐え切るからね……)
10
お気に入りに追加
112
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
引退した嫌われS級冒険者はスローライフに浸りたいのに!~気が付いたら辺境が世界最強の村になっていました~
微炭酸
ファンタジー
嫌われもののS級冒険者ロアは、引退と共に自由を手に入れた。
S級冒険者しかたどり着けない危険地帯で、念願のスローライフをしてやる!
もう、誰にも干渉されず、一人で好きに生きるんだ!
そう思っていたはずなのに、どうして次から次へとS級冒険者が集まって来るんだ!?
他サイト主催:グラスト大賞最終選考作品
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第二章シャーカ王国編
【R18】異世界転生したら投獄されたけど美少女を絶頂テイムしてハーレム作って無双!最強勇者に!国に戻れとかもう遅いこのまま俺は魔王になる!
金国佐門
ファンタジー
憧れのマドンナを守るために車にひかれて死んだ主人公天原翔は異世界召喚に巻き添こまれて転生した。
神っぽいサムシングはお詫びとして好きなスキルをくれると言う。
未使用のまま終わってしまった愚息で無双できるよう不死身でエロスな能力を得た翔だが。
「なんと破廉恥な!」
鑑定の結果、クソの役にも立たない上に女性に害が出かねないと王の命令により幽閉されてしまった。
だが幽閉先に何も知らずに男勝りのお転婆ボクっ娘女騎士がやってきて……。
魅力Sランク性的魅了Sクラス性技Sクラスによる攻めで哀れ連続アクメに堕ちる女騎士。
性行為時スキル奪取の能力で騎士のスキルを手に入れた翔は壁を破壊して空へと去っていくのだった。
そして様々な美少女を喰らい(性的な意味で)勇者となった翔の元に王から「戻ってきて力を貸してくれと」懇願の手紙が。
今更言われてももう遅い。知らんがな!
このままもらった領土広げてって――。
「俺、魔王になりまーす」
喰えば喰うほどに強くなる!(性的な意味で) 強くなりたくば喰らえッッ!! *:性的な意味で。
美少女達を連続絶頂テイムしてレベルアップ!
どんどん強くなっていく主人公! 無双! 最強!
どんどん増えていく美少女ヒロインたち。 エロス! アダルト!
R18なシーンあり!
男のロマンと売れ筋爆盛りでお贈りするノンストレスご都合主義ライトファンタジー英雄譚!
18禁NTR鬱ゲーの裏ボス最強悪役貴族に転生したのでスローライフを楽しんでいたら、ヒロイン達が奴隷としてやって来たので幸せにすることにした
田中又雄
ファンタジー
『異世界少女を歪ませたい』はエロゲー+MMORPGの要素も入った神ゲーであった。
しかし、NTR鬱ゲーであるためENDはいつも目を覆いたくなるものばかりであった。
そんなある日、裏ボスの悪役貴族として転生したわけだが...俺は悪役貴族として動く気はない。
そう思っていたのに、そこに奴隷として現れたのは今作のヒロイン達。
なので、酷い目にあってきた彼女達を精一杯愛し、幸せなトゥルーエンドに導くことに決めた。
あらすじを読んでいただきありがとうございます。
併せて、本作品についてはYouTubeで動画を投稿しております。
より、作品に没入できるようつくっているものですので、よければ見ていただければ幸いです!
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
乙女ゲーのモブに転生した俺、なぜかヒロインの攻略対象になってしまう。えっ? 俺はモブだよ?
水間ノボル🐳
ファンタジー
↑ お気に入り登録をお願いします!
※ 5/15 男性向けホットランキング1位★
目覚めたら、妹に無理やりプレイさせられた乙女ゲーム、「ルーナ・クロニクル」のモブに転生した俺。
名前は、シド・フォン・グランディ。
準男爵の三男。典型的な底辺貴族だ。
「アリシア、平民のゴミはさっさと退学しなさい!」
「おいっ! 人をゴミ扱いするんじゃねぇ!」
ヒロインのアリシアを、悪役令嬢のファルネーゼがいじめていたシーンにちょうど転生する。
前日、会社の上司にパワハラされていた俺は、ついむしゃくしゃしてファルネーゼにブチキレてしまい……
「助けてくれてありがとうございます。その……明日の午後、空いてますか?」
「えっ? 俺に言ってる?」
イケメンの攻略対象を差し置いて、ヒロインが俺に迫ってきて……
「グランディ、決闘だ。俺たちが勝ったら、二度とアリシア近づくな……っ!」
「おいおい。なんでそうなるんだよ……」
攻略対象の王子殿下に、決闘を挑まれて。
「クソ……っ! 準男爵ごときに負けるわけにはいかない……」
「かなり手加減してるんだが……」
モブの俺が決闘に勝ってしまって——
※2024/3/20 カクヨム様にて、異世界ファンタジーランキング2位!週間総合ランキング4位!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる