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つがい ④

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「これはお仕置きだから、まだダメだ」
 そういいながら蕾の周りを撫で、そして
「ああッ……!」
 時折、指を少しだけ入れる。その度に全身が期待し、神経が蕾に集中した。

「サイモン、はやく…」
 腰を上下に大きく振ると、サイモンは硬くなった僕の楔の先端に掌を被せるようにして、蜜口を包み込むように撫で回す。

 白蜜が潤滑油のように手の滑りをよくする。
「ぅっ…ぁはあ……っあぁ…」
 あまりの快楽の快楽から逃れようと、腰が引けるがサイモンの逞しい腕に引き戻された。

「ヒートには二種類あって、周期的にやってくるヒートと、快楽のたがが外れた時に強制的にやってくるヒートがあるんだ。俺はたがが外れて乱れ狂いながら、ヒートになるレオが見たい。ヒートの時に番になりたい」
 ヒートの時に番になれば、二人の間により深い絆が生まれる。

「僕もヒートの時に、番になりたい」
 サイモンの方に腕を伸ばす。
「愛してるよレオ」
「僕も愛してる」
 見つめ合い、そっと唇をあわせるキスをした。そしてサイモンはベッドサイドにあるチェストの引き出しから、細長い銀色の棒と深い青色にキラキラと光るガラスが埋め込まれた小瓶を取り出す。

「その瓶ってもしかして、市場で僕が欲しいと思っていた薔薇の製油?」
「そうだよ。これは特別な製油。今日はこれを使うよ」
 サイモンは媚薬入りの薔薇のオイルを取り出し、その中に薔薇の製油を数滴入れる。あたりに濃厚な薔薇の香りが漂い、身体の力が抜けていく。

「これはね、強力な媚薬で香りを嗅ぐだけで身体の力が入らなくなって、媚薬入り薔薇のオイルに混ぜると身体中が性感帯のようになって絶頂が止まらなくなるんだ。これからレオはヒートになるまで、強制的にイかされ続けるんだよ」
 強制的にイかされ続ける?
精路ここを躾けてイき狂うんだ」
 蜜が溢れている密口を指で少し広げられる。

「…ッ!」
 楔を舐められた時の感じではなく、先端を掌で捏ねまわされた時の感じではなく、ツンっと身体の奥に突き刺さるような快楽。

 初めて知る刺激。これからどんなしつけをされるかとても怖いような気がするけれど、薔薇の香りで思考が鈍くなってイキ狂いたいとしか考えられない。
「僕の蜜口ここたくさん躾けて」
 自ら蜜口を広げると、中を責められた時の刺激とは違う、楔を扱かれた時の刺激とは違う、楔の奥をツンっと突き上げられるような刺激が走る。
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