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1◆夫は妻の匂いが好き

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夫の名前はダイナ。

妻の名前はアウラ。

二人は、近所でも有名なおしどり夫婦です。

夫はエセ関西弁の人で、妻を家庭内ストーカーしていますが、妻はそんな夫が大好きなのです。

幸せ夫婦の生活はちょっと特殊ですけれど、愛があるから大丈夫ですよ!



「アウラ、今日も素敵な匂いやね。アウラの前では、どんな素敵な香水もただの異臭に変わってまうわ。アウラが世界で一番素敵な匂いやで♡」

クンクンクンクン。

あぁ♡幸せ♡

夫の表情は蕩けていて、せっかくの美形なのに変態の極みのような顔になっています。

「ダイナ、私の脇の匂いを嗅ぐのやめなさいね」

夫は妻の脇の匂いを嗅ぎながら、妻の匂いを絶賛しました。

しかし妻としては、やはり女性ですので脇の匂いを褒められても嬉しくないです。

そんなところを匂わないで、髪の毛とかならまだマシなんですけどね!

「なんでや?ええ匂いなのに、もっと匂い嗅ぎたいわ!」

「うふふ、やめなさいね」

妻の笑顔はとても美しく、夫はその笑顔に見惚れてしまいます。

そして、妻に言われた通りに脇からは離れました。

夫のその表情は、とても名残惜しそうです。

けれど夫は、今度は妻の首筋に顔を埋めて匂いを嗅ぎ始めたのです。

脇がダメなら首筋ということでしょうか?

妻は、脇よりかはマシなので好きにさせようと微笑みました。

「もう、仕方ないわね」

夫の頭を撫でながら、くすぐったさに耐える妻なのでした。


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