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第六章 国造り編
第28話 傲慢の王
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アロナの案内で、獣人の子供を6人解放する事ができた。他にもこのような場所があるみたいだけど、アロナは知らないと言うので、とりあえず解放した子供達も連れて、ファミリアへ戻る事にした。
「今からファミリアへ戻るから、みんな私に触れてくれるかな?」
「流石にこの人数は多くないですか?」
合計12人で転移するので、トラパーネが私への負担を気にして声をかけてきた。魔力の殆どを使う事になるけど、その後はゆっくりと休憩するから問題はないと返事をする。
「大丈夫だよ。80%程の魔力を消費する事になるけど、一晩休めば回復するからさ」
「判りました」
全員が私に触れた事を確認してから、私はファミリアの屋敷前をイメージして転移魔法を発動させる。
「行くよ!〚転移〛!」
『フッ!』
『パッ!』
「ふぅ~、着いたね……」
大量の魔力を消費したので、一瞬だけど『ふらっ』と身体が揺れると、トラパーネがしっかりと私を受け止めてくれた。
「やはり、負担が大きかったのですね。直ぐにお部屋へお連れします」
「うん、ありがとう」
「エリカはアロナ達を部屋へ案内してね」
「お、おぅ、ハルカを頼むね」
私はトラパーネに部屋へ連れて行かれてからは、翌朝まで泥のように眠った事で、魔力は完全回復して元気な顔をみんなに見せた。
「おはよう!パーネ、昨日はありがとうね」
「いいえ、顔色もよろしいようで何よりです」
トラパーネは当然の事のように振る舞って返事をすると、アニエラは私に抱き着いて甘えるように声をかけてきた。
「流石のハルカも魔力が枯渇すると寝込むんだね。あまり無理しちゃダメだよ?」
「うん、心配かけちゃったね」
抱き着くアニエラの頭を撫でながら、食堂を見渡すとアロナが居たので声をかける。
「どう、少しはゆっくりと出来たのかな?」
「はい、素晴らしい部屋を貸して頂いてありがとうございました」
「子供達はまだ寝てるのかな?」
「いいえ、部屋へ食事を運んで頂いたので、食事に夢中になってると思います」
私は、スラム街で囚われている獣人もそうだけど、獣人達が暮らす場所の事も気になっていた。ヒューマンが襲ってきて子供達を攫われたのなら、そこに住む獣人の全てを保護した方が良いと思ったから、アロナにその事を聞いてみた。
「アロナ達が暮らしていた場所はグローニャから近いの?安心して暮らせないなら全員をファミリアへ迎えるよ?」
私の言葉を聞いたアロナは悲痛な表情になる。そして声を詰まらせながらも、何とか私の質問に答えてくれたのだった。
「スラム街の二大派閥である【傲慢の王】による襲撃で、私達の住処は壊滅して主人も殺されてしまいました……」
「ごめん……辛い事を思い出させたね」
「いいえ、今こうして生き長らえてるのはハルカ様のおかげです。保護して頂き感謝してます」
「アネロ、傲慢の王の事で知ってる事を教えて、他の従業員も知ってる事があれば教えてね」
私はスラム街の二大派閥である傲慢の王を徹底的に潰して、囚われている獣人達の解放と、亡くなった者達の恨みを晴らす事を心に誓ったのだった。
「今からファミリアへ戻るから、みんな私に触れてくれるかな?」
「流石にこの人数は多くないですか?」
合計12人で転移するので、トラパーネが私への負担を気にして声をかけてきた。魔力の殆どを使う事になるけど、その後はゆっくりと休憩するから問題はないと返事をする。
「大丈夫だよ。80%程の魔力を消費する事になるけど、一晩休めば回復するからさ」
「判りました」
全員が私に触れた事を確認してから、私はファミリアの屋敷前をイメージして転移魔法を発動させる。
「行くよ!〚転移〛!」
『フッ!』
『パッ!』
「ふぅ~、着いたね……」
大量の魔力を消費したので、一瞬だけど『ふらっ』と身体が揺れると、トラパーネがしっかりと私を受け止めてくれた。
「やはり、負担が大きかったのですね。直ぐにお部屋へお連れします」
「うん、ありがとう」
「エリカはアロナ達を部屋へ案内してね」
「お、おぅ、ハルカを頼むね」
私はトラパーネに部屋へ連れて行かれてからは、翌朝まで泥のように眠った事で、魔力は完全回復して元気な顔をみんなに見せた。
「おはよう!パーネ、昨日はありがとうね」
「いいえ、顔色もよろしいようで何よりです」
トラパーネは当然の事のように振る舞って返事をすると、アニエラは私に抱き着いて甘えるように声をかけてきた。
「流石のハルカも魔力が枯渇すると寝込むんだね。あまり無理しちゃダメだよ?」
「うん、心配かけちゃったね」
抱き着くアニエラの頭を撫でながら、食堂を見渡すとアロナが居たので声をかける。
「どう、少しはゆっくりと出来たのかな?」
「はい、素晴らしい部屋を貸して頂いてありがとうございました」
「子供達はまだ寝てるのかな?」
「いいえ、部屋へ食事を運んで頂いたので、食事に夢中になってると思います」
私は、スラム街で囚われている獣人もそうだけど、獣人達が暮らす場所の事も気になっていた。ヒューマンが襲ってきて子供達を攫われたのなら、そこに住む獣人の全てを保護した方が良いと思ったから、アロナにその事を聞いてみた。
「アロナ達が暮らしていた場所はグローニャから近いの?安心して暮らせないなら全員をファミリアへ迎えるよ?」
私の言葉を聞いたアロナは悲痛な表情になる。そして声を詰まらせながらも、何とか私の質問に答えてくれたのだった。
「スラム街の二大派閥である【傲慢の王】による襲撃で、私達の住処は壊滅して主人も殺されてしまいました……」
「ごめん……辛い事を思い出させたね」
「いいえ、今こうして生き長らえてるのはハルカ様のおかげです。保護して頂き感謝してます」
「アネロ、傲慢の王の事で知ってる事を教えて、他の従業員も知ってる事があれば教えてね」
私はスラム街の二大派閥である傲慢の王を徹底的に潰して、囚われている獣人達の解放と、亡くなった者達の恨みを晴らす事を心に誓ったのだった。
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