愛され南田くんは、寂しがり屋の甘えたです 〜無自覚甘えたが止まりません〜

健のために♡

まだかな、まだかな～。

カーテンの隙間から少しばかり太陽の光が差し込む中、スヤスヤ眠る健の顔を覗き込み、携帯のアラームが鳴るのを、優斗はウキウキしながら待っている。

健、驚くかな？
喜んでくれるかな？

そんな事を考えていると

　　　　ーー♫♪♫ーー

携帯のアラームが鳴る。
と、同時に、
「健、おはよ‼︎」
待ってましたとばかりに、優斗はちゅっと健の唇にキスをした。

おはようの『キス』しちゃった。

自分でしておきながら優斗は照れ、健が起きるのを待っていたが、

…………。

微動だにせず起きない。

「ねぇ健、起きて。起きないと襲っちゃうぞ！」

冗談だけどね。

優斗がもう一度健にキスをしようとした時、

「うわぁ‼︎」
優斗は眠っているとばかり思っていた健に、腕を引っ張られ、ベットの中に引き込まれた。
「も～、健、起きてたの？」
健に抱きしめられながら、優斗はぷーっと頬を膨らませる。
「起きてない。優斗が襲ってくれないと、起きれない。だから優斗、早く襲ってきてよ」
悪戯っぽく健が微笑む。
「起きてる人は襲いません‼︎」
プイっと優斗は横を向く。
「じゃあ優斗は寝込みを襲うんだ。エッチだね」
パクっと健が優斗の耳を甘噛みすと、

「っあ…」

その刺激で優斗は甘い声が漏れてしまい、

「‼︎」

自分から仕掛けておきながら、優斗の反応に健が驚く。

「も～‼︎健のいじわる‼︎」
甘い声が出てしまった事で優斗の頬は真っ赤になり、健の胸をぽかぽか叩く。
「優斗の反応が可愛くて、ついつい、いじめたくなんの」
膨れる優斗の額に健がキスをする。

もー、本当に健はずるい。
そんなこと言われたら、なんでも許しちゃうじゃん……