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愛おしいということは、愛しているということは 〜内藤昴 スピンオフ〜
山崎宅 ④
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山崎家との鍋パーティーも楽しく終わり、帰り瑞稀くんは「鈴木さんともっと仲良くなりたいから」と鈴木と連絡先の交換をしていた。
それからというもの、瑞稀くんと鈴木はよくメールや通話アプリなどでやりとりをしていて、俺より仲がいい。
仕方ないと言われれば仕方ないが、それはちょっと妬けてくる。
鈴木にかまってほしいのに、何をどうしたらかまってくれるかわからない。
いったい世の人たちは、こんな時どうしているのだろう?
瑞稀くんと連絡を取り合うようになる前は、谷川とよく出かけていた鈴木だったが、今では谷川の誘いを断り瑞稀くんと2人で出かけている。
そして今日、鈴木は瑞稀くんと買い物がてら不動産屋に行っている。
鈴木は本格的に新居を探しているようだ。
いい部屋が見つかればいいなと思う気持ちと、見つからなければこのまま一緒に暮らせるのにと言う気持ちが半々……、いや2対8で一緒に住みたい気持ちが勝っている。
「もう告白したらどうですか?」
晴人の家で千景と清貴のお世話をしていると、突然晴人に言われた。
「先輩、気持ちが言動からダダ漏れなんです。今日だって本当は部屋探しなんて行ってほしくなかったんでしょ?」
晴人に気持ちを読まれてしまい焦る。
でも気持ちがダダ漏れってどういうことだ?
そんなはずはない。俺は何を思っているかわからないと、今まで付き合った人に言われ続けたほど、気持ちを隠すのが上手いはず。
「鈴木が次に進もうとしているのは、いいことじゃないか」
「心にもないことを言っても、俺にはバレてますよ。一体何年来の付き合いだと思っているんですか?」
確かに。
「でも実は俺も鈴木さんの引っ越し、あまり賛成できないんです」
「晴人もとなると、何か問題でもあるのか?」
晴人が反対するには、何かしらの原因がある。
嫌な予感がする。
「実は……」
晴人の話はこうだ。
調査会社に鈴木の身の回りの調査を再会し、はじめはやはり何も手掛かりはなかったが、鈴木が瑞稀くんと一緒に出かけるようになって動きがあったそうだ。
瑞稀くんと鈴木を後ろからつけている人影があり……。
「二人をつけていた不審者は同業者。つまりプロの調査会社がつけているとのことだったんです」
「え!?2人をつけていたのが調査会社だって!?」
驚きで声が大きくなる。
「二人が何かをするたび証拠となる写真などを撮っていたので間違い無いかと。肝心の依頼主がわからないので本当の不審者はわからず、また相手もプロなので尾行も困難だそうです」
不審者もプロを雇っている。一筋縄では以下なさそうだ。
そんなことより今日は2人で出かけている。
危険が迫っているのでは!?
「だったら今日、瑞稀くんと鈴木だけで出かけさせるのは危ないんじゃ……」
「それは大丈夫です。瑞稀にもこのことは伝えていますし、2人を尾行しているのはプロですので2人に手を出すことはないでしょう。でも念のためボディーガードを瑞稀の友達として、一緒に行動させています。俺が危険だと知っておきながら、2人だけにしておくと思いますか?」
やれやれと晴人に呆れられた。
晴人が万全の対策をとってくれているのだ。
二人の身の安全は保証されている。
今は今後のことを詰めていかないといけない。
「瑞稀はそれとなく鈴木くんにまだ一人暮らし早いのではないかと伝え、でもなんの理由もなく反対するのはおかしいので、不動産屋には必ず一緒にいくようにすると言っていました」
この夫婦は本当に機転がきく。
次回の調査業者からの報告は、俺も同席することにした。
「俺が何かできればいいのだが、申し訳ない」
「本当ですよ。だから早く先輩が告白して、堂々と同棲すればいいんですよ」
「簡単にいうけどな、そもそも俺が告白して鈴木が承諾してくれるとは限らないだろ?」
「俺が思うに鈴木くんも先輩のこと好きだと思いおますよ」
鈴木本人にいわれたわけでもないく、あくまで晴人の所見なのに嬉しくてにやけてしまう。
「でももしダメだった場合、それこそ鈴木は家から出て行ってしまうじゃないか」
「そうなったら、我が家に来てもらうので大丈夫です」
それは安心だが……。
晴人は本当に俺のことを応援しているのだろうか?
それからというもの、瑞稀くんと鈴木はよくメールや通話アプリなどでやりとりをしていて、俺より仲がいい。
仕方ないと言われれば仕方ないが、それはちょっと妬けてくる。
鈴木にかまってほしいのに、何をどうしたらかまってくれるかわからない。
いったい世の人たちは、こんな時どうしているのだろう?
瑞稀くんと連絡を取り合うようになる前は、谷川とよく出かけていた鈴木だったが、今では谷川の誘いを断り瑞稀くんと2人で出かけている。
そして今日、鈴木は瑞稀くんと買い物がてら不動産屋に行っている。
鈴木は本格的に新居を探しているようだ。
いい部屋が見つかればいいなと思う気持ちと、見つからなければこのまま一緒に暮らせるのにと言う気持ちが半々……、いや2対8で一緒に住みたい気持ちが勝っている。
「もう告白したらどうですか?」
晴人の家で千景と清貴のお世話をしていると、突然晴人に言われた。
「先輩、気持ちが言動からダダ漏れなんです。今日だって本当は部屋探しなんて行ってほしくなかったんでしょ?」
晴人に気持ちを読まれてしまい焦る。
でも気持ちがダダ漏れってどういうことだ?
そんなはずはない。俺は何を思っているかわからないと、今まで付き合った人に言われ続けたほど、気持ちを隠すのが上手いはず。
「鈴木が次に進もうとしているのは、いいことじゃないか」
「心にもないことを言っても、俺にはバレてますよ。一体何年来の付き合いだと思っているんですか?」
確かに。
「でも実は俺も鈴木さんの引っ越し、あまり賛成できないんです」
「晴人もとなると、何か問題でもあるのか?」
晴人が反対するには、何かしらの原因がある。
嫌な予感がする。
「実は……」
晴人の話はこうだ。
調査会社に鈴木の身の回りの調査を再会し、はじめはやはり何も手掛かりはなかったが、鈴木が瑞稀くんと一緒に出かけるようになって動きがあったそうだ。
瑞稀くんと鈴木を後ろからつけている人影があり……。
「二人をつけていた不審者は同業者。つまりプロの調査会社がつけているとのことだったんです」
「え!?2人をつけていたのが調査会社だって!?」
驚きで声が大きくなる。
「二人が何かをするたび証拠となる写真などを撮っていたので間違い無いかと。肝心の依頼主がわからないので本当の不審者はわからず、また相手もプロなので尾行も困難だそうです」
不審者もプロを雇っている。一筋縄では以下なさそうだ。
そんなことより今日は2人で出かけている。
危険が迫っているのでは!?
「だったら今日、瑞稀くんと鈴木だけで出かけさせるのは危ないんじゃ……」
「それは大丈夫です。瑞稀にもこのことは伝えていますし、2人を尾行しているのはプロですので2人に手を出すことはないでしょう。でも念のためボディーガードを瑞稀の友達として、一緒に行動させています。俺が危険だと知っておきながら、2人だけにしておくと思いますか?」
やれやれと晴人に呆れられた。
晴人が万全の対策をとってくれているのだ。
二人の身の安全は保証されている。
今は今後のことを詰めていかないといけない。
「瑞稀はそれとなく鈴木くんにまだ一人暮らし早いのではないかと伝え、でもなんの理由もなく反対するのはおかしいので、不動産屋には必ず一緒にいくようにすると言っていました」
この夫婦は本当に機転がきく。
次回の調査業者からの報告は、俺も同席することにした。
「俺が何かできればいいのだが、申し訳ない」
「本当ですよ。だから早く先輩が告白して、堂々と同棲すればいいんですよ」
「簡単にいうけどな、そもそも俺が告白して鈴木が承諾してくれるとは限らないだろ?」
「俺が思うに鈴木くんも先輩のこと好きだと思いおますよ」
鈴木本人にいわれたわけでもないく、あくまで晴人の所見なのに嬉しくてにやけてしまう。
「でももしダメだった場合、それこそ鈴木は家から出て行ってしまうじゃないか」
「そうなったら、我が家に来てもらうので大丈夫です」
それは安心だが……。
晴人は本当に俺のことを応援しているのだろうか?
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