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第二章【旅路編】
13.銀針鼠
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マクレーン達は、地図を頼りに銀針鼠の目撃されたという場所を、手当たり次第に当たっていた。
「次はどこだ?」
「次は、ここに行ってみましょう。」
空振りに終わった森の中で、マクレーンはそう言いながら地図を開くと次の目的地を探し始めた。
「ここは雪が少ないですから、移動してしまったみたいですね。」
二人の遣り取りを聞いていた北の大地出身者である二コルが、残念そうに溜息を吐きながらアドバイスしてきた。
「その銀針鼠って、なんで雪のある所にいるんだ?」
「冬眠と繁殖を兼ねた、巣穴を作るためだそうですよ。」
「へぇ~。」
アランの素朴な疑問に、二コルが笑顔で答えていた。
銀針鼠は寒い所を好むらしく、この時期は繁殖シーズンのため、ほとんどの銀針鼠は雪を求めて北の大地で最も標高の高い雷皇山(ライオウザン)に集まってくるという。
しかも、出産をした銀針鼠は番で巣に籠り、生まれた子供を育てながら冬眠するのだそうだ。
冬眠してしまうと数ヶ月の間、外にはほとんど出て来なくなるため捕まえるなら今しか無い。
その為、マクレーン達は街で防寒服を調達し、この雷皇山に足を運んでいたのだった。
しかも、この雷皇山は北の大地を統べる黄の魔女が住んでおり、雲よりも高い頂上には、黄の魔女の城が聳え立っているらしい。
あまりにも高い場所にあるため、その城を見た者は数名しかおらず、その猛者達の話を聞く限りでは、城は機械仕掛けの不思議な造りをしているのだとか。
「発明家にして、この大地の国王まで務めるお方ですからね。この国がどこよりも発展したのは、あのお方のお陰です!本当に尊敬します!!」
二コルは、いつの間にか銀針鼠の話から、黄の魔女の話を延々語りだし、最後にはそう言って悦に浸っていた。
「まあ確かに、この国の王様たちに任せていられないと言って、自ら王になると宣言した挙句、趣味が高じていくつもの発明品を発表しては、どんどんそれを実用化していった方ですからね。」
ほんと凄い方ですね、とマクレーンが淡々と解説してきた。
「やけに詳しいな?」
そんなマクレーンに、アランが何も考えずに突っ込みを入れる。
その言葉に、マクレーンが慌てて弁明してきた。
「え、こ、こんなの常識ですよ、常識!そ、そうですよね、二コルさん。」
「え、ええ、そう、ですね。」
先程までマクレーンの解説を食い入るように聞いていた二コルは、マクレーンの言葉に慌てて相槌を打つ。
そんなぎこちない二人を、アランは不思議そうな顔で見るのであった。
「次はどこだ?」
「次は、ここに行ってみましょう。」
空振りに終わった森の中で、マクレーンはそう言いながら地図を開くと次の目的地を探し始めた。
「ここは雪が少ないですから、移動してしまったみたいですね。」
二人の遣り取りを聞いていた北の大地出身者である二コルが、残念そうに溜息を吐きながらアドバイスしてきた。
「その銀針鼠って、なんで雪のある所にいるんだ?」
「冬眠と繁殖を兼ねた、巣穴を作るためだそうですよ。」
「へぇ~。」
アランの素朴な疑問に、二コルが笑顔で答えていた。
銀針鼠は寒い所を好むらしく、この時期は繁殖シーズンのため、ほとんどの銀針鼠は雪を求めて北の大地で最も標高の高い雷皇山(ライオウザン)に集まってくるという。
しかも、出産をした銀針鼠は番で巣に籠り、生まれた子供を育てながら冬眠するのだそうだ。
冬眠してしまうと数ヶ月の間、外にはほとんど出て来なくなるため捕まえるなら今しか無い。
その為、マクレーン達は街で防寒服を調達し、この雷皇山に足を運んでいたのだった。
しかも、この雷皇山は北の大地を統べる黄の魔女が住んでおり、雲よりも高い頂上には、黄の魔女の城が聳え立っているらしい。
あまりにも高い場所にあるため、その城を見た者は数名しかおらず、その猛者達の話を聞く限りでは、城は機械仕掛けの不思議な造りをしているのだとか。
「発明家にして、この大地の国王まで務めるお方ですからね。この国がどこよりも発展したのは、あのお方のお陰です!本当に尊敬します!!」
二コルは、いつの間にか銀針鼠の話から、黄の魔女の話を延々語りだし、最後にはそう言って悦に浸っていた。
「まあ確かに、この国の王様たちに任せていられないと言って、自ら王になると宣言した挙句、趣味が高じていくつもの発明品を発表しては、どんどんそれを実用化していった方ですからね。」
ほんと凄い方ですね、とマクレーンが淡々と解説してきた。
「やけに詳しいな?」
そんなマクレーンに、アランが何も考えずに突っ込みを入れる。
その言葉に、マクレーンが慌てて弁明してきた。
「え、こ、こんなの常識ですよ、常識!そ、そうですよね、二コルさん。」
「え、ええ、そう、ですね。」
先程までマクレーンの解説を食い入るように聞いていた二コルは、マクレーンの言葉に慌てて相槌を打つ。
そんなぎこちない二人を、アランは不思議そうな顔で見るのであった。
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