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第三章 未知なる世界へ
第107話 想定外の相手
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休憩を終えてから普通エリアのマッピングを再開する。エリアを進むと徐々に現れるゴブリンの数が増えてきて、3人で連携を取りながらの討伐が必要になる。俺は簡単な指示を出してからエリアを進んで行った。
「3体までは1人1殺で、それ以上は僕とハリエットで1体ずつ倒すよ。パミュルは魔法で動きを止めて欲しい。6体までなら迎え撃つけど、それ以上は距離とって数を減らしながら討伐するね」
「「OK!」」
そんな感じでエリアを進んでいくと、初級エリアと違ってかなりの数のゴブリンを討伐をした。戦闘が続くと疲労も蓄積するので、この日は初心者エリアへ戻って野営をする事にした。試練の間でハイゴブリンを倒して戻ろうと思い、試練の間のドアを開けて入っていく。いつものように薄っすらと光ってハイゴブリンが現れると思ったが、予想外の出来事が起こった。
「あれは、かなり大きいからハイゴブリンじゃないね……ホブゴブリンっぽいね」
「1体だけどハイゴブリンと比べても遥かに強いと判るね。どう戦うの?」
「パミュルは足元へ魔法攻撃をして、僕が指示したら槍に変化ね。ハリエットは特製の矢で確実に当たる場所へ矢を射ってね!仕留めきれなかったから僕がトドメを刺すよ!」
「OK!」
ホブゴブリンが盾と剣を構えて動き出すと、パミュルは風魔法を唱えて動きを封じようとする。
「〚風刃〛」
『シュババババッ』
10枚の風刃がホブゴブリンの足元を襲う。
剣で弾くが勢い押されて剣を持った手が弾かれて、残りを盾で受けようと腕を下げた瞬間、俺は2人に指示を出す。
「ハリエット、盾が下がった今がチャンスだよ!パミュルは槍に変化して」
「「OK!」」
「やぁ!」
『ビシュッン!』
盾が下に下がった隙を逃さずに、ハリエットの
矢がホブゴブリンの左肩を貫通すると、握られていた盾が落ちて風刃が足に直撃した。
「ガッ、ゴギャアーー!」
肩を射貫かれ足を切断されたホブゴブリンに抵抗する余力はなく、俺は頭へ槍を突き立ててホブゴブリンを仕留めると、魔石と黒い玉を残して消滅した。1体だったから良かったけど、他にハイゴブリンが現れていたら勝てたか判らなかった。
「お疲れ様。3人での先制攻撃が上手くいったけど、ホブゴブリンは凄いプレッシャーだったね」
俺がドロップを拾いながら戦った感想を伝えると、特製の矢を回収したハリエットが『ふぅ~』とため息をついてから口を開いた。
「作戦がハマったから良かったけど、エリアで現れるとかなり危険な相手だろうね」
「あの感じだと、ハイゴブリンまでのように勢いに任せた攻撃だけじゃなくて、しっかりと防御もしてきそうだからこの経験は大きいよ。次に現れても対応策を立てて戦えるからね」
今回の経験は大きい。単独で現れる〚幸運〛に恵まれてホブゴブリンの感じが少し判ったから、次は複数で来てもある程度の戦略を立てれるからね。
パミュルは槍から人型に戻ると、そのまま俺に抱き着いて話しかけた後にキスをしてきた。
「初見の相手でも相手の動きを封じて、一気に攻め立てる事を直ぐに思い付くウォードは、凄くカッコ良かったわよ」
「ありがとう。僕の思った通りに動いてくれる2人が居てこそだから感謝してるよ」
「私の存在を忘れちゃダメだよ~」
頬を膨らませたハリエットが俺とパミュルの間に割り込んで、そのままキスしてから微笑んだ。
「パミュルが言った通りカッコ良かったよ」
「ありがとう。外に出て野営の準備をしよう」
「「OK!」」
試練の間を出た後は、テントを張って食事を取ってから、疲れた身体を休ませたのだった。
「3体までは1人1殺で、それ以上は僕とハリエットで1体ずつ倒すよ。パミュルは魔法で動きを止めて欲しい。6体までなら迎え撃つけど、それ以上は距離とって数を減らしながら討伐するね」
「「OK!」」
そんな感じでエリアを進んでいくと、初級エリアと違ってかなりの数のゴブリンを討伐をした。戦闘が続くと疲労も蓄積するので、この日は初心者エリアへ戻って野営をする事にした。試練の間でハイゴブリンを倒して戻ろうと思い、試練の間のドアを開けて入っていく。いつものように薄っすらと光ってハイゴブリンが現れると思ったが、予想外の出来事が起こった。
「あれは、かなり大きいからハイゴブリンじゃないね……ホブゴブリンっぽいね」
「1体だけどハイゴブリンと比べても遥かに強いと判るね。どう戦うの?」
「パミュルは足元へ魔法攻撃をして、僕が指示したら槍に変化ね。ハリエットは特製の矢で確実に当たる場所へ矢を射ってね!仕留めきれなかったから僕がトドメを刺すよ!」
「OK!」
ホブゴブリンが盾と剣を構えて動き出すと、パミュルは風魔法を唱えて動きを封じようとする。
「〚風刃〛」
『シュババババッ』
10枚の風刃がホブゴブリンの足元を襲う。
剣で弾くが勢い押されて剣を持った手が弾かれて、残りを盾で受けようと腕を下げた瞬間、俺は2人に指示を出す。
「ハリエット、盾が下がった今がチャンスだよ!パミュルは槍に変化して」
「「OK!」」
「やぁ!」
『ビシュッン!』
盾が下に下がった隙を逃さずに、ハリエットの
矢がホブゴブリンの左肩を貫通すると、握られていた盾が落ちて風刃が足に直撃した。
「ガッ、ゴギャアーー!」
肩を射貫かれ足を切断されたホブゴブリンに抵抗する余力はなく、俺は頭へ槍を突き立ててホブゴブリンを仕留めると、魔石と黒い玉を残して消滅した。1体だったから良かったけど、他にハイゴブリンが現れていたら勝てたか判らなかった。
「お疲れ様。3人での先制攻撃が上手くいったけど、ホブゴブリンは凄いプレッシャーだったね」
俺がドロップを拾いながら戦った感想を伝えると、特製の矢を回収したハリエットが『ふぅ~』とため息をついてから口を開いた。
「作戦がハマったから良かったけど、エリアで現れるとかなり危険な相手だろうね」
「あの感じだと、ハイゴブリンまでのように勢いに任せた攻撃だけじゃなくて、しっかりと防御もしてきそうだからこの経験は大きいよ。次に現れても対応策を立てて戦えるからね」
今回の経験は大きい。単独で現れる〚幸運〛に恵まれてホブゴブリンの感じが少し判ったから、次は複数で来てもある程度の戦略を立てれるからね。
パミュルは槍から人型に戻ると、そのまま俺に抱き着いて話しかけた後にキスをしてきた。
「初見の相手でも相手の動きを封じて、一気に攻め立てる事を直ぐに思い付くウォードは、凄くカッコ良かったわよ」
「ありがとう。僕の思った通りに動いてくれる2人が居てこそだから感謝してるよ」
「私の存在を忘れちゃダメだよ~」
頬を膨らませたハリエットが俺とパミュルの間に割り込んで、そのままキスしてから微笑んだ。
「パミュルが言った通りカッコ良かったよ」
「ありがとう。外に出て野営の準備をしよう」
「「OK!」」
試練の間を出た後は、テントを張って食事を取ってから、疲れた身体を休ませたのだった。
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