上 下
11 / 19

11◆セフィーロ視点

しおりを挟む
あら?

人間の国から、大きな魔力を感じるわ。

この魔力は、人ではありえない大きさね。

私は、窓から人間の国の方角を眺めてみたわ。

空に黒い雲が浮かび、雷が鳴っているみたい。

………さっきまでは晴れていたのにね。

人間の国は、何かやってはいけない何かをやらかしてしまったのかもしれないわ。

………まさかだけど、勇者召喚とかしてないわよね?

私は不安になってしまったわ。

あれは禁忌なの。

いくら人間の国が愚か者ばかりでも、流石にそれはやらないわよね?

だけど、絶対にやらないと言えるような常識があの愚か者たちにはないから、やっぱり不安だわ。

何故勇者召喚が禁忌なのか気になるかしら?

勇者召喚はね、異世界からランダムに生命体を召喚するの。

生命体………つまり、必ずしも人とは限らないのよ。

しかも、その生命体がなりたいと思っていた姿になってこちらの世界に来るから、ある意味何が召喚されるかわからないの。

何故そんな危険な召喚が一応存在するかについては、歴史が古すぎて正しい情報は残っていないわ。

もしかしたら、この世界の神様の悪戯心なのかもしれないわね。

それにしても、本当に人間たちは何をやらかしたのかしら?

恐らく、私と同等ぐらい強い何かが現れたのでしょうね。

まったく………去勢だけじゃ足りなかったのかしら?



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転生聖賢者は、悪女に迷った婚約者の王太子に婚約破棄追放される。

克全
BL
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 全五話です。

そんなの聞いていませんが

みけねこ
BL
お二人の門出を祝う気満々だったのに、婚約破棄とはどういうことですか?

公爵令息は悪女に誑かされた王太子に婚約破棄追放される。

克全
BL
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。

聖賢者は悪女に誑かされた婚約者の王太子に婚約を破棄され追放されました。

克全
BL
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。

【完結】伝説の勇者のお嫁さん!気だるげ勇者が選んだのはまさかの俺

福の島
BL
10年に1度勇者召喚を行う事で栄えてきた大国テルパー。 そんなテルパーの魔道騎士、リヴィアは今過去最大級の受難にあっていた。 異世界から来た勇者である速水瞬が夜会のパートナーにリヴィアを指名したのだ。 偉大な勇者である速水の言葉を無下にもできないと、了承したリヴィアだったが… 溺愛無気力系イケメン転移者✖️懐に入ったものに甘い騎士団長

職業寵妃の薬膳茶

なか
BL
大国のむちゃぶりは小国には断れない。 俺は帝国に求められ、人質として輿入れすることになる。

ざまぁ?違います。お前が好きなだけです。

天災
BL
 ざまぁ?違います。お前が好きなだけです。

もう一度、貴方に出会えたなら。今度こそ、共に生きてもらえませんか。

天海みつき
BL
 何気なく母が買ってきた、安物のペットボトルの紅茶。何故か湧き上がる嫌悪感に疑問を持ちつつもグラスに注がれる琥珀色の液体を眺め、安っぽい香りに違和感を覚えて、それでも抑えきれない好奇心に負けて口に含んで人工的な甘みを感じた瞬間。大量に流れ込んできた、人ひとり分の短くも壮絶な人生の記憶に押しつぶされて意識を失うなんて、思いもしなかった――。  自作「貴方の事を心から愛していました。ありがとう。」のIFストーリー、もしも二人が生まれ変わったらという設定。平和になった世界で、戸惑う僕と、それでも僕を求める彼の出会いから手を取り合うまでの穏やかなお話。

処理中です...