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1◆シュバルツ視点

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私の名前はシュバルツ・ロランです。

自営業の玩具(子供用)屋さんの、26歳の元気なお兄さんですよ!

その日、私は玩具屋を終えると夕食の買い出しに出掛けました。

私のお店は、私が作ったオリジナルの玩具を商品として売っています。

私の発想は玩具作りに向いているそうで、たくさんの子供達に喜んでもらっているんですよ!

私の唯一の誇れる特技ですね!

私のお店の二階に、私の自宅があります。

一人暮らしで、いつか結婚とかして妻と子ができても困らない広いお家。

………残念ながら、恋人いない歴は年齢です。(泣)

い…いつか、私にだってきっと春は来ます!

きっと来ます!!(願望)



さて、それはさておき。

私は少し困っています。

買い出しを終わらせ、帰宅しようとしていた時でした。

「ぐす……ぐす……ひっく………」

「泣くなよ……俺がいるだろ………ぐす」

泣いている双子がいるのです。

歳は4~5歳でしょうか?

黒髪銀目の子と、白髪金目の子です。

どちらも可愛いので、ちょっと性別はわかりません。

何故泣いているんでしょうか?

「君達、どうしたのですか?」

「ぴゃっ!?」

「っ!!」

私の声に驚く白髪の子を、黒髪の子が背に庇い私を睨みます。

私警戒されていますね!?

「私…心配をしているだけですよ。悪さをする気はありませんよ」

「………本当だな?」

「はい」

まだ警戒気味ですが、黒髪の子は泣いているわけを教えてくれました。

「俺達……故郷から捨てられたんだ。穢らわしいって………。俺達の親は、俺達を産んで育てていたことが皆にバレて殺された。俺達は捨てられるだけで済んだけど、野垂れ死ぬってわかっていて捨てたんだ」

「う…うぅ……ぐす……」

白髪の子はまた泣きだし、黒髪の子も瞳に涙を溜めて泣かないようにしています。

けれど、声は涙を滲ませた悲しい声音。

本当は、この子も泣きたいのでしょうね。

「行くあては……ないのですか?」

「ない」

「………では、私の子になりますか?」

「……え?」

「ぐす……?」

「私は一人暮らしですし、お家も広いので迎え入れられます。稼いでいる方ですから、子供2人なら養えますよ」

「………いいの?」

白髪の子が不安そうに、私をみつめます。

私は笑顔で頷きました。

「私のところにいらっしゃい」

私は双子に手を差し出しました。
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