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▫︎◇▫︎

 俺の名前はエドワード・アーデルハイト。

 先代国王と王妃の間に生まれた第2王子として歳の離れた兄にとても可愛がられた幼少期を過ごし、王立魔法学院卒業後は母の実家であり後継のいなかったアーデルハイト公爵家に養子入りし、陰日向から兄王をささえている。

 俺は人よりも優れた容姿を持っているらしい。
 王家の人間としては失格のアーデルハイト家特有のデマントイドガーネットの瞳に、母そっくりの黒髪。
 一時期母の不貞が疑われたが、それもあまりにも父そっくりな顔立ちによって一瞬で立ち消えた。まあ、魔法で髪と瞳の色を変えた瞬間に、父が幼少期の頃に描いてもらった肖像画から抜け出したくらいに見分けのつかない人間なのだから、そうなるのも不思議ではないだろう。

 そんなこんなで、世間一般でいう恵まれた人生を謳歌している俺だが、幼少期から何度も飲食に混ぜられるいかがわしい薬とベッドに潜り込んでくる女どもの所為で、相当な女嫌いになってしまった。

 関わりが持てるのは母后と乳母のみ。
 それ以外は近寄られるだけでも吐き気を催す。

 唯一まあ許せるというレベルの女は姪っ子で3つ年下の出戻り王女くらいのものだろう。

 結婚をする気がなかった俺は、先代がそうしたように、俺も後継ぎを外から手に入れようと思っていた。

 けれど、周囲はそれを許さなかた。
 日々悪化する盛られる薬に女がいるベッド。
 毎日のように大量の釣書が届き、べっとりとした香水と化粧の女を連れた男どもが、結婚はまだか、この娘はどうだと迫ってくる。

(気持ちが悪い)

 アレらの所為で何度吐いたことだろうか。

*************************

読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈

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