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第三章 スライムウィザード編

第12話 半吸血鬼の力

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 今日からはアニエラを連れての探索。スライムと違って初期ステータスが高くても、エルピス山脈で楽々と討伐する力は無いからね。

「今日は中層と低層の境界辺りで、魔物を探してアニエラのレベル上げをするね。」
「うん、よろしくお願いします。」
「えっと、友達と話す感じで良いよ。アニエラは10歳でしょ?私はスライムに転生して1年位だから、実はアニエラの方が歳上なんだよ。」
「うん、少しずつ直していきます。」
「OK!」
『ハルカ、3時からオークが2体来てるよ!』
「アニエラ、オークが2体来るから気をつけてね。殺さない程度にするから止めは任すね。」
「はい、並列思考セレブロさん、感知ありがとうございます。」

 オークが来る前に砂場サンドピットで簡単な罠を仕掛ける。そしてやって来たオーク達は、緩んだ砂に足を取られてバランスを崩した。次は攻撃を封じる為に両腕を複数の風刃マルチウインドカッターで切断する。
 ここまですれば安心だけど、私は毒針スティンガーで毒状態にして徐々にHPを削っていく、オーク達が毒に苦しみながら膝を着いたタイミングで、アニエラに声を掛ける。

「アニエラ、頭を一突きして倒すのよ!」
「はい!えいっ、やぁ~!」
『グサッ!グサッ!』『ブヒッ』『ブモッ』

 オークの頭へ簡単に剣を突き刺す様子に、初期ステータスの違いを感じたの。私がLv1の頃だと幼虫バグワムが限界だったからね。

「ハルカさん、殺れました♪」
「うん、その調子で殺っちゃおうね♪」
『アニエラは上位種だけあって、育てるとかなり強くなるでしょうね。』
『まぁ、自己防衛さえ出来れば、小さな街なら安全に暮らせるかもね。』

 その後もオークを中心に討伐して、アニエラとの探索初日を無事に終えたの。アニエラが倒したオークは6体でレベルも5まで上がったの。
 討伐を終えて、拠点の洞穴に戻ってからオーク肉を焼いて夕食を食べた後は、アニエラの吸血タイムになる。

「ハルカさん、頂きますね…カプッ。」
「ぁうん…」
「大丈夫れすか?」
「はぁっ、うんっ…気にしないでぇ…」
「終わりました。ご馳走様でした。」
「うん…それじゃあ寝ようね。」
「はい、おやすみなさい。」

 食事と吸血を済ませたので就寝する。
 しかし、吸血される感覚は気持いい…
 そう思ったら、並列思考セレブロが話し掛けてきたの、

『吸血される違和感を、快感を与える事で消してるのでしょうね…』
『確かに、これは相手が止めないと吸い続けられても拒めないね。』
『僕も魔力操作しても良いかい?』
『アニエラが居るから、声が漏れない程度にイカせてね♪』

 そう言ってから、優しく魔力操作をされながらイカせて貰ったの。魔力操作に吸血と快感が絶えない生活になって行くのかな(笑)
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