上 下
48 / 94
1学期

45◆ルイ視点

しおりを挟む
「竜城君!ちょっとお手伝いしてほしいの。いいかしら?」

アタシは、竜城君と仲良くなるためにお手伝いと言って一緒に来てもらったの。

お手伝いを利用するのは、教師としてあんまり褒められたことじゃないけど、竜城君のハートをキャッチするには、都合がいいのよね!

身体が熱く求めてしまうの。

だって私、大人の飢えた女だもの!

オネェをバカにする子がいたら、アタシと平和的にオハナシしましょうね?うふふ………。



「竜城君、学園は楽しいかしら?」

「はい。友達もできて、楽しいですよ!」

あぁ、若いっていいわぁ!

まぁ、アタシもピチピチに若いけどね?

笑っているだけで、アタシの中がキュンキュンして切ないの。

でも、同意のないことはしないわよ?

同意を得てから、美味しく頂くのよ!

アタシの目は今、きっと獲物をみつめる肉食獣そのものでしょうね。

「竜城君は、好きな人っているの?」

「あー、今はまだ無理ですね」

「無理?」

「実は、俺の兄ちゃんがブラコンなんです。少なくとも、兄ちゃんがブラコン卒業するまで、恋愛は諦めています」

「あら……残念だわ。アタシ……竜城君のこと好きなのに………。叶わない片想いって、切ないわぁ」

竜城君、ビックリしているわね。

うふふ、そうよ!

アタシを意識してね?

お姉さんね、狙った獲物は絶対に仕留める性質なのよ。

「えっと、教師と生徒のそういうのは、問題を生むのでやめた方がいいですよ?」

「意地悪言わないで?アタシ、本気なのよ。竜城君、アタシのこと………嫌いかしら?」

ずるい言葉だと分かってはいるわ。

でも、本能は抑えられないものよ。

熱い身体が、竜城君を求めているの。

「初音先生の気持ちは嬉しいですし、初音先生のことは好きですよ。でも、すみま………」

「好きなら、お姉さんといいことしましょう?」

言わせないわよ。

アタシを拒否しないで?

アタシの身体は男だけれど、穴は名器なのよ。

竜城君の肉欲を求めているの。

でも、急いては事を仕損じるって言葉をすぐに思い知ったわ。



アタシが竜城君に迫ると、竜城君は真っ赤になって逃げてしまったの。

残念………あともう少しで、竜城君の息子君とご対面できたかもしれないのに………。



アタシは一人で虚しく、竜城君の息子を想像しながら自らを慰めたわぁ。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

ザ・兄貴っ!

BL
俺の兄貴は自分のことを平凡だと思ってやがる。…が、俺は言い切れる!兄貴は… 平凡という皮を被った非凡であることを!! 実際、ぎゃぎゃあ五月蝿く喚く転校生に付き纏われてる兄貴は端から見れば、脇役になるのだろう…… が、実は違う。 顔も性格も容姿も運動能力も平凡並だと思い込んでいる兄貴… けど、その正体は――‥。

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが

五右衛門
BL
 月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。  しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

王様のナミダ

白雨あめ
BL
全寮制男子高校、箱夢学園。 そこで風紀副委員長を努める桜庭篠は、ある夜久しぶりの夢をみた。 端正に整った顔を歪め、大粒の涙を流す綺麗な男。俺様生徒会長が泣いていたのだ。 驚くまもなく、学園に転入してくる王道転校生。彼のはた迷惑な行動から、俺様会長と風紀副委員長の距離は近づいていく。 ※会長受けです。 駄文でも大丈夫と言ってくれる方、楽しんでいただけたら嬉しいです。

そばにいられるだけで十分だから僕の気持ちに気付かないでいて

千環
BL
大学生の先輩×後輩。両片想い。 本編完結済みで、番外編をのんびり更新します。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

学園と夜の街での鬼ごっこ――標的は白の皇帝――

天海みつき
BL
 族の総長と副総長の恋の話。  アルビノの主人公――聖月はかつて黒いキャップを被って目元を隠しつつ、夜の街を駆け喧嘩に明け暮れ、いつしか"皇帝"と呼ばれるように。しかし、ある日突然、姿を晦ました。  その後、街では聖月は死んだという噂が蔓延していた。しかし、彼の族――Nukesは実際に遺体を見ていないと、その捜索を止めていなかった。 「どうしようかなぁ。……そぉだ。俺を見つけて御覧。そしたら捕まってあげる。これはゲームだよ。俺と君たちとの、ね」  学園と夜の街を巻き込んだ、追いかけっこが始まった。  族、学園、などと言っていますが全く知識がないため完全に想像です。何でも許せる方のみご覧下さい。  何とか完結までこぎつけました……!番外編を投稿完了しました。楽しんでいただけたら幸いです。

ハイスペックストーカーに追われています

たかつきよしき
BL
祐樹は美少女顔負けの美貌で、朝の通勤ラッシュアワーを、女性専用車両に乗ることで回避していた。しかし、そんなことをしたバチなのか、ハイスペック男子の昌磨に一目惚れされて求愛をうける。男に告白されるなんて、冗談じゃねぇ!!と思ったが、この昌磨という男なかなかのハイスペック。利用できる!と、判断して、近づいたのが失敗の始まり。とある切っ掛けで、男だとバラしても昌磨の愛は諦めることを知らず、ハイスペックぶりをフルに活用して迫ってくる!! と言うタイトル通りの内容。前半は笑ってもらえたらなぁと言う気持ちで、後半はシリアスにBLらしく萌えると感じて頂けるように書きました。 完結しました。

処理中です...