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45◆ハロルド視点
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★エドワードがハロルドたちのところから旅立ってから[幸せ大パニック]が起きるまでのハロルドとセイン。
僕とセインは、エド君が心配だからキャンプすることにした。
場所はどこかって?
もちろん、パルマとかいう害虫の屋敷を見張れる山の中。
僕は魔物たちに探してもらって、すでに屋敷をみつけていたんだ。
エド君があの害虫パルマなんかを助けたいって思わなかったら、僕はあの5人を殺すつもりでいたんだよね。
ああん!
エド君はやっぱり優しいな~!
さすが僕の愛するエド君!
セイン「エドに俺たちが近くにいると気づかれないのか?」
ハロルド「結界が得意の魔物に、認識阻害系の結界を張ってもらってるから大丈夫だよ」
仕方ないとはいえ、しばらくセインと二人で生活するから(しかも山の中)僕が魔物に好かれやすいと話しておいた。(スキルの話は内緒のままだけどね)
僕たちのキャンプは、正確にいうと…僕とセインと魔物複数(仲間)でしている。
魔物に好かれやすいって言ったら、セインのやつ笑顔で「すごい」と言っていたんだ。
セイン「こんなに魔物に好かれて、ハロルドは根っからの良い人なんだな!魔物は警戒心が強いと聞くのに、こんなに愛されるのはハロルド自身が良い人だからに違いない!」
ハロルド「……僕のこと……気持ち悪くないの?」
つい、聞いてしまった。
セインは…なんて答えるかな………。
僕は昔、スキルのせいで子供の頃は散々だった。
「気持ち悪い」「怖い」「近寄るな」「悪魔の子」
いろんな人に、心ないことをいっぱい言われて、ときには暴力だって振るわれた。
でも、一番傷ついたのは………。
「お前なんか産まなければ良かった!」
「お前が俺たちの幸せを奪ったんだ!」
母さんと父さんの……罵声と暴力。
僕は、自力で生きられるぐらい成長するまで罵声と暴力を日常的に受けていた。
そして………。
10歳の誕生日に、全てが終わった。
たぶん、限界だったんだと思う。
もう少し耐えるつもりだったんだけど、頭で考えることと心の判断は違った。
家にあった普通のフォークとナイフを全部と、包丁も全て『浮遊』のスキルで浮いて………最初に両親を殺した。
投げるならナイフが一番しっくりきて、ナイフは直接投げた。
両親が死んだら、次にいく。
魔物に頼んで、町から逃げる人は魔物が殺す。
一人も逃がさない。
敵を駆除しないと。
もし、僕に酷い仕打ちをしていない人がいたらその人は生き残ったのに……皆はバカなんだね。
その日、その町は生存者0人で滅んだ。
僕は別の離れた町で、働いて生活していた。
誰にもスキルのことを話していないから皆が優しくしてくれる。
いつしか「ギルドで働いてみないか?」とギルマスからスカウトされて、ギルド職員として頑張るようになった。
でも、どうやら僕はキレると隠し持っているナイフを投げてしまうみたいで、ちょっとだけそれが悩みのタネかな。
セイン「何故気持ち悪く思うと思ったんだ?どこも気持ち悪くないぞ!魔物もハロルドも可愛いぞ!自信をもっていいと俺は思うぞ~アハハ!」
………ちょっとだけ、セインと歩み寄ってもいいと思った瞬間だった。
一番はエド君だけどね!
僕とセインは、エド君が心配だからキャンプすることにした。
場所はどこかって?
もちろん、パルマとかいう害虫の屋敷を見張れる山の中。
僕は魔物たちに探してもらって、すでに屋敷をみつけていたんだ。
エド君があの害虫パルマなんかを助けたいって思わなかったら、僕はあの5人を殺すつもりでいたんだよね。
ああん!
エド君はやっぱり優しいな~!
さすが僕の愛するエド君!
セイン「エドに俺たちが近くにいると気づかれないのか?」
ハロルド「結界が得意の魔物に、認識阻害系の結界を張ってもらってるから大丈夫だよ」
仕方ないとはいえ、しばらくセインと二人で生活するから(しかも山の中)僕が魔物に好かれやすいと話しておいた。(スキルの話は内緒のままだけどね)
僕たちのキャンプは、正確にいうと…僕とセインと魔物複数(仲間)でしている。
魔物に好かれやすいって言ったら、セインのやつ笑顔で「すごい」と言っていたんだ。
セイン「こんなに魔物に好かれて、ハロルドは根っからの良い人なんだな!魔物は警戒心が強いと聞くのに、こんなに愛されるのはハロルド自身が良い人だからに違いない!」
ハロルド「……僕のこと……気持ち悪くないの?」
つい、聞いてしまった。
セインは…なんて答えるかな………。
僕は昔、スキルのせいで子供の頃は散々だった。
「気持ち悪い」「怖い」「近寄るな」「悪魔の子」
いろんな人に、心ないことをいっぱい言われて、ときには暴力だって振るわれた。
でも、一番傷ついたのは………。
「お前なんか産まなければ良かった!」
「お前が俺たちの幸せを奪ったんだ!」
母さんと父さんの……罵声と暴力。
僕は、自力で生きられるぐらい成長するまで罵声と暴力を日常的に受けていた。
そして………。
10歳の誕生日に、全てが終わった。
たぶん、限界だったんだと思う。
もう少し耐えるつもりだったんだけど、頭で考えることと心の判断は違った。
家にあった普通のフォークとナイフを全部と、包丁も全て『浮遊』のスキルで浮いて………最初に両親を殺した。
投げるならナイフが一番しっくりきて、ナイフは直接投げた。
両親が死んだら、次にいく。
魔物に頼んで、町から逃げる人は魔物が殺す。
一人も逃がさない。
敵を駆除しないと。
もし、僕に酷い仕打ちをしていない人がいたらその人は生き残ったのに……皆はバカなんだね。
その日、その町は生存者0人で滅んだ。
僕は別の離れた町で、働いて生活していた。
誰にもスキルのことを話していないから皆が優しくしてくれる。
いつしか「ギルドで働いてみないか?」とギルマスからスカウトされて、ギルド職員として頑張るようになった。
でも、どうやら僕はキレると隠し持っているナイフを投げてしまうみたいで、ちょっとだけそれが悩みのタネかな。
セイン「何故気持ち悪く思うと思ったんだ?どこも気持ち悪くないぞ!魔物もハロルドも可愛いぞ!自信をもっていいと俺は思うぞ~アハハ!」
………ちょっとだけ、セインと歩み寄ってもいいと思った瞬間だった。
一番はエド君だけどね!
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