気まぐれに愛して、気がつけば恋しくて

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　翌日。


「ミサちゃんですか？教えるなって言われてるのでぇ…すみません…」

　カフェコーナーのアイカは済まなそうに頭を下げ、「確かに個人情報だしね」と日野は自分自身にも言い聞かせて踵きびすを返し持ち場へと戻る。

　連絡が取れたからといって何をどうするかなんて考えてはいない、また尻を掘られるのは勘弁だし、できることなら距離をとって…Ｍ堕ちはともかく生セックスまでしたのはどういうつもりだったのか、話を聞きたかった。


　人知れず日野に想いを寄せていたとか接点を持つために無理にＳらしく振る舞ったとか、そんなところなら可愛げもあるのだが、自分を見下したあの冷たく嘲る目は本物のソレだったと思うのだ。

　数日待ったが特に連絡は無し、モヤモヤとした気分のまま日野は本店での勤務を消化し引き継ぎをして、新天地へと旅立った。