悪役台本

戦いを求めていた男

…素晴らしい。素晴らしい素晴らしい素晴らしい！！

私は今まで詰まらないものばかり見てきた！

私と今まで戦ってきた強者は最初は誰もが私と笑いながら勝負を挑んできた！だが戦うとすぐに叫び、泣き、恐怖し、諦め、屈服し、そして死んでいった！！

だが君は弱者でありながら諦めず闘い、時に罠に嵌め、殺し、ここまで生き残ってついに！私と対等な場所まできたのだ！

実に…実に素晴らしい！！

…キミは今まで頼もしい仲間たちと出会い、自分より格上であろう強敵を倒してきたのだろう？まるで少年漫画の主人公だ！！

君となら…他の強者との闘いでは見れなかった最高の景色を見せてくれそうだ…

さぁ最後のゲームだ。存分に楽しませてくれよ主人公くん！！

どうしたどうしたぁ！その程度では私を殺せないぞぉ！？今までの闘いでつちかってきた君の力を見せてくれ！それとも…君も他のやつらと同じくここで死んでいくかい！！

‥‥所詮この程度か…君も他の者達と同じく、私を満足させることはできなかったみたいだね…残念だ。もういいよ。君には期待してたんだけどね。悪に負ける主人公はいらない。じゃあね偽主人公君…なんだ？

…ここで覚醒だと？フフフ‥ハハハ…まるで本当に漫画の主人公みたいじゃないか。…面白い、本当に君は面白い！さぁ主人公君、次はどんな光景を私に見せてくれるんだい！？

…ひゃはは…ひゃはははは！！！良いねぇ良いねぇ良いねぇ良いねぇ！その殺意！抑えきれぬ憎悪！圧倒的な力！最っ高だ！自分の命と相手の命を懸けたスリル！死ぬかもしれないという恐怖！全力をかけた殺し合い！これだ！この光景を！たたかいを！今まで待ってたんだ！

さぁ早く！早くその手で…その銃で俺を…殺して見せろ！！ひゃははははははは！！！！！