300 / 336
第六章 国造り編
第62話 エルフの受難
しおりを挟む
「私の種族であるエルフを救って頂けませんか?」
私と眷属は知っていたけど、アネロの口からヒューマンではなくエルフである告白と、そしてエルフを救って欲しいと頼んできた。
「やっと、自分の口からエルフだと言ってくれたね。救って欲しいとのことだけど、詳しく説明してくれるかな?」
「えっ、はい、かしこまりました。私の種族エルフは……。」
私の言葉に少し驚いてから、エルフの特徴と現在おかれている厳しい状況を説明してくれた。
エルフはその美しい容姿と、吸血鬼ほどではないけど長命な種族で、大人に成長するとその容姿は衰えることはありません。ただ、長命種族であるが故に、その繁殖能力はかなり低く、エルフは1度出産すると50年は子ができません。獣人以上に美しい容姿と、その希少種族ということを理由に、闇ギルトを通じてエルフ狩りをして我が物とされ、ヒューマンに犯され身籠り、混血となるハーフエルフが生まれて、純粋なエルフはごく僅かとなってしまいました」
アネロの説明を聞いて、権力を持つヒューマンに怒りを覚えた。己の欲望の為なら残忍なことを平気で行うその性質は本当に厄介だ。そんな話を聞いて見過ごすことなんてできないので、私にできることを聞いてみた。
「そんな酷いことが……、私にできることは何でもするから、遠慮なく言って欲しい」
「ありがとうございます。囚われたエルフを解放するのは、獣人と同じかそれ以上に厳しいと思いますので、先ずは隠れ里に居るエルフを保護して欲しいです」
アネロがエルフの隠れ里があると教えてくれたので、エルフ側が望むのなら、ファミリアで住む場所を提供して保護しようと思った。
「判ったよ。私をエルフの隠れ里へ連れて行って欲しい。そこで話し合いをして望むのなら全員をファミリアに迎えるよ」
「あ、ありがとうございます……ありがとう……うっ、うわぁ~」
エルフであることを隠し続けながら、自分の危険を顧みずに僅かな収入で隠れ里を支援していた。その緊張感から少しだけ解放されたことで、アネロは泣き崩れた。
「辛かったんだね。もう大丈夫、私は弱者を絶対に見捨てないよ」
アネロに言葉をかけると、そのまま抱きしめてから、その場に居る全員に向けて、エルフの隠れ里へ向かうことを告げる。
「大至急、私はエルフの隠れ里へ向かうね。パーネとアニーは残って、不測の事態があれば頼むね。隠れ里への案内役のアネロ以外には、エリカとメドサンを連れて行くね。直ぐに出発の準備をするよ」
「「OK!」」
「「かしこまりました」」
アネロからエルフの悲劇を聞いて、私達はエルフの隠れ里へと向かうことにしたの。
私と眷属は知っていたけど、アネロの口からヒューマンではなくエルフである告白と、そしてエルフを救って欲しいと頼んできた。
「やっと、自分の口からエルフだと言ってくれたね。救って欲しいとのことだけど、詳しく説明してくれるかな?」
「えっ、はい、かしこまりました。私の種族エルフは……。」
私の言葉に少し驚いてから、エルフの特徴と現在おかれている厳しい状況を説明してくれた。
エルフはその美しい容姿と、吸血鬼ほどではないけど長命な種族で、大人に成長するとその容姿は衰えることはありません。ただ、長命種族であるが故に、その繁殖能力はかなり低く、エルフは1度出産すると50年は子ができません。獣人以上に美しい容姿と、その希少種族ということを理由に、闇ギルトを通じてエルフ狩りをして我が物とされ、ヒューマンに犯され身籠り、混血となるハーフエルフが生まれて、純粋なエルフはごく僅かとなってしまいました」
アネロの説明を聞いて、権力を持つヒューマンに怒りを覚えた。己の欲望の為なら残忍なことを平気で行うその性質は本当に厄介だ。そんな話を聞いて見過ごすことなんてできないので、私にできることを聞いてみた。
「そんな酷いことが……、私にできることは何でもするから、遠慮なく言って欲しい」
「ありがとうございます。囚われたエルフを解放するのは、獣人と同じかそれ以上に厳しいと思いますので、先ずは隠れ里に居るエルフを保護して欲しいです」
アネロがエルフの隠れ里があると教えてくれたので、エルフ側が望むのなら、ファミリアで住む場所を提供して保護しようと思った。
「判ったよ。私をエルフの隠れ里へ連れて行って欲しい。そこで話し合いをして望むのなら全員をファミリアに迎えるよ」
「あ、ありがとうございます……ありがとう……うっ、うわぁ~」
エルフであることを隠し続けながら、自分の危険を顧みずに僅かな収入で隠れ里を支援していた。その緊張感から少しだけ解放されたことで、アネロは泣き崩れた。
「辛かったんだね。もう大丈夫、私は弱者を絶対に見捨てないよ」
アネロに言葉をかけると、そのまま抱きしめてから、その場に居る全員に向けて、エルフの隠れ里へ向かうことを告げる。
「大至急、私はエルフの隠れ里へ向かうね。パーネとアニーは残って、不測の事態があれば頼むね。隠れ里への案内役のアネロ以外には、エリカとメドサンを連れて行くね。直ぐに出発の準備をするよ」
「「OK!」」
「「かしこまりました」」
アネロからエルフの悲劇を聞いて、私達はエルフの隠れ里へと向かうことにしたの。
18
お気に入りに追加
206
あなたにおすすめの小説
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~
三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】
人間を洗脳し、意のままに操るスキル。
非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。
「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」
禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。
商人を操って富を得たり、
領主を操って権力を手にしたり、
貴族の女を操って、次々子を産ませたり。
リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』
王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。
邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜
墨笑
ファンタジー
『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。
主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。
異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……?
召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。
明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。
18禁NTR鬱ゲーの裏ボス最強悪役貴族に転生したのでスローライフを楽しんでいたら、ヒロイン達が奴隷としてやって来たので幸せにすることにした
田中又雄
ファンタジー
『異世界少女を歪ませたい』はエロゲー+MMORPGの要素も入った神ゲーであった。
しかし、NTR鬱ゲーであるためENDはいつも目を覆いたくなるものばかりであった。
そんなある日、裏ボスの悪役貴族として転生したわけだが...俺は悪役貴族として動く気はない。
そう思っていたのに、そこに奴隷として現れたのは今作のヒロイン達。
なので、酷い目にあってきた彼女達を精一杯愛し、幸せなトゥルーエンドに導くことに決めた。
あらすじを読んでいただきありがとうございます。
併せて、本作品についてはYouTubeで動画を投稿しております。
より、作品に没入できるようつくっているものですので、よければ見ていただければ幸いです!
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
激レア種族に転生してみた(笑)
小桃
ファンタジー
平凡な女子高生【下御陵 美里】が異世界へ転生する事になった。
せっかく転生するなら勇者?聖女?大賢者?いやいや職種よりも激レア種族を選んでみたいよね!楽しい異世界転生ライフを楽しむぞ〜
【異世界転生 幼女編】
異世界転生を果たしたアリス.フェリシア 。
「えっと…転生先は森!?」
女神のうっかりミスで、家とか家族的な者に囲まれて裕福な生活を送るなんていうテンプレート的な物なんか全く無かった……
生まれたばかり身一つで森に放置……アリスはそんな過酷な状況で転生生活を開始する事になったのだった……アリスは無事に生き残れるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる