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5◆トモキ視点
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アシュラと出会ったあの日から、俺はアシュラと一緒に旅をしている。
ほぼ毎日がホラーと戦う日々で、ちょっと心が疲弊しそうだ。
いつかこの日々に慣れるのかな?
ズリ……ズリ……。
変な音が背後からして、俺はビクッとしつつも振り向いた。
ホラーの定番でさ、白い服の髪の長い女がどうのこうのってあるだろ?
………白い服の髪の長い女が、地面を這ってこっちに近付いてきていたんだよ。悪霊かな?
「ぎゃあーーー!!」
本能で逃げたくなるけど、逃げたら追いかけてくるから倒すしかない。
素早くナイフを握って、悪霊の頭にブスリと突き刺した。
悪霊は、光の粒子になって天に昇っていった。
「良かった……ちゃんと倒せた………」
「トモキ、お疲れ様です」
「アシュラーーー!!」
アシュラに抱きついて、頭をよしよししてもらうのが俺にとってのご褒美だったりする。
優しいぬくもりが心を癒してくれるよ。
「なぁ、アシュラ。この世界って魔物いないんだな?」
「マモノ?」
異世界あるあるの魔物。
俺はこの世界で一度もみていないんだ。
闇の化け物は、魔物なんだろうか………?
アンデッドといったら魔物ではあるけど、アンデッドしかいないからなぁ。
「マモノというのは聞きませんね」
俺達は野宿の食事を食べながら、そんな話をしていた。
スープうめぇ!
アシュラは何気に料理上手で、俺の胃袋は早々にアシュラがにぎにぎ握っていた。
これで女の子だったらなぁ………。
一緒のテントで寝る時にも、ちょっとだけ思っている。
だって………。
アシュラの寝相が問題だから。
早朝。
あぁ、またか。
アシュラは俺に抱きついていて、抱き枕のようにギュウギュウしている。
毎朝これなんだ。
アシュラが女の子だったら、美味しいシチュエーションなんだけど………アシュラの朝起ちが嫌でもアシュラの性別を俺に教えている。
スウスウ寝ている美しい人は、自分が毎朝俺を抱き枕にしていることに普通に驚いていた。
「まさか、私にこんな寝相があったとは………」
今までずっと一人だったとかで、俺と旅を始めて初めて知ったそうだ。
ちょっと可愛いような気がしても、惑わされてはいけない。
アシュラは男の子!!
そして、何気にアシュラは力が強いから俺は自力でアシュラの腕の中から脱出できないんだ。
アシュラ………起きてくれ。
めっちゃトイレに行きたいから!!
ほぼ毎日がホラーと戦う日々で、ちょっと心が疲弊しそうだ。
いつかこの日々に慣れるのかな?
ズリ……ズリ……。
変な音が背後からして、俺はビクッとしつつも振り向いた。
ホラーの定番でさ、白い服の髪の長い女がどうのこうのってあるだろ?
………白い服の髪の長い女が、地面を這ってこっちに近付いてきていたんだよ。悪霊かな?
「ぎゃあーーー!!」
本能で逃げたくなるけど、逃げたら追いかけてくるから倒すしかない。
素早くナイフを握って、悪霊の頭にブスリと突き刺した。
悪霊は、光の粒子になって天に昇っていった。
「良かった……ちゃんと倒せた………」
「トモキ、お疲れ様です」
「アシュラーーー!!」
アシュラに抱きついて、頭をよしよししてもらうのが俺にとってのご褒美だったりする。
優しいぬくもりが心を癒してくれるよ。
「なぁ、アシュラ。この世界って魔物いないんだな?」
「マモノ?」
異世界あるあるの魔物。
俺はこの世界で一度もみていないんだ。
闇の化け物は、魔物なんだろうか………?
アンデッドといったら魔物ではあるけど、アンデッドしかいないからなぁ。
「マモノというのは聞きませんね」
俺達は野宿の食事を食べながら、そんな話をしていた。
スープうめぇ!
アシュラは何気に料理上手で、俺の胃袋は早々にアシュラがにぎにぎ握っていた。
これで女の子だったらなぁ………。
一緒のテントで寝る時にも、ちょっとだけ思っている。
だって………。
アシュラの寝相が問題だから。
早朝。
あぁ、またか。
アシュラは俺に抱きついていて、抱き枕のようにギュウギュウしている。
毎朝これなんだ。
アシュラが女の子だったら、美味しいシチュエーションなんだけど………アシュラの朝起ちが嫌でもアシュラの性別を俺に教えている。
スウスウ寝ている美しい人は、自分が毎朝俺を抱き枕にしていることに普通に驚いていた。
「まさか、私にこんな寝相があったとは………」
今までずっと一人だったとかで、俺と旅を始めて初めて知ったそうだ。
ちょっと可愛いような気がしても、惑わされてはいけない。
アシュラは男の子!!
そして、何気にアシュラは力が強いから俺は自力でアシュラの腕の中から脱出できないんだ。
アシュラ………起きてくれ。
めっちゃトイレに行きたいから!!
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