【R20】螺旋の果て

雪田 瑠魔

文字の大きさ
上 下
66 / 95
螺旋の記憶

⑦物色

しおりを挟む
旦那様の目的は、生け贄の物色。

・・・・・・・・・・・・・・・・

旦那様に寄り添い、店を出ました。

…ボンデージコスチューム?…

振り替えった店の看板に書いてあった。

『ボンデージってのは、拘束って意味だよ。』

お腹のコルセットがキツイ。

『随分、姿勢がいいな。
顔を上げて、颯爽と歩きなさい。』

…このハイヒールは、少し練習させて下さいませ。…。

旦那様は、ゲーセンが好き。

夜、

アミューズメントビルでデート。

軽く食事。

…う~旦那様。飲み込めないです。…

コルセットが締め付けるウエストが、食べ物を拒否。

『タコヤキ、あ~ん。』

御機嫌の旦那様。

タコヤキを2つ。
やっとゴックン。

今夜は、ただのゲーセンがいつもと違う…

男達の…視線。

街を歩く時も、ずっと。

旦那様曰く、
『いいか?
頭を切り替えろ。
今日のお前は、峰不二子だ。』

…旦那様は、ルパン?…

『私は、私。
裕希の所有者。
でも、ルパンのモノマネは出来るよ。』

旦那様は、この上なく御機嫌。

クレーンゲーム。
いっぱいの景品。

格闘ゲーム。
初めてガンダムを操縦。

湯水のような100円玉。

口には出して言えないけど。

…旦那様。楽しいです。
楽しいよぉ。旦那様。…

『休憩。ダバコ吸ってくるよ。』

…裕希は、一回り、見学してきて宜しいですか?…

『あぁ、行っておいで。
脚は痛くないか?』

…はい。だいぶ慣れてきました。…

『行っておいで。』

旦那様の手には、スイッチ。

ホットパンツの中のモノが震えだす。

…ダメ‼ダメです。…

ガクリとヒザが落ちそうな裕希を旦那様は、背中から支えて…。

『さあ、行きなさい。』

震えるところが熱い。

染み出るモノを感じながら歩きました。


いろいろなゲームを物色物しに行きました。

知らなかったなぁ。
最近のゲーセン。

メダルのコーナーや、対戦型や、なんかボックスに入ってやるガンダムのとか。

画面がみんな綺麗です。

ドライブゲーム…


裕希、知ってる。
ゲームの中のこの景色。

ガレージの夜が頭を過(ヨギ)りました。

暫く、見ていてしまった。

いきなり後ろから抱かれて…

ビクッ‼

旦那様でしたか。

『やっぱり、ここか。』

…え?別に………

ミンナが見てるのに、キス。

『これ、やるぞ。裕希。
乱入対戦だな。』

…乱入?…

『そうだ。いまやってる、コイツらとレース。』

旦那様は、四台ある内の、空いた一台のシートに座って裕希を手招き。

旦那様は、さっき一位だった彼女連れの男に声をかけました。

『乱入ってしてもいいですか?』

「あぁ、いいけど、オレ、強いけどいいのかい?」

『たかが、ガキのゲームだろう。
ただじゃつまらんから…
裕希。三万円。』

旦那様は、三万円をゲーム機に挟むと、

『私に勝った方には一万円を進呈しよう。』

…ザワッ…

「おい、オッサン。
辞めときなって。
オレ、強いんだって。」

『いいんだ。
その代わり、私が勝ったら、貴方の彼女を一晩お借りする。』

…ザワッ…

「バカなオヤジだな。
いいよ。その代わり、2人だけの勝負だ。
三万円は頂くよ。」

『いいとも。
彼女さんも、それでいいかな?』

「関係ねぇよ。オレ負けねぇから‼」

『おいおい、ゲームの操作、少しは教えてくれよ。
ゲームが始まったら、どうすればいい?』

男は、ニヤニヤしなが旦那様に教えてあげてました。

「いいな。
オレが始めたら、金入れて、乱入するで勝負開始だ。
忘れんな。真剣勝負だ。」

『あぁ、あの設定画面のとき、ブレーキを踏むと真剣勝負なんだな。
いいよ。始めよう。』

旦那様は、小声で耳打ちしてくれた。

『いいか、裕希。
これが、人生の縮図だ。
女を捕まえてろ。』

チラッと、そのレースゲームの旦那様の印刷が擦り落ちたカードを見せてくれた。

裕希、知ってるもん。

旦那様が、ずいぶん前から、このゲームにハマってること…

旦那様が、乱入。

二台の車が画面に。

旦那様の車を見た周りが騒がしい。

「汚ねぇぞ。アンタ‼」

『ほら、始まっちまうぞ。真剣勝負なんだろ?』

何が起きているのかわからない。

ただ、始まってすぐ、男の車は、旦那様に離されて…

その距離は、広がれど、一度も縮まらなかった。

『裕希。金をしまいなさい。
アンタは、トットと一人で帰りなさい。
男の恥は、女が払ってくれますよ。』

男が、慌ててゲーム機から立ち上がり、彼女を連れて逃げて行っちゃった。

ゲラゲラと笑う旦那様。

『ダメじゃないか、裕希。女を捕まえてなきゃ。
ほら、座りなさい。』

…あれ?カード忘れてます。…

『アイツのだよ。没収だな。』

…それと、これ、彼女のバッグ…

『さすがっ!』
楽しそうな旦那様。

誰も座ろうとしなくなったゲーム機。

旦那様は、裕希を後ろから抱くように座らせて、コンピューター相手に、裕希に運転させるんです。
皆の目の前で、後ろから身体を触るんです。

震える中のモノ…

上半身をマサぐる手…

虚ろに見える、モニターの夜の湾岸線。

あぁ~っ‼

旦那様…裕希、イキます‼。

・・・・・・・・・・・・・・・・

旦那様…

恐い…

裕希は、楽しそうに笑う旦那様の眼が…怖い。

鬼畜…

逃げていった二人は?

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

お嬢様、お仕置の時間です。

moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。 両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。 私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。 私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。 両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。 新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。 私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。 海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。 しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。 海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。 しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。

【R18】黒髪メガネのサラリーマンに監禁された話。

猫足02
恋愛
ある日、大学の帰り道に誘拐された美琴は、そのまま犯人のマンションに監禁されてしまう。 『ずっと君を見てたんだ。君だけを愛してる』 一度コンビニで見かけただけの、端正な顔立ちの男。一見犯罪とは無縁そうな彼は、狂っていた。

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

【R-18】クリしつけ

蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。

【R18】僕の筆おろし日記(高校生の僕は親友の家で彼の母親と倫ならぬ禁断の行為を…初体験の相手は美しい人妻だった)

幻田恋人
恋愛
 夏休みも終盤に入って、僕は親友の家で一緒に宿題をする事になった。  でも、その家には僕が以前から大人の女性として憧れていた親友の母親で、とても魅力的な人妻の小百合がいた。  親友のいない家の中で僕と小百合の二人だけの時間が始まる。  童貞の僕は小百合の美しさに圧倒され、次第に彼女との濃厚な大人の関係に陥っていく。  許されるはずのない、男子高校生の僕と親友の母親との倫を外れた禁断の愛欲の行為が親友の家で展開されていく…  僕はもう我慢の限界を超えてしまった… 早く小百合さんの中に…

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

処理中です...