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11(テレサ視点)
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「ああ、可哀想なテレサ……」
ロベルト様は私のことを労わってくれる……もちろん最初から嘘なんだけどね。
「ありがとうございます。でもね、私は大丈夫ですよ。母は強し、ですから。ロベルト様の子供を守る義務がありますから……」
この話は皇帝陛下の元に届き、お姉様とロベルト様の間に交わされた婚約の解消が発表された。同時に、私に対する評価はどんどん上がっていった。
「君が唯一の聖女と言うことでいいな」
皇帝陛下が言った。
「大丈夫です。まだ完璧ではございませんが、姉を超えた聖女になってみせますわっ!」
私に聖女の方法を指南してくれた研究者を招集し、私は聖女としての研鑽を続けた。研鑽を重ねていくうちに、神様からの予言がどんどん明確になっていった。皇帝陛下やロベルトは最初のうち、心配していた。お姉様との関係を完全に断絶してしまうことで、聖女として問題があるのではないかと。
結論から言えば、全く問題なかった。神様が求めるのは世界の秩序……つまりはこの世界における統治機構の安定なのだ。その側に私がいる……中枢にいるのだから、神様が私の味方になって、お姉様を排除するムーブメントになっていくのは当然の成り行きだと思われた。
お姉様に全ての面で勝利を納めることが出来た。後は聖女として、ロベルト様の子供をしっかりと産んで……人生全てがバラ色になるはずだった。
ロベルト様は私のことを労わってくれる……もちろん最初から嘘なんだけどね。
「ありがとうございます。でもね、私は大丈夫ですよ。母は強し、ですから。ロベルト様の子供を守る義務がありますから……」
この話は皇帝陛下の元に届き、お姉様とロベルト様の間に交わされた婚約の解消が発表された。同時に、私に対する評価はどんどん上がっていった。
「君が唯一の聖女と言うことでいいな」
皇帝陛下が言った。
「大丈夫です。まだ完璧ではございませんが、姉を超えた聖女になってみせますわっ!」
私に聖女の方法を指南してくれた研究者を招集し、私は聖女としての研鑽を続けた。研鑽を重ねていくうちに、神様からの予言がどんどん明確になっていった。皇帝陛下やロベルトは最初のうち、心配していた。お姉様との関係を完全に断絶してしまうことで、聖女として問題があるのではないかと。
結論から言えば、全く問題なかった。神様が求めるのは世界の秩序……つまりはこの世界における統治機構の安定なのだ。その側に私がいる……中枢にいるのだから、神様が私の味方になって、お姉様を排除するムーブメントになっていくのは当然の成り行きだと思われた。
お姉様に全ての面で勝利を納めることが出来た。後は聖女として、ロベルト様の子供をしっかりと産んで……人生全てがバラ色になるはずだった。
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