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事故 ②
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もっとよく花を見たくて、より身を乗り出した時、僕の部屋を見上げる殿下と目があった。体がビクリっとした。そのとき、
「わっ!!」
体を支えていた手が、フラワーボックスから滑り、バランスを崩してしまった体が落下する。
何か掴める突起物はないかと手足をばたつかせたが、そんな物はなく、低い木が植えられている場所に落ちた。
木がクッションになって地面にたたきつけられることはなかったけれど、枝が腕や足、頬を擦り、血が出ている。
「ユベール!」
落ちる一部始終を見ていた殿下が、僕に駆け寄る。
部屋から出てしまった!
どうしよう、叱られる!
身を縮こませて、頭を腕で隠す。
駆けてくる足音が大きくなる。
どうしよう!どうしよう!
僕のそばで足音が止まる。
「ご、ごめんなさい!」
きっと鬼の形相で睨みつけられ、すごい剣幕で怒鳴られる。
そしてもう窓も開けられず、二度と部屋の外には出してもらえない。そうに決まってる。
目の前が真っ暗になったが、ふわりと僕の体が浮き、木の茂みから抱き上げられた。
え?
目を開け顔を上げると、殿下の顔面から血の気が引き真っ青な顔で、僕の体に怪我はないかと視認している。
「勝手なことをしてしまい、も、申し訳ございません」
謝る僕の声は震えている。
「手足や頬から血が出ている。木の枝で切ったんだな。頭は?頭は打ってないか?他にどこかぶつけたところはないか?痛みはないか?」
「大丈夫です……どこも、どこも痛くありません」
だが殿下にはそんな僕の声は聞こえていないうで、一通り僕の体に怪我がないことを確認すると、僕を横抱きに抱き上げ大股で歩き出した。
「殿、下?」
抱き抱えられながら殿下の顔を見上げると、眉根を寄せ、心配そうに僕を見下ろしている。
「心配するな。俺が絶対に助ける」
そういい、宮殿に入るや否や、
「ヒューゴ、ヒューゴいないのか!?」
叫ぶ。
「何事ですか?」
宮殿の玄関からヒューゴ様が駆けてきた。
「どうされたんですか!?」
木の枝に引っかかり、破けた服に切り傷。そして僕は血相を変えた殿下に抱き抱えられている。
「ユベールが部屋の窓から落ちた。俺はユベールを部屋に連れて行く。ヒューゴは医者を呼んでこい!」
「はっ!」
状況を把握したか、ヒューゴ様は来た廊下とは反対方向のに向かって走る。
「わっ!!」
体を支えていた手が、フラワーボックスから滑り、バランスを崩してしまった体が落下する。
何か掴める突起物はないかと手足をばたつかせたが、そんな物はなく、低い木が植えられている場所に落ちた。
木がクッションになって地面にたたきつけられることはなかったけれど、枝が腕や足、頬を擦り、血が出ている。
「ユベール!」
落ちる一部始終を見ていた殿下が、僕に駆け寄る。
部屋から出てしまった!
どうしよう、叱られる!
身を縮こませて、頭を腕で隠す。
駆けてくる足音が大きくなる。
どうしよう!どうしよう!
僕のそばで足音が止まる。
「ご、ごめんなさい!」
きっと鬼の形相で睨みつけられ、すごい剣幕で怒鳴られる。
そしてもう窓も開けられず、二度と部屋の外には出してもらえない。そうに決まってる。
目の前が真っ暗になったが、ふわりと僕の体が浮き、木の茂みから抱き上げられた。
え?
目を開け顔を上げると、殿下の顔面から血の気が引き真っ青な顔で、僕の体に怪我はないかと視認している。
「勝手なことをしてしまい、も、申し訳ございません」
謝る僕の声は震えている。
「手足や頬から血が出ている。木の枝で切ったんだな。頭は?頭は打ってないか?他にどこかぶつけたところはないか?痛みはないか?」
「大丈夫です……どこも、どこも痛くありません」
だが殿下にはそんな僕の声は聞こえていないうで、一通り僕の体に怪我がないことを確認すると、僕を横抱きに抱き上げ大股で歩き出した。
「殿、下?」
抱き抱えられながら殿下の顔を見上げると、眉根を寄せ、心配そうに僕を見下ろしている。
「心配するな。俺が絶対に助ける」
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叫ぶ。
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「ユベールが部屋の窓から落ちた。俺はユベールを部屋に連れて行く。ヒューゴは医者を呼んでこい!」
「はっ!」
状況を把握したか、ヒューゴ様は来た廊下とは反対方向のに向かって走る。
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