ゆらゆらアプリコット—妄想男は、めんどくさい女と恋がしたい

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　大阪での仕事も終わり、再び新幹線で神奈川へと帰る。

　戦果は上々、しばらくは美味い酒が呑めそうだ。


　桜井さんとはあれから少し連絡を取って、半月後に地元で食事をする約束を取り付けた。

　しばらくはそれが俺のモチベーションになる…良い傾向である。

　すぐに肉体関係に持ち込もうなんて思っちゃいない。

　俺は妄想上でお尻を揉みしだくことはあっても、人様のそれに軽々しく手を付けようなんて考えちゃいない。

　簡単にお尻を見せる女性は有り難くもあるが好みではない、最低でも着衣した上で吟味してお近づきになり、という過程を踏みたいのだ。

「（そこまで経験がある訳じゃないけど）」


　帰るまでにも、様々な女性を見た。

　胸の開いた服を着た女性、唇の厚さを強調した女性。

　チャームポイントを前面に出して行くスタイルは見ていて感嘆ものだ。

　でも違うんだよなぁ、俺の好みは今や桜井さんのあのお尻なのである。

　大きくて形の良い尻。

　ずっしり重そうで、でもたるんでいない。

　何より良いのは、桜井さん本人がそこをチャームポイントだと思っていなさそうなところだ。

　服装をアドバイスしたという彼女の上司は、もっと「ボディーラインを出しなさい」とか言ってみて欲しい。

　それで桜井さんはピタピタのボトムスを穿いて欲しい。

　何にせよグッジョブだな、桜井さんとの再会に備え、食べ物屋をリサーチを始める俺だった。



つづく