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本編【完結】
第三話 第一王子と侯爵令嬢の出会い【過去】
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春の花が咲き始めた暖かな午後。
アーゼンベルク侯爵家の庭園で、エリアーナとレイモンドは初めて顔を合わせていた。
「初めましてレイモンド殿下、こちらは娘のエリアーナでございます。」
そう言って、父親である侯爵から紹介されたエリアーナは、恥ずかしそうに視線を上げると、金髪碧眼の奇麗な顔が飛び込んできた。
その顔を見た途端、エリアーナは固まってしまい、口をパクパクさせて目を見開いている。
「これ、エリアーナ……ちゃんとご挨拶しなさい。」
父に注意され、エリアーナは慌てて教えられた淑女の礼をとった。
覚えたてのカーテシーは、なんとか見事に決める事が出来たと安堵していると、目の前に立つ王子は恥ずかしそうに俯いたまま「よろしく。」と、小さな声で言ってきた。
そしてすぐさま、一緒に来ていた父親である国王陛下の足元に隠れてしまった。
「まったく……息子は随分恥ずかしがり屋でな。エリアーナ嬢、仲良くしてやってくれ。」
それまで見守っていた国王陛下が、己の足元に隠れてしまった王子を見ながら、困ったような顔でそう言ってきた。
「はい。」
エリアーナは、王子の顔に釘付けになりながら頷いていた。
――なんて、なんて、奇麗な顔の子なの。この前お父様が外国で買ってきてくれた、お人形さんのようだわ!
エリアーナは、一目で王子の事が気に入った。
きらきらと瞳を輝かせてレイモンドを見るエリアーナに、その場にいた大人たちは目配せをすると、「二人で遊んでおいで。」と言って、屋敷にあるサロンへと行ってしまった。
二人きりにされてしまったレイモンドは、初めものすごく狼狽えていた。
奇麗な顔を真っ赤にさせながら、俯いたままのレイモンドの手をエリアーナが突然、がしりと掴んできた。
「え!?」
「あっちに奇麗なお花が咲いてるの!見に行きましょう!!」
驚くレイモンドを無理やり引っ張って、庭園の奥に連れて行ったことが、彼との最初の思い出であった。
それから、エリアーナとレイモンドは何度か屋敷で遊ぶようになり、だんだんと仲良くなっていった。
基本的に主導権を握るのはエリアーナで、大人しいレイモンドはエリアーナに言われるまま、庭園を散歩したり、書庫で子供向けの本を読んだり、二人の仲は良好なように見えた。
しかし、実際は活発なエリアーナに半ば強引に引き摺られるように連れていかれ、王宮では絶対にしないような遊びを強制的にやらされていた。
ある時は木登り。
またある時は庭園にある小さな池で、カエルや蛇を捕まえたり。
書庫では本をドミノのように並べて遊んだりと、まるで男の子がやるような悪戯を、令嬢であるエリアーナが率先してやっている事に、レイモンドは初めは嫌がって逃げ出そうとしていた。
しかし、軟弱で滅多に外で遊ばないレイモンドに対し、毎日兄達と外で子猿の様に走り回るエリアーナとでは体力の差が在り過ぎた。
あっという間にエリアーナに捕まり、ずるずると引き摺られていく姿を、屋敷の召使たちは何度も目撃するほどであった。
こんな仕打ちに耐えきれなくなったレイモンドは、ある日とうとう我慢の限界を超えてしまった。
「僕は……僕は、もっと女の子みたいな遊びがしたいんだ!!」
レイモンド6歳、初めての反抗であった。
叫んだ時には既に後の祭りで、言ってしまった内容に気づき、みるみる青褪めていくレイモンド。
「あ、あの、これは、その……。」
と、青くなったり、赤くなったりしながら、ごにょごにょと言い訳をしてみたが、エリアーナ嬢には、しっかりばっちり聞こえていたらしく、しかもその意味を正確に把握してしまったらしい。
「つまり殿下は、おままごとや、お人形遊びがしたいと?」
「あああああああああ!!」
と、ド直球に真顔で言ってくるエリアーナに、レイモンドは羞恥で地面に崩れ落ちた。
「へ~、ふ~ん……あなた、そういう遊びが好きなのね。」
そう言って、エリアーナはくるりと踵を返すと、どこかへ行ってしまった。
後に残されたレイモンドは呆然としていたが、エリアーナが気持ち悪がって逃げてしまったと思い、頭を抱えるのだった。
しかし、暫くするとエリアーナが戻ってきた。
その場でぐずぐずと泣いていたレイモンドは、戻ってきた令嬢に驚き、涙と鼻水で汚れた顔を隠すこともせず、エリアーナを見上げていた。
「はい、私のお人形とドールハウス。貸してあげるから、これで遊びましょう。」
そう言って、エリアーナは手に抱えていた人形を差し出してきた。
その隣には、彼女専属の侍女が大きなドールハウスを抱えて持っている。
「ああもう、顔がばっちいじゃない!奇麗な顔が台無しでしょう!!」
エリアーナは何故か怒った様子で、持っていたハンカチーフでレイモンドの顔をごしごし拭いてきた。
「お、怒って帰ったんじゃないの?」
レイモンドは恐る恐る彼女に訊ねる。
するとエリアーナは「はあ?」と、訳が分からないといった顔をしながら更に怒ってきた。
「なんで私が怒るのよ?」
「だ、だって、僕が女の子の遊びがしたいって言ったから。」
「そんなの全然気にしてないわ!というか、遊びたかったんなら、もっと早く言いなさいよね!」
そう言ってぷりぷりと怒ってきた。
予想外の展開に、王子は、ぽかんと令嬢を見上げた。
「き、気持ち悪くないの?」
「なにをよ?私もお人形遊びとか好きよ。別に男の子が遊んだっていいんじゃない?あ、お兄様みたいに乱暴に扱うのは、よしてよね。」
エリアーナの言葉にレイモンドはこくりと頷く。
素直な王子の反応に、気を良くしたエリアーナはその後、庭園で仲良く人形遊びをするのであった。
その後、レイモンドと会うときは人形遊びや、おままごとが定番となったが、時折外に連れ出されては、木登りや水遊びなども強制的にやらされた。
そのお陰か、エリアーナは綺麗な王子を益々気に入り何かにつけて世話を焼くようになった。
そしてレイモンドも、頼れる姉御肌のエリアーナに懐き、彼女の後を追うようになり、始終いつも一緒にいるようになった。
その様子を見ていた大人達は、あの二人がいい感じで打ち解けあったと勘違いし、大人同士で婚約の契約が取り交わされ、気が付くと婚約者になっていたのである。
アーゼンベルク侯爵家の庭園で、エリアーナとレイモンドは初めて顔を合わせていた。
「初めましてレイモンド殿下、こちらは娘のエリアーナでございます。」
そう言って、父親である侯爵から紹介されたエリアーナは、恥ずかしそうに視線を上げると、金髪碧眼の奇麗な顔が飛び込んできた。
その顔を見た途端、エリアーナは固まってしまい、口をパクパクさせて目を見開いている。
「これ、エリアーナ……ちゃんとご挨拶しなさい。」
父に注意され、エリアーナは慌てて教えられた淑女の礼をとった。
覚えたてのカーテシーは、なんとか見事に決める事が出来たと安堵していると、目の前に立つ王子は恥ずかしそうに俯いたまま「よろしく。」と、小さな声で言ってきた。
そしてすぐさま、一緒に来ていた父親である国王陛下の足元に隠れてしまった。
「まったく……息子は随分恥ずかしがり屋でな。エリアーナ嬢、仲良くしてやってくれ。」
それまで見守っていた国王陛下が、己の足元に隠れてしまった王子を見ながら、困ったような顔でそう言ってきた。
「はい。」
エリアーナは、王子の顔に釘付けになりながら頷いていた。
――なんて、なんて、奇麗な顔の子なの。この前お父様が外国で買ってきてくれた、お人形さんのようだわ!
エリアーナは、一目で王子の事が気に入った。
きらきらと瞳を輝かせてレイモンドを見るエリアーナに、その場にいた大人たちは目配せをすると、「二人で遊んでおいで。」と言って、屋敷にあるサロンへと行ってしまった。
二人きりにされてしまったレイモンドは、初めものすごく狼狽えていた。
奇麗な顔を真っ赤にさせながら、俯いたままのレイモンドの手をエリアーナが突然、がしりと掴んできた。
「え!?」
「あっちに奇麗なお花が咲いてるの!見に行きましょう!!」
驚くレイモンドを無理やり引っ張って、庭園の奥に連れて行ったことが、彼との最初の思い出であった。
それから、エリアーナとレイモンドは何度か屋敷で遊ぶようになり、だんだんと仲良くなっていった。
基本的に主導権を握るのはエリアーナで、大人しいレイモンドはエリアーナに言われるまま、庭園を散歩したり、書庫で子供向けの本を読んだり、二人の仲は良好なように見えた。
しかし、実際は活発なエリアーナに半ば強引に引き摺られるように連れていかれ、王宮では絶対にしないような遊びを強制的にやらされていた。
ある時は木登り。
またある時は庭園にある小さな池で、カエルや蛇を捕まえたり。
書庫では本をドミノのように並べて遊んだりと、まるで男の子がやるような悪戯を、令嬢であるエリアーナが率先してやっている事に、レイモンドは初めは嫌がって逃げ出そうとしていた。
しかし、軟弱で滅多に外で遊ばないレイモンドに対し、毎日兄達と外で子猿の様に走り回るエリアーナとでは体力の差が在り過ぎた。
あっという間にエリアーナに捕まり、ずるずると引き摺られていく姿を、屋敷の召使たちは何度も目撃するほどであった。
こんな仕打ちに耐えきれなくなったレイモンドは、ある日とうとう我慢の限界を超えてしまった。
「僕は……僕は、もっと女の子みたいな遊びがしたいんだ!!」
レイモンド6歳、初めての反抗であった。
叫んだ時には既に後の祭りで、言ってしまった内容に気づき、みるみる青褪めていくレイモンド。
「あ、あの、これは、その……。」
と、青くなったり、赤くなったりしながら、ごにょごにょと言い訳をしてみたが、エリアーナ嬢には、しっかりばっちり聞こえていたらしく、しかもその意味を正確に把握してしまったらしい。
「つまり殿下は、おままごとや、お人形遊びがしたいと?」
「あああああああああ!!」
と、ド直球に真顔で言ってくるエリアーナに、レイモンドは羞恥で地面に崩れ落ちた。
「へ~、ふ~ん……あなた、そういう遊びが好きなのね。」
そう言って、エリアーナはくるりと踵を返すと、どこかへ行ってしまった。
後に残されたレイモンドは呆然としていたが、エリアーナが気持ち悪がって逃げてしまったと思い、頭を抱えるのだった。
しかし、暫くするとエリアーナが戻ってきた。
その場でぐずぐずと泣いていたレイモンドは、戻ってきた令嬢に驚き、涙と鼻水で汚れた顔を隠すこともせず、エリアーナを見上げていた。
「はい、私のお人形とドールハウス。貸してあげるから、これで遊びましょう。」
そう言って、エリアーナは手に抱えていた人形を差し出してきた。
その隣には、彼女専属の侍女が大きなドールハウスを抱えて持っている。
「ああもう、顔がばっちいじゃない!奇麗な顔が台無しでしょう!!」
エリアーナは何故か怒った様子で、持っていたハンカチーフでレイモンドの顔をごしごし拭いてきた。
「お、怒って帰ったんじゃないの?」
レイモンドは恐る恐る彼女に訊ねる。
するとエリアーナは「はあ?」と、訳が分からないといった顔をしながら更に怒ってきた。
「なんで私が怒るのよ?」
「だ、だって、僕が女の子の遊びがしたいって言ったから。」
「そんなの全然気にしてないわ!というか、遊びたかったんなら、もっと早く言いなさいよね!」
そう言ってぷりぷりと怒ってきた。
予想外の展開に、王子は、ぽかんと令嬢を見上げた。
「き、気持ち悪くないの?」
「なにをよ?私もお人形遊びとか好きよ。別に男の子が遊んだっていいんじゃない?あ、お兄様みたいに乱暴に扱うのは、よしてよね。」
エリアーナの言葉にレイモンドはこくりと頷く。
素直な王子の反応に、気を良くしたエリアーナはその後、庭園で仲良く人形遊びをするのであった。
その後、レイモンドと会うときは人形遊びや、おままごとが定番となったが、時折外に連れ出されては、木登りや水遊びなども強制的にやらされた。
そのお陰か、エリアーナは綺麗な王子を益々気に入り何かにつけて世話を焼くようになった。
そしてレイモンドも、頼れる姉御肌のエリアーナに懐き、彼女の後を追うようになり、始終いつも一緒にいるようになった。
その様子を見ていた大人達は、あの二人がいい感じで打ち解けあったと勘違いし、大人同士で婚約の契約が取り交わされ、気が付くと婚約者になっていたのである。
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