ゼロから始めたいテンプレ生活

3章

観戦してみる

「あ、そのサンドイッチください。」
「はいよ。銅貨3枚ね。」

出店の店員に金を渡し、サンドイッチを受け取る
時間も空くので他のブロックを観戦することにしたのだ
どんな戦い方をするのかも気になるしな

「ここでいいかな。」

闘技場の全体が見渡せる場所のシートに座る
前の方の座席は全て埋まっている
結構人気あるみたいだな、これ
さてさてどんな感じなのか…
楽しみだな

期待しながら待って数分たち座席が全て埋まったところで

「レディース、アァンドジェントルマン！」

男の叫びが闘技場に響いた

「よく来てくれました皆様！この男と女、激しくぶつかり合う熱き戦いに！」

お前も充分熱いよ
そう感じさせるほどの熱気がじわじわと伝わってくる
ほかの観客を見てもそんな感じの顔をしていた

「実況は私、レイラスが務めさせていただきます！」

観客席から拍手が巻き起こる
声援も混じっているのをみると中々人気の実況者みたいだ
拍手がなり止むとレイラスが言う

「さぁ…長らくお待たせ致しました！野郎どもの入場です！」

闘技場の鉄格子の扉が開き、100人近くの人が出てきた
若者から大人まで、痩せた人から太った人と色々な年代・体型の人がいる
各々剣やら鎌やら武器を持っている
色々な戦闘スタイルが見れるのはいいな

「さぁ出揃いました！勝者は最後に残ったたった一人！決勝へとコマを進めるのは誰なのか！開始です！」

ゴーンと鐘の音が響く
その音と同時に参加者達が雄叫びを上げ、戦い始める

剣と剣で戦う者、そこを遠くから弓で狙う者や鎌を振り回して妨害するものもいる
また盾で体を守り、逃げるものもいる

この戦いは相手を倒せばいいんじゃない
最後まで生き残れるかどうかなんだ

色々な戦い方が見れて参考になるな

「各々が自分の戦いをしておりますが…そろそろですかね？か゛彼゛が出てくるのは。」

彼？誰だよ
そう思った瞬間に闘技場の参加者達の中から1人、空中へと高く飛んだ

「やはり来ました！前大会決勝進出者！ストラボン！彼の下敷きになったものはひとたまりもありません！」
「ストラボン？」

高く飛び上がった男を見る
そんな下敷きになってやばそうな体はしてないんだけど…
そう思って見ていたが俺は次の瞬間自分の目を疑うことになった

空中の男、ストラボンが叫ぶ

「いっちょかましますか…『ストラボン︰II』！！」


そう言うと彼の体は像ぐらいの大きさになり下で戦う者へ落ちていった