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「ふふッ…」

「なぁ、真綾…元カレとは週1くらいヤってたとか言ってたろ、あれ…やっぱ妬いちゃうんだよな」

「そう?和樹くんも頑張る?」

「…出来るんだけどな、能力の問題じゃなくて…真綾にもコンディションがあるだろ、生理とか、したくない時とか」

「あー…それに関して、ちょっと言い訳したいんだけど…む、昔の話、しても良い?」

「うん、聞かせて」

 適温のシャワーで泡を流せば、つやつやな肌の上を水滴が滑って行く。

 ぽよぽよと美しい丸みが湯気の中で揺れる、和樹は問題無く興奮できそうだと悟った。

「寮の部屋って表向きは男女別れてて出入り禁止なのね、門番みたいのも居て、彼氏に呼ばれたらそれを掻い潜って会いに行くの」

「ふむ」

「寮を抜け出して走りに行く時もあるし、街に降りる時もあった。ほぼ毎晩外出してて、その中に、部屋に呼ばれる日があるの」

「うん…」

 荒っぽい学生ばかりの高校だったから、寮の管理者も諦めていたのかもしれない。

 叱ったところで反省しないだろうし、強く拘束する権限も無かったのだろう。

 明らかな違反があれば停学・退学処分に出来るだろうに、その辺りも緩かったのかもしれない。

「それって、要はあの人がシたい時なのね、ムラムラした時」

「まぁ、そうだろうな」

「…でもあの人ね、ゴム…持ってなかったの」

「はぁ⁉︎」

和樹の脳裏に、様々な嫌な考えがぎる。

 無理矢理も可哀想だが、それを易々と真綾が受け入れていたとしたら辛い。

 信頼云々ではなく、馬鹿さと愚かさが憎くなってしまう。


 しかし真綾はブンブン手を振り、

「スる時は絶対着けてたよ、でも常備してなかったの」

と訂正する。
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