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第5話 夢の中の王子様
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翌日の朝、薫はいつもの如く学校へ行く支度をする時間になっても起きて来ないキラリを心配して、朝ごはんの支度をしながらヤキモキしていた。
と、そこへ翼が2階の階段を降りて来てリビングに顔を出す。
翼「キラリの母ちゃんおはようございます!」
薫「あ、翼おはよう!悪いんだけどキラリ起こして来てくれる?」
翼「了解!」
薫「キラリはねぇ…半端なく寝起き悪いから、ちょっとやそっとじゃ起きないんだよね」
翼「あっ…任せて下さい!ちゃんと起こして来るんで」
そう言って翼は再び階段を上がってキラリの部屋へと向かった。
キラリは、白馬の王子様である翼が、高級外車を学校の校門の所へ横付けしてキラリを待っている夢を見ていた。
周りの学生達がいったい誰を迎えに来たのかと興味津々といった表情で翼の方をじろじろ見ている中、キラリが真っ直ぐ翼の方へ歩いていく姿をキャーキャー言いながら注目している。
キラリは得意気にその車へと乗り込んだ。そして翼はこう言った。
お疲れ様、キラリ。早くお前の顔が見たかったよ…
キラリはうっとり翼の顔を見つめて翼の手を握る。
キラリ…キラリ…ねぇキラリ…
もう翼ったら…そんなにキラリキラリって…
キラリ…ねぇキラリってば…
もうどうしたの?そんなに淋しかった?淋しがり屋なんだから…
キラリ…キラリって…キラリ…早く起きないとキスしちゃうぞ!
えぇ…ちょっ…ちょっと待って…こんな所じゃダメよ!
キラリ…キラリ…良いのか?キスしちゃっても…
翼の顔がどんどん迫って来て、すぐ目の前…
つ…翼…皆が見てるからダメだって…
キラリはぼや~っとした視界に翼の顔がすぐ目の前にあってうっとりしながら
キラリ「つ…ば…さ…」
翼「おい、キラリ!起きろよキラリ!学校遅刻するぞ!」
キラリは自分の息がかかるほど近くに翼の顔があることが夢では無いと気付いた瞬間…
キラリ「うわぁ~~~!」
と叫びながら、くるりと身体を横に回転させて勢いよく壁に額を打ち付けた。
ゴォーン!
キラリ「痛ったたたたたた…」
キラリは額を手で押さえながら
キラリ「ちょっ…ちょっと~いきなり何!?」
翼「いや、あんまり起きないから起こそうと思って…」
キラリ「痛った…もう二度とこういう起こし方しないでよね…」
翼「でも、お前…なんか寝言言ってたぞ?」
キラリ「へっ…寝言…?私なんて#%\*@♪★●§♭#▲◎△★□」
翼「あっ?何て?お前なに寝ぼけてんだよ」
キラリ「いや…だって…えーっと…私…なんて寝言言ってた…」
キラリは寝ぼけながらもかなり動揺していた。
翼「なんかムニャムニャ言いながら、もう翼ったら…ムニャムニャって…もしかしてお前…」
キラリ「え…なに…?そんな…え…?何か聞き間違ったんじゃない…え!?」
翼「キラリ?お前もしかして…」
翼はキラリの顔を覗きこみながら聞いた。キラリは目を逸らそうとするが、わざと翼はその視線に自分の目を合わそうとする。
翼「お前もしかして俺の夢でも見てたのか?」
キラリ「え!?マジないないない…ちょ…ちょっと空を飛ぶ夢とか見てて…翼があったらって言っただけだよ…
な…何であんたの夢なんか見るのさ…
あ…あんたのことなんか…これっぽっちも好きじゃ無いんだから…」
翼「ふーん…あっそ。別に好きかどうかとかまで聞いてねぇけど…とりあえず起きろよ!遅刻するぞ!」
キラリ「わかったから出てってよ…着替えたりしなきゃなんないし…」
翼「あぁ、着替えれば?手伝ってやろうか?寝ぼけてるみたいだし…えぇと…下着は~」
そう言って翼は勝手にキラリの部屋のタンスを開けようとした。
キラリは慌てて飛び上がり翼を部屋の外へと追い出した。
あっ…あいつ何してくれてんだよ!
キラリは心臓が爆発しそうなほど激しく高鳴っていた。
翼は笑いを堪えながら階段を降りていく。
翼「キラリの母さん、起こして来たっすよ!」
薫「え?もう起きた!?いったいどんなマジック使ったの?いつもならまだ20分は苦戦してるところなのに…」
翼「ま、あいつの扱いは任せて下さい!」
キラリはすぐにドタバタと音を立てながら階段を降りてきた。
キラリ「ちょっと母ちゃん聞いてよ!翼ったら勝手に私の部屋のタンスとか開けようとするんだよ!マジあり得んわ~!」
翼「キラリ、お前を起こす為ならどんな手でも使ってやるよ!ま、心配すんな!別にお前に変な気起こすほど俺もバカじゃねぇから」
キラリはそれを複雑な思いで聞いていた。
薫もまた、キラリの心情を察して笑いを堪えるのに必死だった。
薫「キラリ、翼のお陰で今日はいつもより少し余裕があるね!結果オーライなんじゃない?」
キラリ「母ちゃん!こんなの毎朝続いたら私の心臓が持たないって!」
キラリは半分怒っていながらも、それが何故か幸せで楽しい時間に思えていた。
薫「さ、顔洗ってご飯食べなさい!」
キラリ「はぁい…」
薫「さぁてと…次は私の番か…パパを起こすのもまた一苦労なんだよなぁ…」
薫にとって朝のキラリと清を起こす作業が一日の中で一番の重労働であった。
と、そこへ翼が2階の階段を降りて来てリビングに顔を出す。
翼「キラリの母ちゃんおはようございます!」
薫「あ、翼おはよう!悪いんだけどキラリ起こして来てくれる?」
翼「了解!」
薫「キラリはねぇ…半端なく寝起き悪いから、ちょっとやそっとじゃ起きないんだよね」
翼「あっ…任せて下さい!ちゃんと起こして来るんで」
そう言って翼は再び階段を上がってキラリの部屋へと向かった。
キラリは、白馬の王子様である翼が、高級外車を学校の校門の所へ横付けしてキラリを待っている夢を見ていた。
周りの学生達がいったい誰を迎えに来たのかと興味津々といった表情で翼の方をじろじろ見ている中、キラリが真っ直ぐ翼の方へ歩いていく姿をキャーキャー言いながら注目している。
キラリは得意気にその車へと乗り込んだ。そして翼はこう言った。
お疲れ様、キラリ。早くお前の顔が見たかったよ…
キラリはうっとり翼の顔を見つめて翼の手を握る。
キラリ…キラリ…ねぇキラリ…
もう翼ったら…そんなにキラリキラリって…
キラリ…ねぇキラリってば…
もうどうしたの?そんなに淋しかった?淋しがり屋なんだから…
キラリ…キラリって…キラリ…早く起きないとキスしちゃうぞ!
えぇ…ちょっ…ちょっと待って…こんな所じゃダメよ!
キラリ…キラリ…良いのか?キスしちゃっても…
翼の顔がどんどん迫って来て、すぐ目の前…
つ…翼…皆が見てるからダメだって…
キラリはぼや~っとした視界に翼の顔がすぐ目の前にあってうっとりしながら
キラリ「つ…ば…さ…」
翼「おい、キラリ!起きろよキラリ!学校遅刻するぞ!」
キラリは自分の息がかかるほど近くに翼の顔があることが夢では無いと気付いた瞬間…
キラリ「うわぁ~~~!」
と叫びながら、くるりと身体を横に回転させて勢いよく壁に額を打ち付けた。
ゴォーン!
キラリ「痛ったたたたたた…」
キラリは額を手で押さえながら
キラリ「ちょっ…ちょっと~いきなり何!?」
翼「いや、あんまり起きないから起こそうと思って…」
キラリ「痛った…もう二度とこういう起こし方しないでよね…」
翼「でも、お前…なんか寝言言ってたぞ?」
キラリ「へっ…寝言…?私なんて#%\*@♪★●§♭#▲◎△★□」
翼「あっ?何て?お前なに寝ぼけてんだよ」
キラリ「いや…だって…えーっと…私…なんて寝言言ってた…」
キラリは寝ぼけながらもかなり動揺していた。
翼「なんかムニャムニャ言いながら、もう翼ったら…ムニャムニャって…もしかしてお前…」
キラリ「え…なに…?そんな…え…?何か聞き間違ったんじゃない…え!?」
翼「キラリ?お前もしかして…」
翼はキラリの顔を覗きこみながら聞いた。キラリは目を逸らそうとするが、わざと翼はその視線に自分の目を合わそうとする。
翼「お前もしかして俺の夢でも見てたのか?」
キラリ「え!?マジないないない…ちょ…ちょっと空を飛ぶ夢とか見てて…翼があったらって言っただけだよ…
な…何であんたの夢なんか見るのさ…
あ…あんたのことなんか…これっぽっちも好きじゃ無いんだから…」
翼「ふーん…あっそ。別に好きかどうかとかまで聞いてねぇけど…とりあえず起きろよ!遅刻するぞ!」
キラリ「わかったから出てってよ…着替えたりしなきゃなんないし…」
翼「あぁ、着替えれば?手伝ってやろうか?寝ぼけてるみたいだし…えぇと…下着は~」
そう言って翼は勝手にキラリの部屋のタンスを開けようとした。
キラリは慌てて飛び上がり翼を部屋の外へと追い出した。
あっ…あいつ何してくれてんだよ!
キラリは心臓が爆発しそうなほど激しく高鳴っていた。
翼は笑いを堪えながら階段を降りていく。
翼「キラリの母さん、起こして来たっすよ!」
薫「え?もう起きた!?いったいどんなマジック使ったの?いつもならまだ20分は苦戦してるところなのに…」
翼「ま、あいつの扱いは任せて下さい!」
キラリはすぐにドタバタと音を立てながら階段を降りてきた。
キラリ「ちょっと母ちゃん聞いてよ!翼ったら勝手に私の部屋のタンスとか開けようとするんだよ!マジあり得んわ~!」
翼「キラリ、お前を起こす為ならどんな手でも使ってやるよ!ま、心配すんな!別にお前に変な気起こすほど俺もバカじゃねぇから」
キラリはそれを複雑な思いで聞いていた。
薫もまた、キラリの心情を察して笑いを堪えるのに必死だった。
薫「キラリ、翼のお陰で今日はいつもより少し余裕があるね!結果オーライなんじゃない?」
キラリ「母ちゃん!こんなの毎朝続いたら私の心臓が持たないって!」
キラリは半分怒っていながらも、それが何故か幸せで楽しい時間に思えていた。
薫「さ、顔洗ってご飯食べなさい!」
キラリ「はぁい…」
薫「さぁてと…次は私の番か…パパを起こすのもまた一苦労なんだよなぁ…」
薫にとって朝のキラリと清を起こす作業が一日の中で一番の重労働であった。
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