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愛おしいということは、愛しているということは 〜内藤昴 スピンオフ〜
犯人 ①
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「犯人は谷川です」
「!!」
衝撃の事実に頭が一瞬真っ白になる。
犯人は谷川。
脳が遅れて真実を受け止める。
「鈴木の身が危ない!」
思うより先に声が出ていた。
今鈴木は谷川の部屋に向かっているのだろうか?
もう部屋についてしまったのだろうか?
鈴木の身は!?
そう考えた時、すっと自分の頭の中のスイッチが変わったのがわかった。
「晴人、谷川が住むマンションはわかるか?」
自分でも驚くほど冷静に晴人に問いかけられている。
「調査会社からの報告書に部屋番号まで書いてあります」
「わかった。すぐその場所のデータを送ってくれ。あと調査内容が書いてある書類をまとめて持ってきて欲しいのと、顧問弁護士に連絡を入れておいてくれ」
「はい。承知しました。俺も今から向かいます」
必要なことだけ話、電話を切る。
すぐに晴人から谷川の情報がメールで送られてきて、俺はそのまま谷川のマンションに向かった。
どうか、どうか間に合ってくれ!
信号も速度制限も無視して車を走らせたい気持ちを抑え、ただひたすらに鈴木の身の安全を願い谷川の住むマンションに向かう。
谷川が住むマンションの入り口が見えた時、そこに一台のタクシーが停まり、中から谷川と鈴木が降りてくるのが見えた。
「鈴木!!」
運転席から身を乗り出し大声で叫ぶと、その声に気づいた鈴木と谷川が振り返り、谷川が鈴木に何かを言って、腕を引っ張るようにマンション内に連れて行こうとする。
まずい!このままでは連れて行かれてしまう!
車を乗り捨てるように道路に停め飛び降り、全速力で鈴木めがけて走る。
「鈴木!犯人は谷川だ!お前をストーカーしていたのは、そいつなんだ!今すぐそいつから離れろ!」
遠目でもわかるぐらい鈴木はハッと息を飲み隣にいる谷川を見、反射的に谷川から離れた。
怯えた目で谷川を見る鈴木のもとに駆け寄ると、勢いよく自分の方に引き寄せ抱きしめる。
「副社長、なんの冗談なんですか?」
谷川は忌々しそうに俺を見た。
「お前、鈴木をストーカーしていただろ。調べはついている」
谷川ははぁ~と大きくため息をつき
「そんな嘘まででっち上げて、俺と圭太を離れさせたいんですか?圭太、副社長の話は俺と圭太を引き離したいだけの、真っ赤な嘘さ」
谷川が鈴木に微笑みかける。
その笑顔があまりに自然だったので、谷川が常習的に圭太に嘘をつき騙していたのがわかった。
「!!」
衝撃の事実に頭が一瞬真っ白になる。
犯人は谷川。
脳が遅れて真実を受け止める。
「鈴木の身が危ない!」
思うより先に声が出ていた。
今鈴木は谷川の部屋に向かっているのだろうか?
もう部屋についてしまったのだろうか?
鈴木の身は!?
そう考えた時、すっと自分の頭の中のスイッチが変わったのがわかった。
「晴人、谷川が住むマンションはわかるか?」
自分でも驚くほど冷静に晴人に問いかけられている。
「調査会社からの報告書に部屋番号まで書いてあります」
「わかった。すぐその場所のデータを送ってくれ。あと調査内容が書いてある書類をまとめて持ってきて欲しいのと、顧問弁護士に連絡を入れておいてくれ」
「はい。承知しました。俺も今から向かいます」
必要なことだけ話、電話を切る。
すぐに晴人から谷川の情報がメールで送られてきて、俺はそのまま谷川のマンションに向かった。
どうか、どうか間に合ってくれ!
信号も速度制限も無視して車を走らせたい気持ちを抑え、ただひたすらに鈴木の身の安全を願い谷川の住むマンションに向かう。
谷川が住むマンションの入り口が見えた時、そこに一台のタクシーが停まり、中から谷川と鈴木が降りてくるのが見えた。
「鈴木!!」
運転席から身を乗り出し大声で叫ぶと、その声に気づいた鈴木と谷川が振り返り、谷川が鈴木に何かを言って、腕を引っ張るようにマンション内に連れて行こうとする。
まずい!このままでは連れて行かれてしまう!
車を乗り捨てるように道路に停め飛び降り、全速力で鈴木めがけて走る。
「鈴木!犯人は谷川だ!お前をストーカーしていたのは、そいつなんだ!今すぐそいつから離れろ!」
遠目でもわかるぐらい鈴木はハッと息を飲み隣にいる谷川を見、反射的に谷川から離れた。
怯えた目で谷川を見る鈴木のもとに駆け寄ると、勢いよく自分の方に引き寄せ抱きしめる。
「副社長、なんの冗談なんですか?」
谷川は忌々しそうに俺を見た。
「お前、鈴木をストーカーしていただろ。調べはついている」
谷川ははぁ~と大きくため息をつき
「そんな嘘まででっち上げて、俺と圭太を離れさせたいんですか?圭太、副社長の話は俺と圭太を引き離したいだけの、真っ赤な嘘さ」
谷川が鈴木に微笑みかける。
その笑顔があまりに自然だったので、谷川が常習的に圭太に嘘をつき騙していたのがわかった。
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