華奢な引きこもり魔術師と、マッチョな押しかけ女房

2◆マチルダ視点

私はマチルダ・エルフィンだ。

実は前世の記憶があって、前世はヤクザの組長だった。

女に転生したことは多少ショックだが、仕方ないことだと前向きに考えている。

エルフィン公爵家の長女で、今年で24歳になった。

私は令嬢だが、我が道を行くタイプでとにかく身体を鍛えた。

鍛えに鍛えたこの身体は、もはや令嬢ではなく騎士か冒険者にしかみえないだろう。

家族も、もう私に令嬢としての期待は捨てたようだ。


さて、私が何故今回ジルベルトに押しかけ女房しにきたかというと………ジルベルトが仕事で城にいた時にみかけたんだ。

一目惚れだった。

あまり外に出ないらしいジルベルトだが、仕事で極希に外に出るそうだ。

その姿は、女性のように華奢な身体だった。

私は前世が男だったから、実は恋愛対象が女性だった。

だが、同性婚ができないから諦めていたんだ。

しかしジルベルトは男だが、私は一目惚れをしてしまった！

惚れたからには、全力で落としにいく！！