胸に手を置かれたら、朋也くんのことしか考えられないじゃん。ー無気力系後輩がグイグイ来るのは想定外でしたー

5…胸が塞がる

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「クリスマスまでっすよ、バブルは」

まったりモードの朋也くんはフフンと、そう言ってニタニタ笑う。

　ソファーでの漫画タイム、今夜のお供は低アルコールのビールにスルメイカだ。

「彼女がモテてるんだから素直に喜んだら？」

「パタっと止みますよ、またバレンタイン前に波は来るでしょうけど。あ、義理チョコとか絶対配らないで下さいよ」

「おちょくってるのか妬いてるのかどっちなの」


　ぷいとヨガマットを小脇に抱えて部屋移動をしようとすると、朋也くんは慌ててソファーから立ち上がる。

「ちょ、美紀さん、ストレッチならここでして下さいよ」

「口の悪い朋也くんから離れたいのー」

「おつまみになるからここでして下さいって」

「何言ってんの」


　もう少し横暴になったら怒ろうかな…視線を感じつつも、今夜もストレッチをこなす私だった。



つづく