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お茶会
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漆喰で作られた壁。白と黒の大理石が織り成す床。
天井には繊細な配色で描かれたレイバンスミスの彫刻。
何十もの窓から差し込む陽光は、ため息が出るほど神秘的だ。
カルミアは城の中心部分である大回廊に来ていた。
この先にカルディアの王女が待つサロンがあるらしい。
「カルミア、しんどくないかい?」
ギルバートの声でカルミアの意識は浮上した。
ギルバートを見ると、あからさまに心配そうな表情を浮かべていた。
「平気」
常日頃部屋の中でしか行動してないカルミアが、王宮の端から端を移動したのだから、疲労感も募る。
額からはじんわりと汗が滲み、心なしか息も荒い。
倦怠の色が全身を包み込む。
それでもカルミアは部屋の外に出られた事がなにより嬉しかった。
王宮の中を歩く事は初めてではない。今は亡き国王陛下の謁見の際にだって、王宮の中を歩いた事はある。
しかしそれはおおよそ二年も前のことだ。
ニ年も立てば、装飾も置物も様変わりしてる。
視界に映るもの全てが新鮮に思えて、胸が弾んだ。
「ーー着いたよ」
ギルバートの声に顔をあげる。目の前には黒塗りの重厚感ある扉が聳え立っていた。
カルミアの背よりずっと高い。
「カルミア、心の準備はいい?」
「うん」
ギルバートは三回程ノックすると、アンティーク調のドアノブを回し、扉を押した。
ギイイィィ、と鉄の塊が開く音がする。
中から流れ出す話し声はピタリと止み、視線を一心に浴びる感覚が降り注ぐ。思わずカルミアは居心地の悪い気持ちになった。
中に足を踏み入れると、鎧兜を被った騎士が数名。王宮の侍女とはデザインが異なるメイド服を着ているふくよかな侍女が一人。それから一際美しいドレスを身に纏った容姿端麗の女性がいた。歳はおそらく18か19と言ったところだろうか。
この女性がクローディア、だろうか。
胸元まである桜色の髪をサイドで三つ編みにしている。
プリンセスラインのアイボリー色のドレス。
スカート部分にはフリルやチュールがふんだんに使われていて、女性らしさが強調されている。
卵型の輪郭に、柔らかい瑠璃色の瞳。何処か幼さを感じる端正な顔立ちは、洗練された化粧が施されている。
王女という名に相応しい上品な容姿だ。
女性はダークブラウンのフレームに囲まれた深紅のソファーに腰掛け、お茶の最中だったのかティーカップに口につけようとしていた。
クローディアと思われる女性が、カルミアを見て驚いたように目を見張った。
お茶会の準備をしていた侍女も、まるで面を喰らったかのようにぽかんとしている。
最初に言葉を発したのはギルバートだった。
「カルミア」
ギルバートに名を呼ばれたカルミアは、ギルバートと視線を交わした。
(ああ、なるほど)
すぐに意図を理解したカルミアは、ギルバートの横を通り過ぎ、一歩前に立つ。右胸に手を添え、深々とお辞儀した。身分が低い者が先に名乗らなくてはいけない。これは身分社会での法とも言ってもいい。
「お初にお目にかかります。カルミア・ロビンズと申します。本日はお招き頂きありがとうございます」
そう述べて顔を上げる。
王女様はハッとした様子で、慌ててカップをソーサーの上に置いた。
クローディアは静かに立ち上がると、ドレスの両裾を持ち上げ、軽く膝を曲げた。
「ーー待ってましたわ。私はカルディア王国第二王女、クローディア・バーデン。以後お見知りおきを」
そう名乗るや否や、クローディアは再びソファーに腰を沈めた。クローディアの顔には何処か面白くなさそうな表情を浮かんでいる。
「ギルバートの言う通りね。カルディアでも美しい令嬢は腐るほどいるけど、それの比じゃないわ」
「だろ?カルミアの美貌に比べたらどんな美しい者でも霞むからね」
そうだろうか、とカルミアは疑問に思ったが、素直に感謝の言葉を述べることにした。
「身に余る光栄です。ありがとうございます」
「なによ、男娼出身って聞いていたから、見目だけ麗しくて、礼儀作法なんて知らないんじゃないかって思ってたのに。こんなに完璧じゃ意地悪一つ言えないじゃない」
ふんっとクローディアはそっぽ向いた。
クローディアの敵意がしぼんでゆくのが手に取るように分かる。
「カルミア、こっちに」
ギルバートはカルミアに歩み寄ると、クローディアの目の前の席に誘導した。
ふかふかの深紅のソファーに腰を下ろす。ギルバートも続いてカルミアの横に座った。
テーブルには宝石のように美しいお菓子が広がっていた。
こんがりとした焼き色が美味しそうな洋梨のタルト。溢れるばかりのクリームが挟まった色とりどりのマカロン。
白いホイップクリームでデコレーションされた苺のケーキ。
表面が艶々している林檎のパイ。バターがふんだんに使われたクッキー。
どれも食べるのが勿体無い程美味しそうだ。
青薔薇の装飾が施されたティーカップに紅茶が注がれる。
取手を持ち、口に運ぶと、キャラメルの風味が鼻を抜けた。
「美味しい」
思わずそう口にすると、クローディアの侍女はクスクスと笑った。
「ふふふ、そうでしょう?お嬢様はキャラメルのフレーバーティーがお好きですから。もう何百回と淹れたかわかりませんわ」
肩で切り揃えられた癖のある栗色の髪。
興味深そうに細められた金色の瞳は、どこか柔らかい。
優しそう、というのがクローディアの侍女の印象である。
不意に視線を感じ、顔を上げると、クローディアと目があった。
クローディアは焦ったように視線を外した。
「べ、別に見惚れてたわけじゃないわよ。勘違いしないでよね。私は認めないんだから。どんなに美しくて礼儀作法がしっかりしてても、男娼出身ですもの。ギルバートにふさわしくないわ。」
「...」
同感だ、とカルミアは思った。
どんなにギルバートから寵愛を受けたって、所詮は男娼出身の卑しい身分。側にいる事を許されてる時点でおかしい。
それに比べ、クローディアはどうだろう。
敵対国と言えど、一国の王女様。
身分も申し分なく、容姿端麗で王妃としての学もある。
それなのにギルバートの愛はカルミアに向いている。
クローディアがカルミアを毛嫌いするのもよく分かる。
「まぁまぁ。お嬢様。そんなに人のあら探しばかりしてないで」
クローディアの侍女が切れ味のいいナイフで林檎のパイを取り分けた。そしてそれをそれぞれのお皿に置く。
「さぁどうぞ召し上がれ。カルディア産の林檎を使用したパイです。林檎はカルディアの特産なんですよ」
侍女に言われるがまま一口頬張ると、サクサクした歯触りと共に、砂糖で煮付けられた強烈な林檎の甘さが舌を駆け巡る。
.....美味しい。鼻に抜けるバターとシナモンの香りが堪らない。
「ギルバート、はいあーん」
クローディアは一口大に切った林檎のパイを、ギルバートに差し出した。
ギルバートは一瞬躊躇ったが、仕方ないとばかりに肩をすくめ、それを口に含んだ。
クローディアはちらりとカルミアを盗み見て、勝ち誇ったようにふふんと笑った。
それを見たカルミアの表情は曇る。
「美味しい?」
「美味しいよ。ちょっと甘いけど」
「それがいいんじゃない。本当にギルバートは甘いものが苦手よね。こんなに幸せな気分になるのに勿体無いわ」
二人の仲は良い。地盤固めの婚約は実は嘘で、本当は幼い頃から婚約を結んでるのではと、疑いたくなる程だ。
二人の間に、カルミアが入り込む余地はなかった。
「カルミア様、紅茶のおかわりはいかがですか?」
「ありがとうございます」
空になったカップに温かな紅茶が注がれる。
カルミアは胸の蟠りを流し込むかのように、紅茶を含んだ。
天井には繊細な配色で描かれたレイバンスミスの彫刻。
何十もの窓から差し込む陽光は、ため息が出るほど神秘的だ。
カルミアは城の中心部分である大回廊に来ていた。
この先にカルディアの王女が待つサロンがあるらしい。
「カルミア、しんどくないかい?」
ギルバートの声でカルミアの意識は浮上した。
ギルバートを見ると、あからさまに心配そうな表情を浮かべていた。
「平気」
常日頃部屋の中でしか行動してないカルミアが、王宮の端から端を移動したのだから、疲労感も募る。
額からはじんわりと汗が滲み、心なしか息も荒い。
倦怠の色が全身を包み込む。
それでもカルミアは部屋の外に出られた事がなにより嬉しかった。
王宮の中を歩く事は初めてではない。今は亡き国王陛下の謁見の際にだって、王宮の中を歩いた事はある。
しかしそれはおおよそ二年も前のことだ。
ニ年も立てば、装飾も置物も様変わりしてる。
視界に映るもの全てが新鮮に思えて、胸が弾んだ。
「ーー着いたよ」
ギルバートの声に顔をあげる。目の前には黒塗りの重厚感ある扉が聳え立っていた。
カルミアの背よりずっと高い。
「カルミア、心の準備はいい?」
「うん」
ギルバートは三回程ノックすると、アンティーク調のドアノブを回し、扉を押した。
ギイイィィ、と鉄の塊が開く音がする。
中から流れ出す話し声はピタリと止み、視線を一心に浴びる感覚が降り注ぐ。思わずカルミアは居心地の悪い気持ちになった。
中に足を踏み入れると、鎧兜を被った騎士が数名。王宮の侍女とはデザインが異なるメイド服を着ているふくよかな侍女が一人。それから一際美しいドレスを身に纏った容姿端麗の女性がいた。歳はおそらく18か19と言ったところだろうか。
この女性がクローディア、だろうか。
胸元まである桜色の髪をサイドで三つ編みにしている。
プリンセスラインのアイボリー色のドレス。
スカート部分にはフリルやチュールがふんだんに使われていて、女性らしさが強調されている。
卵型の輪郭に、柔らかい瑠璃色の瞳。何処か幼さを感じる端正な顔立ちは、洗練された化粧が施されている。
王女という名に相応しい上品な容姿だ。
女性はダークブラウンのフレームに囲まれた深紅のソファーに腰掛け、お茶の最中だったのかティーカップに口につけようとしていた。
クローディアと思われる女性が、カルミアを見て驚いたように目を見張った。
お茶会の準備をしていた侍女も、まるで面を喰らったかのようにぽかんとしている。
最初に言葉を発したのはギルバートだった。
「カルミア」
ギルバートに名を呼ばれたカルミアは、ギルバートと視線を交わした。
(ああ、なるほど)
すぐに意図を理解したカルミアは、ギルバートの横を通り過ぎ、一歩前に立つ。右胸に手を添え、深々とお辞儀した。身分が低い者が先に名乗らなくてはいけない。これは身分社会での法とも言ってもいい。
「お初にお目にかかります。カルミア・ロビンズと申します。本日はお招き頂きありがとうございます」
そう述べて顔を上げる。
王女様はハッとした様子で、慌ててカップをソーサーの上に置いた。
クローディアは静かに立ち上がると、ドレスの両裾を持ち上げ、軽く膝を曲げた。
「ーー待ってましたわ。私はカルディア王国第二王女、クローディア・バーデン。以後お見知りおきを」
そう名乗るや否や、クローディアは再びソファーに腰を沈めた。クローディアの顔には何処か面白くなさそうな表情を浮かんでいる。
「ギルバートの言う通りね。カルディアでも美しい令嬢は腐るほどいるけど、それの比じゃないわ」
「だろ?カルミアの美貌に比べたらどんな美しい者でも霞むからね」
そうだろうか、とカルミアは疑問に思ったが、素直に感謝の言葉を述べることにした。
「身に余る光栄です。ありがとうございます」
「なによ、男娼出身って聞いていたから、見目だけ麗しくて、礼儀作法なんて知らないんじゃないかって思ってたのに。こんなに完璧じゃ意地悪一つ言えないじゃない」
ふんっとクローディアはそっぽ向いた。
クローディアの敵意がしぼんでゆくのが手に取るように分かる。
「カルミア、こっちに」
ギルバートはカルミアに歩み寄ると、クローディアの目の前の席に誘導した。
ふかふかの深紅のソファーに腰を下ろす。ギルバートも続いてカルミアの横に座った。
テーブルには宝石のように美しいお菓子が広がっていた。
こんがりとした焼き色が美味しそうな洋梨のタルト。溢れるばかりのクリームが挟まった色とりどりのマカロン。
白いホイップクリームでデコレーションされた苺のケーキ。
表面が艶々している林檎のパイ。バターがふんだんに使われたクッキー。
どれも食べるのが勿体無い程美味しそうだ。
青薔薇の装飾が施されたティーカップに紅茶が注がれる。
取手を持ち、口に運ぶと、キャラメルの風味が鼻を抜けた。
「美味しい」
思わずそう口にすると、クローディアの侍女はクスクスと笑った。
「ふふふ、そうでしょう?お嬢様はキャラメルのフレーバーティーがお好きですから。もう何百回と淹れたかわかりませんわ」
肩で切り揃えられた癖のある栗色の髪。
興味深そうに細められた金色の瞳は、どこか柔らかい。
優しそう、というのがクローディアの侍女の印象である。
不意に視線を感じ、顔を上げると、クローディアと目があった。
クローディアは焦ったように視線を外した。
「べ、別に見惚れてたわけじゃないわよ。勘違いしないでよね。私は認めないんだから。どんなに美しくて礼儀作法がしっかりしてても、男娼出身ですもの。ギルバートにふさわしくないわ。」
「...」
同感だ、とカルミアは思った。
どんなにギルバートから寵愛を受けたって、所詮は男娼出身の卑しい身分。側にいる事を許されてる時点でおかしい。
それに比べ、クローディアはどうだろう。
敵対国と言えど、一国の王女様。
身分も申し分なく、容姿端麗で王妃としての学もある。
それなのにギルバートの愛はカルミアに向いている。
クローディアがカルミアを毛嫌いするのもよく分かる。
「まぁまぁ。お嬢様。そんなに人のあら探しばかりしてないで」
クローディアの侍女が切れ味のいいナイフで林檎のパイを取り分けた。そしてそれをそれぞれのお皿に置く。
「さぁどうぞ召し上がれ。カルディア産の林檎を使用したパイです。林檎はカルディアの特産なんですよ」
侍女に言われるがまま一口頬張ると、サクサクした歯触りと共に、砂糖で煮付けられた強烈な林檎の甘さが舌を駆け巡る。
.....美味しい。鼻に抜けるバターとシナモンの香りが堪らない。
「ギルバート、はいあーん」
クローディアは一口大に切った林檎のパイを、ギルバートに差し出した。
ギルバートは一瞬躊躇ったが、仕方ないとばかりに肩をすくめ、それを口に含んだ。
クローディアはちらりとカルミアを盗み見て、勝ち誇ったようにふふんと笑った。
それを見たカルミアの表情は曇る。
「美味しい?」
「美味しいよ。ちょっと甘いけど」
「それがいいんじゃない。本当にギルバートは甘いものが苦手よね。こんなに幸せな気分になるのに勿体無いわ」
二人の仲は良い。地盤固めの婚約は実は嘘で、本当は幼い頃から婚約を結んでるのではと、疑いたくなる程だ。
二人の間に、カルミアが入り込む余地はなかった。
「カルミア様、紅茶のおかわりはいかがですか?」
「ありがとうございます」
空になったカップに温かな紅茶が注がれる。
カルミアは胸の蟠りを流し込むかのように、紅茶を含んだ。
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