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ドライブ ③

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「食後のコーヒー飲む?」

 晴人は瑞稀にカフェメニューを差し出す。
 コーヒー、カフェオレ、カフェラテ、カプチーノ。
 エスプレッソ、カフェマキアート、アフォガート…。
 色々な種類がある。

 どれにしようか迷っていると、視界のすみに『ケーキセット』という魅力的な文字と写真が。
 しかも今日のケーキは、瑞稀が好きな『チーズケーキ』に『濃厚プリン』

美味しそう。
でも二つは食べられないな。

 瑞稀がチーズケーキとプリンの写真を見比べていると、

「ここにパフェもあるよ」

 晴人がまたまた魅力的なメニーを見つける。

「あ!本当だ!」

 沢山の苺だけで作ったパフェもあり、瑞稀の心は『チーズケーキ』『プリン』『苺のパフェ』の中で、迷いに迷っている。

あー決められれない。

 三種類の写真を見比べてみても、全く決められない。

「じゃあ、三つとも頼めばいいんじゃないか?」

「え?三つですか?」

「ああ。瑞稀と俺とでケーキセットを頼むんだ。瑞稀がチーズケーキで俺がプリンを頼んで、二人で半分こしよう。それで単品で苺のパフェも頼む。これなら三つとも食べられるよ」

「!!」

 魅力的すぎる提案に、瑞稀の目がキラキラする。

「せっかくのゆっくりデート。したいこと全部しよう」

 晴人が微笑むと、瑞稀の胸はキュンとし、瑞稀は「ハイ!」と元気よく返事をした。


 そして机の上に並べられたデザートたち。
 今度は晴人に隠し撮りされないように、最新の注意を払いながらデザートを撮ろうとしていると、店のスッタフの人に「お二人も一緒に写真、いかがですか?」と声をかけてもらい、晴人と瑞稀よりそう間にデザートが入る構図の写メを撮ってもらった。

晴人さんと一緒に映る写真、嬉しいな。

 こっそり瑞稀はスマホの待ち受けに、この写真を設定した。

 写真撮影も終わり、優雅なデザートタイムが始まる。

「おいしい」

 自然と瑞稀から笑みが溢れた。

「瑞稀、あ~んして」

「あ~ん……。美味しい」

 パクッと晴人に食べさせてもらい、デザートの美味しさで、瑞稀の言葉の語尾にハートマークがつきそうになっている。
 そんな瑞稀の姿をニコニコ見守る晴人。
 二人の周りには、穏やかな風が吹いていた。
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