ゆらゆらアプリコット—妄想男は、めんどくさい女と恋がしたい

3

62

「はー、抱き心地、良き」

「紫くん？」

「くっ付きたいなって…暑いかな」

「ううん、平気。くっ付いてよう」


　抱き合ったまま少し話をして、そのうちまた興奮してしまいお代わりをした。

　杏奈さんは「仕方ないなぁ」とお尻を突き出してくれたので、遠慮無くバックで頂く。

　相変わらず杏奈さんのお尻の感触は最高で、けれど背中を向けられているのが寂しく感じた。

　これはお尻フェチ卒業の時が来たのか、首を精一杯伸ばして杏奈さんの唇を求める。

「ん、ン、ん～♡♡♡」

本気で相性なのか双方のポテンシャルなのか、杏奈さんはまたしてもセックスで絶頂を迎えた。

　後で聞いたが、肌の触れ合う面積が大きいと感じやすい…のだそうだ。

　バックだとソコしか触れ合ってない瞬間もあるが、今回は最終的に寝バックの形で密着していた。

　それが良かったのか、気持ちが一致したのが良かったのか。

　ともかく俺は自信を付けて、くったり眠る杏奈さんの寝顔を眺めていた。

「（ゆっくり、でもずっぽり…なんてね）」

　一応パンツだけ穿いて、杏奈さんに寄り添い俺も眠った。