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しおりを挟む「おわッ♡お、っ前ッ…あ、」
「んー、ひはらら、はへうえほ」
「い、やじゃねぇんだけど、刺激が、強え、あ、あ、」
展開がスムーズで構成が熟れてる。
よほどの手練れなんじゃないの、俺は初心者だから比べようが無いが。
もう誤魔化せない、クールに経験者ぶっても意味が無い。
「どれどれ」と巧者ぶるよりも、この悦を純粋に味わいたい。
我慢汁が阿久津の口内を汚す。
気を緩めたらすぐにでも射精してしまいそう。
無様に果てるくらいなら、ビギナーであることを正直に言ってしまおうと思った。
「阿久津、ごめん、俺、」
「んー?」
阿久津は不思議がりながらも、ずぷずぷと俺を呑み込んでいく。
少し歯の当たる感触があるが、口蓋のデコボコに擦られた快感の方が強かった。
「あふッ…俺、初めて、なんだよッ…フェラ、されんのッ」
「ん…ほーはほ?」
「そ、おッ…あ、阿久津が上手なのは分かった、から、頼む、ゆっくり、してくれッ…マジで、すぐ出ちまう、」
充分にゆっくりだったのだろうが、初体験な俺にはハイスピード過ぎた。
まずは手コキからしてもらった方が良かったのでは、なんて考えたりもする。
「んー」
阿久津はがっぷり咥えたまま止まって、俺の顔をまじまじ見つめる。
美人が汚いもんしゃぶってら、台無しだ。
でも不思議と美しいな、生々しくリアルな美しさだ。
「…噂通りだったよ、阿久津、」
俺は深い意味は抱かず阿久津の頭に手を乗せる。
俺が上に居てコイツが下に居て、位置関係が立場とリンクしていると思った。
だからお褒めの言葉くらいの気持ちで、
「ありがとうな、阿久津」
と髪を撫でた。
すると、今まで平気そうにおしゃぶりしていた阿久津の、綺麗なお顔が一段と華やいだように思えた。
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