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 4年前、合コンで知り合った彼女と初めて夜を迎えた日のこと。

 その子は杏奈さんみたいに豊満なお尻ではなかったが、好きになったらその子が全てだから問題は無かった。

 俺はお尻を撫でては可愛がり、意識的に無意識的にお尻ばかり触っていた。

 彼女はそれを快く思わず、「それやめて、気持ち悪い」とピシャリ言われてセックス1回でお開き…即お別れになってしまった。

 後で聞けば、その子は髪の毛がチャームポイントと自分で認識していたらしい。

 なので、頭を撫でて愛でることが彼女とのイチャイチャの最適解だったみたいだ。

 そして、お尻を触ることがその子にとっては「オヤジ臭さ」の象徴みたいなことだったらしく、嫌悪感がマックスまで振り切れてしまったそうだ。


 俺は相手の強みが何かを推し測ろうともせず、自分の嗜好を満たそうとばかりしてしまった。

 あの時はまだ若かったが、それを糧にリベンジしようにもなかなか機会が訪れなかった。

 おかげさまでこの冷却期間の間に俺は紳士としての思考を身に付けたし、人様に迷惑をかけずに楽しめるよう妄想遊びで欲求を満たせるようになっている。

 でもこれって独りよがりだな、と杏奈さんの困った表情を見て今さら「やっちまった」と後悔している。
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