平凡ハイスペックのマイペース少年！〜王道学園風〜

1学期

42◆梓視点

今日の朝は、ちょっと早起きしたみたいで爽やかに目が覚めたんだ。

そしたら………何故か時雨と一緒に寝ていることに俺は気付いた。

あれ？

この部屋、俺の一人部屋なんだけどな？

それに、俺は時雨を部屋に連れ込んでもいない。

どうして、時雨と俺は朝チュンしているんだろうか？

ま…まさか時雨のことを、俺は寝ている時に部屋に連れ込んだのか！？

ナンテコッタイ！！

とりあえず、時雨を起こすか………。

「時雨、起きろ。何でここにいるんだ？ここ、俺の部屋なんだけど………。もしかして、寝ている俺が連れ込んだのか！？」

「………」

目を覚ました時雨は、キョトンとしている。

………なんか、可愛いね！

時雨が喋れないことを思い出した俺は、とりあえずメモを時雨に渡すことにした。

『毎日朝のこの時間は、君と一緒に寝ているよ。 君が起きるまで、僕はずっとずっと一緒にいるんだよ。 それで、君が起きるかな？っていう時間帯に僕は部屋を出るんだ。………本当は、ずっと一緒にいたいんだよ』

朝から熱烈だな！

それにしても、知らない間に部屋に入られていたなんてなぁ………。

しかも、一緒のベッドで寝ていたなんてな………。

そっか……俺が起きるまでの間ずっと一緒にいたんだな。

『………怒ってる？』

不安そうな表情の時雨の頭を、俺は優しく撫でることにした。

「一緒に寝るだけなら、別に怒る理由にはならないよ。でも、できれば俺が起きている時に来てほしいかな。別に一緒に寝るのはダメじゃないから………」

『竜城君、ありがとう！それと、おはよう』

「おはよう！」

時雨は、穏やかに微笑んだ。