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番外編

夏、肉、甘いやつ。

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学生達が浮かれに浮かれる8月上旬。

それは俺たちが通う勇都陽亜学園の学生も例外ではない。

何てったって、夏休みだからね!


「あ!肉あった!ファミリーパック買おうよ」

「…そんなに食べられるの?田中君」

「へーきへーき!あ、巨大マシュマロも焼けたりするかな」

「誰か田中を止めてくれ」

「こら!田中、めっ!」


15センチもあろうかという巨大マシュマロに伸ばしかけた掌を里田に弾かれる。

 (何…ッ!早すぎて動きが見えなかった)

さすがバスケで鍛えたディフェンス力だ…と震えながら恐れ慄く。

 (だけど、俺はめげないから!)

次こそは自分の好きなものを買い物かごに投入してやろうと、鼻息荒く歩みを進める。





ここは郊外のとあるスーパー。

(そしてこれから俺たちが向かうのは、戦場……じゃなくて)


「バーベキューなんて陽キャの遊び、久しくしてないから楽しみだなぁー」


そう、俺たちは今、バーベキューに使う食材の買い出しをしているところだ。

平日のスーパーに突如として現れた、唯ならぬオーラのイケメン3人組。
そのあまりの輝きに、周辺のお客さんはそれとなく道を開けていく。

 (も、もんの凄く目立ってしまっているぞ…!)

そんな状況に居心地の悪さを感じつつも、心は逸っていた。


「ほら、こっちの小さいチョコマシュマロにして」

「いやそこはプレーンだろ」

「……いちご」

「里田に乗ったぁ!チョコにしよう」


若さ故の馬鹿騒ぎをしながら、食材をかごに放り込んでいく。
買い物かごの中は、6割は肉、3割でお菓子だ。

残りの1割は飲み物。栄養バランスなんて、この世代には野暮ってもんだ。


「にしても、主人のツテって凄いね!」

「だよなぁ、まさかこんな良い施設を無料で借りられるなんて」

「…ありがとう」


このバーベキュー企画、実は主人の発案だ。

主人の伝手で、宿泊施設を貸切で使わせてもらうという最高のプランなのだ。
なにやら、主人の知り合いが最近オープンしたグランピング施設で、テスト運用の意味もあるらしい。

 (まさに、主人様々だな)

そんな体験、滅多に出来るもんじゃない。

無事に買い物を終えた俺たちは、重い荷物を携えて、駅から発車するバスに乗り込んだ。


 *************


山道故に不規則に揺れる車内で必死に気持ち悪さをやり過ごしていると、程なくして見えてきたのは、連なる山々とテント型のホテル。

テントに続く道のりは、柔らかなランタンの灯りで照らされている。

そこは、こんなノリと勢いで泊まってもいいのか?と引け目を感じるほどにはお洒落な施設だった。


「おお~!さすがは主人の知り合い!センスが常人のソレじゃない!」

「なんならここに住みた~い」

「じゃあ里田はここに置いて行こうか」

「ねぇ主人、そういうとこだよ」


しれっと辛辣な言葉を里田に叩きつけながら、卒なくチェックインの手続きを済ませる姿は、さすがの業界人って感じだ。

 (主人のポテンシャルに、限界値はあるのか…)

そんなことを悶々と考えていると、視界の端に肌色が映り込んだ。

動揺しながらも自分の目前を確認すると、主人がこちらに向かって手を差し伸べていた。

筋肉質、と言うほどではないが、筋や血管が見える男らしい手だった。


「ほら、田中。手」

「……?お手?」


反射的にその手に自身の掌を乗せると、ちょっと痛いくらいに握り込まれる。


「ひょわ」

「なんだその鳴き声…さ、行こうか」

「あ!ずるい~俺も手繋ぎたいっ」

「………」


黒木や里田の圧力なんて何のその。
俺の手を引いた主人は、ずんずんと道を進んでいく。

後ろを振り返る様子は微塵もない。


「お~い主人ぉ!足の長さ考えて歩いてくれや!」

「それなら、お姫様抱っこでもしてあげようか?」

「もうっ、結構ですわ!」


俺の細やかな抗議を3倍速の豪速球にして打ち返してきた主人は、どこか満足気だ。

 (完全に小馬鹿にされてるぜ…)

その顔を見て全てを諦めた俺は、食事準備の時間になるまで、主人に引き摺り回されることになったのだが……それは秘密にしておこう。



 ***************



「よし、焼きの準備するか」

「お~ッ!」

荷物を室内に置き、早速バーベキューの準備に取り掛かった俺たち。

食べ盛りの腹はもう限界を迎えていた。
そんな中、追い討ちとばかりに、あたり一面に肉の焼けた香ばしい香りが漂いはじめる。

せっせと焼く作業をやってくれている主人と里田を横目に、俺は黙々とテーブルセッティングを進めていく。

折角だし、俺も肉を焼いてみたかったのに 、"田中は火傷しそうだから" と言う理由で火のそばに立たせてもらえなかった。

 (子供扱いするやつのことなんて、もう知らん!)

年甲斐もなく拗ねた思考で一杯になっていた俺は、目の前に差し出された肉塊を認識するのに時間が掛かった。


「……田中君、あーんして」

「え、自分で食べら……ふがっ」

「そう、ゆっくり噛んで…味、どう?」

「ふも、もんも、ふむもっ!!(コラ!勝手に突っ込むな!)」


俺の口にそっと詰め込まれた肉塊は、どうやら骨付きソーセージらしい。

黒木をジト目で見やりながら、モグモグと口を動かし始める。

不意打ちを食らい、事実上"あーん"を許容してしまったことについては、誠に遺憾であるが……この激うまソーセージに罪はないんだ。

 (食べ終わったら説教してやる…熱ゥッ!)

熱さに負けじとゆっくりと味わいながら咀嚼する。

……と、何を思ったのか、黒木はそのソーセージを突如として抜き取ろうとした。

予想外の展開に、思わずソーセージに舌を這わせて追い縋る。
まだ熱くて、流石に歯を立てることは出来なかった。

そうやって慌てふためく俺を、うっとりと凝視する黒木。

 ……いや、何故。


「ふふぇ?!」

「…おいしい?」

「ふふぁい!」

「うまい、かな…よかった」


黒木はそう言ってソーセージから手を離すと、俺を凝視する目線は外さないままにこう言った。


「…ね、田中君。ベッド、隣にしよう」

「ん?いいけど」


このお洒落な施設では、広いテントにベッドが備え付けてあると言う豪華仕様になっていた。

川の字に4つベッドがあったから、黒木はその並び順のことを言ってるんだろう。


「ストォーップ!ちょっと目を離した隙に抜け駆けしてぇ!ダメダメ、田中は俺の隣で寝るの」

「いやいや、俺のベッドで寝るよな?」

「えぇ、別に何でも良いよ。寝るだけだし」

「寝る、だけ?」


3人は顔を見合わせると、ニヤリと人の悪そうな笑みを作った。


「え、何さ」

「……さて、早く食べて室内に戻ろうか」


3人は宣言通り急いで食事を済ませると、室内に引っ込んだ。


「なんだ3人揃って…もっとゆっくり食べればいいのに」


 (そんなにどこで寝るかが重要か…ハッ!)


「ま、まさか…淫らな目的で!?」


 (あ~んなことやら、こ~んなことされちゃうのッ?!)

確かに、この施設今日は俺たちしかいないけど…って何考えてんだ俺!

こんな事を一回でも考えてしまった手前テントの中に入りにくくて、その場を右往左往する。


「心頭滅却、心頭滅却…あれ、使い方合ってる?」

「何してんの?」


いつの間にかテントからひょっこりと顔を出した里田が、奇怪なものを見るかのような目で俺を見ていた。


「いやちょっと平常心を取り戻そうと…ひゃ?!」


取り繕う俺の言葉は、里田に腕を掴まれて呆気なく途切れた。


「はいは~い!今日の主役をご案内~!」

「…へ?」

「誕生日、おめでとう!」


テントの中には、小さなチョコレートケーキと。
三つの箱が用意されていた。

早速ケーキを一口…って、え?誕生日だって?


「……俺皆に誕生日言ったことあったっけ」


いや、そんなはずはない。

この学園に来てからと言うもの、ゲーム世界だと割り切っていたからこそ、一度も誕生日の話なんてしたことがないはずだ。

それなのに、何で知ってるんだ?


「担任に聞いた!」

「快く教えてくれたよ。明後日なんだって?誕生日」

「……そういうのは自己申告、して」

「いや、それは無理あるって!」

「まあ、ちょうどいいタイミングでこの話が来たからさ。お祝いしたいと思ったんだよ」


軽口を言い合いながらも、既に俺の視界はボヤけ始めていた。

落ちてきた雫で、ちょっとだけケーキが甘じょっぱくなった。気がする。


「ね、ね!プレゼント用意してきたんだよ。開けてみて!」


これ俺の!と半ば叫びながら目の前に突き出された箱を受け取る。

箱を開くと、中には鮮やかな黄色のタオルが入っていた。


「これね~、俺の髪と一緒の色!絶対使ってね」

「自己主張強ッ!!…でも、ありがと」


これ持って、今度こっそり試合の応援に行こうかな。
喜んで飛び跳ねる里田の姿が目に浮かぶ。


「……これ、あげる」

「あ、珈琲豆!めっちゃ良い香りする~ありがとう」


今度黒木を家に上げる時、この豆のコーヒーを出そう。

ハッ!いや、でも黒木を家に上げるってことは、そういうことになる可能性が…!

ブンブンと頭を振り、邪念を払っていると、次の箱が差し出された。

……主人のだ。


「俺のはこれ…インスタントカメラと、ちょっとしたアルバム」

「うわぁ!これ今すぐ使えるやつだよね、写真撮ろうよ!!」


主人のプレゼントは、まだ何も飾られていないアルバムと、インスタントカメラ。

興奮気味で皆を写真に収めようとする俺を、主人が軽く諌めた。


「田中が入らないと意味ないだろ」

「え?あ、そっか。誕生日プレゼントだもんね!
でもこのカメラ自撮りできないし…よし、カメラを逆向きに持って…皆入った?」

「え?これ本当に写ってる?俺見切れてない?」

「……レンズ、見えない」


おしくらまんじゅうのように押し合いになりながらも、一瞬の隙をついてシャッターを切った。

パシャッ!


「撮れた~!明日帰る時に現像しよっと!」

「絶対事故ってるよ、それ」

「まーまー!それも思い出ってことで!」


(これからの俺たちを記録するアルバムの一枚目なんだし、俺たちらしいのが1番だよね)


「皆、本当にありがと!なんてお礼したら良いか……これ、大切にするね!」

「じゃあ、お礼の印ちょーだい!」

「……ん?」


里田は俺の言葉を待っていたかのように、印とやらを強請ってくる。

あれ?何だか雲行きが怪しくなってきたぞ。


「ほっぺでいいから!」

「口でも良いけどな」

「……」

黒木はトントン、と首を指先で叩いている。


これってもしや…


「ちゅーして欲しいな!」

「甘えんなッ!!!!!!」


それぞれにデコピンをかまして、ベッドに深く潜り込んだ。

(さっきまでの感動を返してくれ!)

ぷんぷんと怒っていたのも、たったの1分間ほど。

疲れが溜まっていたのか、俺は驚異的な速度で寝落ちしていた。


「照れちゃって!か~わい~!」

「田中が泣いてるところを見れるなんて、企画した甲斐があったな」

「……もう寝てる」

「でもさ、誰の隣で寝てくれるかで勝負する予定だったのに!これじゃあ引き分けって感じだね」

「まあまた次の機会があるだろ」

「それもそっか。急ぐものでもないし……ね?」


里田は、布団を軽く剥がし、少し湿った柔らかな頬に唇を落とす。

反射なのか、むにゃり、と動いた口の可愛さと言ったら…。

他2人にバレないように、ひっそりと笑みを浮かべた。



こうして、細やかな喜びと共に夜は更けていく。









***************

【お知らせ】

J.GARDEN54

2023年10月8日(日)11:00~15:00
東京ビッグサイト 西2ホール
サークル参加いたします。

前回お立ち寄りくださった皆様、誠にありがとうございました。

今回は、DLC本編を冊子化して頒布いたします。

夏頃かな~とぼんやり決めていた田中の誕生日。
この機会に祝っちゃえ!という勢いで、番外編3本書き下ろしでご用意します。


【頒布予定】

・モブ俺DLC(いわゆる後編)
 +田中のバースデー番外編 3本→バースデーにしようと思ったら、めっちゃ普通にしっかりR18を書いちゃいました。
普通に本編の3話分程度の内容です。
  (相手:嘉賀、皇兄弟、江隅)
 300ページ強の予定

・モブ俺(いわゆる前編)
 368ページ
 ※2部在庫あり
  追加は要望があれば検討いたします。


イベントへお越しの際は、是非お立ち寄りくださいませ!
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