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お返事

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 わたしの言葉1つ1つに反応する憎い憎い人間の男は、いつのまにかわたしの中で甲斐性無しの可愛い旦那さまに変化していました。
 絆されてしまった感が否めませんし、なんだか不服ですが、絆されてしまったものは仕方がありません。

 くすっと笑ったわたしは、扇子を顎に当てて首を傾げながら、旦那さまに向けてくちびるに声を乗せます。

「お味噌汁の具材やお惣菜の具は今ぐらいの大きさがお口に入れやすく、そしてかみごたえがあってちょうど良いです。あと、旦那さまの言っていた通り、甘薯かんしょのお味噌汁は美味しゅうございました。ですが、かぼちゃをのお味噌汁も好みでしたので、また出してくださると嬉しいです。もちろん、天ぷらも美味しかったですよ」

 旦那さまが独り言でぶつぶつと呟いていた疑問に1つ1つ丁寧に答え始めると、旦那さまは目を見開いてぱちぱちと瞬きを始めました。そんなに驚くようなことをしている覚えはないのですが………。

「故郷の味は存外恋しくなっていません。それどころか、あなたの作るこの地の料理がとってもおいしく、次はどんなものが食べられるのだろうかとわくわくする日々を過ごしています。でも、春巻きチュンギュンは好物なのであなた流のものも食べてみたいような………。はっ、い、今のは忘れてください!!あとあと、牛乳卵砂糖寄温菓カスタードプリンはとっても気に入ったので、毎日でも食べたいです!!」

 途中から何だか気恥ずかしくなってきたわたしは、尻すぼみになりながら、しっかりと旦那さまの赤くなったお顔を見ながらお話しします。相手の目を見てお話しすることはとっても大事なことであるということを、わたしは改めて実感しました。

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読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈

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