魔王なんですか？とりあえずお外に出たいんですけど！

26◆ロゼット視点

僕たちは、三人で話し合いを始めた。

僕がアデルをしっかり援護してあげないと、心配で夜も眠れないよ。

ご……誤解しないでよね！？

この美しい僕が不眠で目の下に隈なんて作っていたら、世の中の男たちが悲しむでしょ？

だから！

心配で眠れないけど、そうじゃなくて……心配なんかしていなくて……でもアデルのこと心配で………。

ち…違うんだってば～～～！！

僕は一人で自問自答に混乱してしまった。

それはさておき。

「そうか……追い詰めるほど、外が恋しかったんだな。そして、会える人物の少なさに寂しさを感じていたのか………」

話し合いで、アデルは思っていたことをちゃんと言った。

ジュリアナ様は反省したのか、すごく大人しく話を聞いている。

「アデル、私はアデルの笑顔が好きだ。幸せな笑顔をみたいんだ。なのに、私のせいでその笑顔には悲しみが込められていたのに、浮かれていた私は気づかなかった。すまなかった。どうか、私にやり直すチャンスをくれないか？このとおりだ」

「「！？」」

ジュリアナ様！？

魔王様だというのに、ジュリアナ様は土下座をして頭を床につくほど下げている。

アワアワしているアデルがなんか可愛いけど………仕方ないから、僕が援護しないと！

「アデル、これからなんかあったらこの僕が相談に乗ってあげるから、ジュリアナ様にチャンスをあげてみたら？アデルも、ジュリアナ様の伴侶なんだから、ジュリアナ様を尻に敷く気持ちでいないとダメだよ！」

「え？尻に敷く……！？」

アデルが驚いているけど、僕は早くアデルとジュリアナ様に仲直りしてほしいんだよね。

だって、せっかく友達になったんだからアデルに笑っていてほしいなって…………はっ!！

違うんだよ！？

べ……別に、アデルが笑っていなくても気にはならないけど、泣くより笑うほうが可愛いし………ぼ、僕の足下にも及ばないけど、可愛いし………。

ああああ～～～～！！

僕は、初めての友達であるアデルに……ずいぶん頭が混乱してしまったのだった。