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呟きまくる日々

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 私が嫌なこと、それは1人になることだ。そんなのみんなそうだ。って言われると思う。
だからそうならないためにいつも話題の雑誌やテレビ、ユーチューブ情報集めに忙しい。
好きな俳優、好きなユーチューバー、好きな歌手、正直言ってそういうのほんとはどうでもいい。
でも話題についていくためにはしっかり情報集めとかないと友達との会話についていけない。

今日だって、仲良しの玲◯から「昨日のドカンと話見た?」と好きなユーチューブチャンネルのこと聞かれて、まさか見てないとか言えなかった。適当に話あわせて神経すり減る。

ほんとは私こんなのどうでもいいのにさ、気を使って、話とかしてバカみたい!

そんな私の気持ちを包みかくさず言えるのは裏アカでの呟き。

いつもくだらない私の呟きを顔も知らない誰かが分かってくれる。

顔も知らない誰かだからこそ、分かってくれるのかな?

現実の私を相手にわかるって言ってくれるわけないかもね。

そう、今この呟きをしたのは、斉田成美15歳。
ピチピチ(?)の女子高生。
今年から慶明大学付属高校に入学した。

中学校まで公立の中学校にいて外部受験でこの学校に入るのは相当難しいらしい。

私は受験をパスして入学してるから他の子達には優秀って思われてる。

けど、本命はここじゃなかった。

ほんとは東大進学率ナンバーワンの荒田高校希望だった。
落ちて仕方なくこっちにきたのに、そんな風に思われるのは苦痛だった。

そんな成美だから、友達は少なく同じく外部からきた友達と仲良くするしかないのだ。

外部からきた人間っていっても知れている。

好きなユーチューバーや歌手、俳優のことを毎日かかさずチェックするような子だからまぐれできっとこの学校に受かったんだと成美は思っている。

そんな子に合わせないといけないのは苦痛だった。

内部の子とも友達になれたらいいけど、もう関係は出来上がっているだろう。

このまま三年、いくのか。

だとしたら何てつまらない三年なんだ。

ため息をつきながら教室に入った。

慶明は一年間は文系理系に関係なくクラス分けされていた。
二年生からは文系理系ともに成績順になるらしい。

最初からそうしてくれれば、友達にこんな苦労することもないのに!

みんな髪は脱色してるのか茶髪の子が多い。高校生なのに化粧もしている。
流行りの髪型で爪もきれいにして化粧もして成美とは別世界。

男子はスポーツ系の子が多いのかスポーツタオルを首からかけてる感じ。

成美は周りを見回してまた心のなかでため息をついた。

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