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第三章 未知なる世界へ
第116話 精神の間へ
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翌日、迷路エリアのマッピングを再開する。ここからは魔法地図を開いて地道な作業が始まり、ゆっくりとしたペースで先を進んで行く。普通のエリアなら足下を気にする事はないんだけど、ここには罠がある為に仕掛けに注意が必要なんだ。
「ちょっと待って」
俺は2人を静止させる。
そう、俺は〚幸運〛を使って、エリアにある罠を感じ取って回避する事にした。俺は感覚で罠の位置を認識して、そこへ石を拾ってなげる。
『コツン……ガタンッ!』
石が当たった衝撃により、床が開いて落とし穴の罠が発動した。通路を進む時に『罠を察知できればいいな』と思った事に〚幸運〛が反応してくれたようだ。
「まさか、〚幸運〛で罠を見つけたの?」
「うん、昨日も言ったけど〚幸運〛の使い方が判ってきて色々と試してるんだよ」
ハリエットが罠を見つけた事に驚きながら声を掛けてきたので、俺が〚幸運〛の使い方を試してると伝えると、パミュルは隣で『ウンウン』と頷いていた。
落とし穴を回避した後は、現れたゴブリンを倒しながら迷路を進んで行く。このエリアでは、試練の間じゃなくてもハイゴブリンが現れるけど、狭い通路のおかげで複数で現れても囲まれる心配がない。1体ずつ倒すだけで良いので楽に倒す事が出来た。
順調にエリアを進んで3日が経過すると、迷路エリアの殆どをマッピングし終えて、嫌な雰囲気がする部屋が2つ残るだけとなった。
試しに鑑定メガネで2つの部屋を見てみると、試練の間と精神の間と表示された。試練の間の事は判ってるので、精神の間を詳しく見てみる。
精神の間…鬼の棲家にある隠し部屋。強き精神の持ち主が部屋に入って、心の石に触れて心が壊れなければ心の石を手にする事ができる。心が壊れれば廃人になる。
「この部屋は精神の間で、強い精神を持った者以外は心を壊されて廃人になるみたい。逆に壊れなければ心の石が手に入るみたい」
「かなりのリスクがある部屋だね。これは入らない方が良いんじゃない?」
俺が精神の間の事を説明すると、ハリエットが少し怯えながら入らない方が良いと答えた。心が壊れる危険があるから突然の事だね。だけど、俺の心が『入れ』と言ってる気がした。さらに、パミュルが言った『心の思うまま進めば良いのよ』という言葉が脳裏に浮かんだので、俺は精神の間へ入る事を決意する。
「僕の心が『入れ』と言ってる気がするんだ。だから精神の間に入ってみるよ」
「「えっ」」
「この部屋へ僕が入るように〚幸運〛が導いたんだと思うんだよ。だから1人で入ってみる」
「「……」」
俺の言葉に2人は不安な顔をして何も話せずにいた。そんな2人に向かって笑顔を見せて声を掛ける。
「大丈夫だよ。僕と〚幸運〛を信じて欲しいんだ。必ず2人の元へ戻ってくるからね!」
俺の言葉を聞いても不安な顔のままだったけど、『コクリ』と頷いてくれた。
「じゃあ、入ってくるね」
「「あっ」」
俺はそう言った後に笑顔を見せてから、精神の間の扉を開けて1人で足を踏み入れていった。
「ちょっと待って」
俺は2人を静止させる。
そう、俺は〚幸運〛を使って、エリアにある罠を感じ取って回避する事にした。俺は感覚で罠の位置を認識して、そこへ石を拾ってなげる。
『コツン……ガタンッ!』
石が当たった衝撃により、床が開いて落とし穴の罠が発動した。通路を進む時に『罠を察知できればいいな』と思った事に〚幸運〛が反応してくれたようだ。
「まさか、〚幸運〛で罠を見つけたの?」
「うん、昨日も言ったけど〚幸運〛の使い方が判ってきて色々と試してるんだよ」
ハリエットが罠を見つけた事に驚きながら声を掛けてきたので、俺が〚幸運〛の使い方を試してると伝えると、パミュルは隣で『ウンウン』と頷いていた。
落とし穴を回避した後は、現れたゴブリンを倒しながら迷路を進んで行く。このエリアでは、試練の間じゃなくてもハイゴブリンが現れるけど、狭い通路のおかげで複数で現れても囲まれる心配がない。1体ずつ倒すだけで良いので楽に倒す事が出来た。
順調にエリアを進んで3日が経過すると、迷路エリアの殆どをマッピングし終えて、嫌な雰囲気がする部屋が2つ残るだけとなった。
試しに鑑定メガネで2つの部屋を見てみると、試練の間と精神の間と表示された。試練の間の事は判ってるので、精神の間を詳しく見てみる。
精神の間…鬼の棲家にある隠し部屋。強き精神の持ち主が部屋に入って、心の石に触れて心が壊れなければ心の石を手にする事ができる。心が壊れれば廃人になる。
「この部屋は精神の間で、強い精神を持った者以外は心を壊されて廃人になるみたい。逆に壊れなければ心の石が手に入るみたい」
「かなりのリスクがある部屋だね。これは入らない方が良いんじゃない?」
俺が精神の間の事を説明すると、ハリエットが少し怯えながら入らない方が良いと答えた。心が壊れる危険があるから突然の事だね。だけど、俺の心が『入れ』と言ってる気がした。さらに、パミュルが言った『心の思うまま進めば良いのよ』という言葉が脳裏に浮かんだので、俺は精神の間へ入る事を決意する。
「僕の心が『入れ』と言ってる気がするんだ。だから精神の間に入ってみるよ」
「「えっ」」
「この部屋へ僕が入るように〚幸運〛が導いたんだと思うんだよ。だから1人で入ってみる」
「「……」」
俺の言葉に2人は不安な顔をして何も話せずにいた。そんな2人に向かって笑顔を見せて声を掛ける。
「大丈夫だよ。僕と〚幸運〛を信じて欲しいんだ。必ず2人の元へ戻ってくるからね!」
俺の言葉を聞いても不安な顔のままだったけど、『コクリ』と頷いてくれた。
「じゃあ、入ってくるね」
「「あっ」」
俺はそう言った後に笑顔を見せてから、精神の間の扉を開けて1人で足を踏み入れていった。
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