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第十五話 黄銅窟攻略戦 後編

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 さすがに中層は手強い。個人等級でB以上の魔物がうじゃうじゃ出てくるようになった。
 ほとんどが暗闇の洞窟に適応した個体。
 巨大な蜘蛛のような魔物”スカ―ジッド”、全身を鉱石の鎧で覆うヤドカリのような魔物”ダンジア”、そしてドラゴンの頭を持つムカデのような節足の魔物”ラウゼン”。
 これぞ洞窟内の生き物、といったラインナップだがどいつもこいつも強力な毒を持つ上に頑強な甲殻を持ち、そして俊敏性と隠密性で奇襲をかけてくる。

 中でもムカデ型のラウゼンはマズい相手だった。

「んの!」
 苛立し気な声を上げるエミリー。
 素早く反応するスカ―ジッドに”雷光”が当たらないのだ。蜘蛛のような見た目だけあって、短距離の瞬発力が凄まじい。

 ニアはダンジアの群れに釘付けにされている。ダンジアの吐く毒液を盾で防いでいるが、皮膚から浸透する麻痺毒である。決して触れてはいけない。
 攻撃の間隙を見て剣を打ち付けるも、頑強な鉱石の鎧の前に剣では意味が無かった。

 俺はエミリーを守るようにして立ち回っており、スカ―ジッドの群れの相手だ。だが投擲も切りかかりも同じく当たらない。

 そしてラウゼンを一人で相手しているソフィー。
 ラウゼンは脅威度でAに近い位置に付けている強敵。
 口から吐き出されるのは酸性の体液であり、岩すら溶かしてしまう程に強力なものだった。更に斬りつけてもその傷口から滴る体液に酸が含まれている。
 巨大なラウゼンを相手に大立ち回りを決めているのものの、回避に専念せざるを得ない。

 ……これはまずい。

 防戦一方の戦況に押し込まれており、どこか一角が崩れた瞬間に瓦解する。連携のしようがない。
 普段は互いに食い合う関係の魔物達だが、人間を相手にしている時は標的が集中する。どいつも種類の違う毒持ちなのが厄介だった。
 この状況を打破するには……

「閃光石を使う! 目を瞑れ!」
 全員の反応を見ている余裕はない。あとは各々の対処に任せる。

 懐から紫色の淡い光を放つ石を取り出し、思い切り天井に向かって投げつける。
 乾いた音を立てて割れた石から、爆発的な勢いで光が炸裂する。

 目を閉じ腕で庇っても眼球に光が突き刺さるようだった。

 魔物達の鳴き声や慌てふためく足音が聞こえる。

「ソフィー! スカ―ジッド!」
「はいな!」
「エミリー! ダンジア!」
「ええ!」
「ニア! ラウゼンを頼む!」
「任せてください!」

 光が収まりつつある中で声が聞こえ、それぞれが立ち位置を変える。

「フラストレーション全部ぶっつけたるわ!」
 ソフィーが意気揚々と跳躍し、眼下のスカ―ジッドどもを音もなく斬り裂いていく。
「そっち終わったらニアの援護頼む!」
「了解!」

 さて、こっちが問題だ。
「あいつに効きそうな魔法はあるか?」
「あの石ころ、熱に弱い? 冷気に弱い?」
「冷気だ」
「なら良かった。ちょっと時間稼いで」
 と即座に詠唱を始め宝玉が光を放ち始める。

 ダンジアの毒液の放射を浴びるわけにはいかない。ならば。
 斧の腹を向け、噴きつけられる毒液を弾いていく。
 エミリーは屈み、スナイパーのように構えながら詠唱を続けている。

 くそ、数が多い。狙いはまちまちなのが唯一の救いだが、段々とこちらに命中する軌道が増えてきた。
 弾いた毒液が鎧や服に掛かり始める。これが顔に当たったら終わりだ。頼む早く。

「行くわよ、左に飛べ!」
 反射的に左に飛び出すと、エミリーは右へ飛ぶ。

「”氷爆(フロストブラスト)”!」
 眩い程に宝玉に籠められた魔力が一気に解放される。
 放たれた瞬間、洞窟内の気温が急激に低下するのを感じた。

 ダンジア達の放つ毒液すら凍てつかせながら飛翔する魔力球は、先頭の一体に触れた瞬間に炸裂。洞窟内の水分を奪いながら氷結の奔流が巻き起こる。

「ふう、上手くコントロールできたわ」
 白い息を吐きながら満足そうな表情を浮かべているエミリー。
 見つめる先は真っ白に凍り付いたダンジアの群れ。

「一発で全滅か」
「ふふん。あたしはこいつら雷光で始末するから、あんたはあっちよ」
「おう、気を抜くなよ」
「ええ」

 言葉を交わし、ラウゼンを受け持ったニアの元へ。

 そこでは列車のように体を走らせるラウゼンと、それに盾と剣で応戦するニアの姿があった。
 肩の鎧の一部が溶解している。掠ったか。

 目の前を通過するムカデの胴体に鎖付きの斧を投げつける。
 一瞬で反応され躱そうとするも、動きを読み少し上を狙っていた事で命中する。

 するとニアに襲い掛かろうとしていた頭部が不意に方向を変えて身を捩り始める。
「どうだムカデ野郎、ダンジアの麻痺毒の味は!」
 鎖で引き戻し再び両手に持った斧を振り上げ、動きが鈍った胴体に叩きつける。

 今度は悲鳴のような気味の悪い鳴き声を上げ、胴体を跳ねさせ俺を弾き飛ばした。
 強かに背中を岩壁に打ち付けてしまい、一瞬呼吸が止まる。

 ラウゼンはこちらを睨んでいる。そして口を開こうとした瞬間。
「ああああああああああ!!!」
 肚からの雄叫びをニアが上げ、ラウゼンはびくりと反応しニアの方を向く。
 呼吸を整え立ち上がりつつ、ニアの様子を見つめる。
 大盾を捨てて両手で剣を高々と掲げる栗毛の少女。

「”裂空(れっくう)”」
 剣を後ろに一度引き、そして目にも止まらぬ速度で振り下ろす。
 その瞬間、ラウゼンの頭が半分に立ち割られた。

 真空の衝撃波を生む”技”である裂空だ。

「ニア、まだ気い抜かんで! ……”霧雹(むひょう)”!」
 跳躍してきたソフィーが凄まじい速度の突きを繰り出しながら飛び回っていく。

 ニアを襲おうと動き出していた胴体を滅多突きにしていき、返り血の酸液すらも風圧で弾き飛ばしてしまった。

「ありがと。”雄叫び(ウォークライ)”を使っちゃったので早く移動しましょう。ソフィー、先導をお願い」
「任しとき」
「エミリー、イクヤさんの治癒を」
「もうやった」
 カチリと引き鉄を引く音が聞こえると、俺の背中に走っていた痛みが和らいでいく。

「こっちの道は音がせえへん。こっちやな」
「皆、ソフィーの後に。殿は私が」
 あれだけの激戦の直後だがニアは動じていない。的確に判断し指示を飛ばす。




 それからはスカ―ジッドとの交戦が何度かあったものの、全員で対する事によって何とか倒せていた。
 やはり魔物の数が多い。一体一体がタフなのも苦戦する理由である。

 しばらく無言のまま進んでいたが、皆の疲労の色が濃い。
 連戦続きな上いつ魔物に襲われるか分からないので警戒心が解けず、心身共に疲弊していく。

 と、そこで大きな空間に出た。

「ここは……」
 数少ないランドマークとして知られている場所。”胃袋”と呼ばれる大ホールだ。
 以前ドラコアと交戦した第一は避けたので、ルート的には”第三の胃”辺りだろう。

 普段は魔物がたむろする場所として知られているのだが、何故か今は一匹も見当たらない。

「なんや静かやな」
「ここなら見晴らしも良いし感知してからでも準備できますね。少し休憩しましょう」
 皆ニアの提案に賛成し、腰を下ろし装備を確かめる。

「あのラウゼンっての、やばいなあ。うち一人じゃどうにもできんかった」
「わたしもあの石の魔物には何もできなかったです。ああ、盾がこんなに傷んでる……」
 盾の具合を確かめ落胆するニア。
「あの時の判断は良かったわ、イクヤ。褒めてあげてもいい」
 携帯食を口にするエミリーが立っている俺を見上げて偉そうにそんな事を言う。

「相性が悪いのは見て思ったからな。まあ、俺とエミリーの所がどうしても穴になっちまうのが難点だけど」
「人数少ないしそこはしゃーないわ。イクヤさん休んでええよ。うちが警戒代わります」
「悪い」
 ソフィーに勧められ俺も腰掛けて水袋に口を付ける。焼けるように熱くなっていた内蔵がようやく冷えて落ち着いた。

「ニアもソフィーも”技”を教わったんだな。まああれだけの師匠が居るんじゃそうか」
「わたしが会得できたのは二つだけでしたけどね……」

 この世界の戦士達が扱う”技”。元の世界の武道の「型」にも似ているが、こちらはもっとあからさまにシステム的なものだ。
 一定以上の筋力や攻撃力を持っている状態で発動モーションと技名を叫ぶ事によって繰り出す事ができる。戦士版の”魔法”と言っていいかもしれない。

 ソフィーは勿論、ニアも相当にステータスが高くなってきたので習得できたのだろう。技を覚えるには誰かに教わる必要があるのだが、街の冒険者達に頼み込んで弟子にしてもらったようだ。
 冒険者同士の繋がりの大切さというのは、こういった部分で現れてくる。
 技を使えるか使えないかで火力が大きく変化するのだ。

「でも、”雄叫び”も”不動”もこの短期間でモノにできてたのは単純に凄いよ。一線級のタンクだ」
「えへへ」
「ソフィーは言わずもがなの強さだよな。てかあの数のスカ―ジッド一人で殲滅できるのがヤバい」
「うーん、うち的にはあのドラゴンもどき倒したかったんやけどね」
「ラウゼンはそもそもタイマンで戦う相手じゃないんだって。飛び道具もあるし斬ったらこっちもダメージ受けるし」
「でも、師匠さんらはあれぐらい倒せると思うんよなあ……」
 レベルが違い過ぎて話にならないが、ライナス達でも一対一ではかなり苦労する相手だと俺は思っている。

「あたしには?」
「エミリーは凍結系の魔法覚えてくれて本当に助かった。しかもあれは……」
「中位の魔法よ。さすがに詠唱が難しいから速読みはできないけどね」
「他にも手札が増えてるのか?」
「あとは中位の雷系と下位の凍結系、それと今日も何回か使ったけど中位の治癒魔法ね」
「お前も随分覚えたんだな」
「ん」
 と何故か俺に頭を差し出すエミリー。
 一瞬何だろうかと思ったが、頭を撫でてやると満足そうに頷いた。

「エミリー、随分甘えたさんやなあ?」
「うっさいわね。こいつに対するご褒美よご褒美」
「逆だろ普通」
 意地を張るエミリーがおかしくて、ほんの少しだけ場が和む。


「思ってたよりもキツいですね」
「そうね……」
「もう一回あの組み合わせが来てもうたら、さすがにどっか怪我すると思うわぁ」
「怪我で済めばまだ可愛い方だろ」
 上手く捌き切れたから良かったものの、綻びが生じた瞬間一気に崩れる危うさがあった。
 誰か一人が毒液や溶解液の直撃を受けていたらと思うと背筋が冷える。

「この”胃袋”の先をもう少し行くと下層に通じる縦穴があるはずだ。そっから先の世界は俺も知らない」
「イクヤさんも踏み込めてない場所かー……なんや緊張してきたなあ」
「ドラコア、居ますかね」
「どうだろうな。奴らは下層と中層をウロウロしてるイメージがあるから。ただ、この胃袋に何も居ないのが気になる。ベックは『生態系が変わってきている』って言ってたけど目立った変化は今の所感じないし」
 思えば俺が死にかけた時、浅層に奴が出た事もおかしかった。ドラコアはあんな上に登ってくる魔物じゃないのに。

「何にせよ警戒しながら進むしかないんじゃない? 勘繰ったって無駄よ無駄」
「あのなあ……」
 エミリーの思考放棄気味な発言は問題だが、それに対する策も思いつかない。
「なによ」
「お前のその考えない性格が羨ましいよ」
「はっ、グダグダ考えて何もできないより千倍はマシよ」
 ある意味これも才能か。エミリーの一刀で何でも割り切る性格は真似できる気がしない。

「ソフィー、替わろうか?」
「いんや大丈夫ニア。ありがと」
 そう言えばソフィーは随分と自然に呼び捨てするようになったな、と今更気づいた。三人の関係性も変化が起きているという事だろうか。

「それじゃ皆体力は大丈夫?」
 果実から摂れる糖分を固めた飴を舐めながらニアが立ち上がる。エネルギー補給食として流行りだしたものだ。多少高いが、甘くて美味い。
「うん」
「大丈夫」
「そろそろ行こうか。もう潜ってから半日以上経ってるし」
 真っ暗な洞窟内に居ると時間間隔が狂ってくるので何とも言えないが、俺的には既に夕刻の時間帯だと思っている。
 連戦と休憩と移動、どれも時間を掛けて行っている事だ。

「イクヤさん、これ」
 と差し出されたのはあの飴だ。
「いいのか?」
「ここからはイクヤさんの知恵を総動員してもらいたいので。頭回る状態にしてください」
「じゃあ遠慮なく。これ高いから買うの悩むんだよな」
「でも美味しいですよねっ」
 嬉しそうに頬を押さえるニアは、やはりニアだった。こういう純真な所を見ると暖かな気持ちになる。

「ええなあ」
「はい、ソフィーとエミリーも」
「え! あんがと!」
「ん、あとで甘いの奢ってあげるわニア」
「うん、楽しみにしてるね。そんじゃ出発!」
 ニアの掛け声に皆が応じ、より深い闇へと足を踏み出した。
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