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4(テレサ視点)
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「お前はロベルト様の側室になるんだ!!!」
お父様から不意にこんなことを言われて、私は混乱した。
「ロベルト様って……誰ですか?」
「おいおい、冗談を言うなよ。ソフィアが嫁いだ、第一王子ロベルト様のことだよ」
お父様の言っていることは半分理解出来て、半分理解出来なかった。
「それって、つまり……どういうことですか?」
「ああっ…男を誑かす方面は強くても、頭は悪いのか……」
「だって、頭が良いのはお姉様の専売特許じゃないですか?」
「まあっ、それもそうか……」
お父様はロベルト様とお姉様の事情について、事細かく説明をしてくれた。そして、皇帝陛下が一刻も早く、ロベルト様の世継ぎを求めていることを知った。
「それで……どうして私なのですか?」
正直、お姉様の旦那様のところに自分が出向くなんて、変なことだと思った。そもそも、側室制度は令嬢の権利保護の観点でとっくの昔に廃止されたはずなのに。
「ああ、お前ほど魅力のある女であれば、ロベルト様を攻略するのも容易いと思ってな……」
「だとしても、お姉様の手前、それはあまりよろしくないのでは?」
「はあっ…お前は何も分かっていないな……」
お父様は溜息をついた。
「ソフィアは聖女…聖女に過ぎないのだ。あいつは要するに男みたいなものさ。令嬢なんだが、実際のところは国政を影で動かしているわけだからな。そう、女らしさなんて、どこにもない……」
そうさせたのはお父様では……なんて思ったけど。まあ、いいや。
「あいつは聖女で居続ければいい。聖女がその時代の最高位貴族と婚約することは決まったことだから仕方がない。だが、妃として王家に嫁ぐ意味は世継ぎを産むということもある。それが、あいつには出来ない。そうなった場合、他の令嬢を宛がって対処するしかないだろう?それに適任なのがお前ということさ……」
つまり、私がロベルト様の側室となるのは特例だった。確かに男友達は多かったが、婚約しようと思える魅力的な貴族はいなかった。私の価値観を最大限尊重してくれる貴族……ロベルト様だったらひょっとして?
お父様と皇帝陛下の間で秘密裏に話が進み、私は王宮に招かれた。そして、お姉様と再会を果たし、お姉様から一応の許可を頂いた。ロベルト様は……私が想像する以上の美男子であった。私の相手として不足はなかった。夜の相手はお姉様から私にすぐ変わった。
「ロベルト様?私って結構下品なんですよ?」
私はウソをつくのが苦手だった。すぐ正直になりたかった。学院では、公衆の面前では、美しく気品高い令嬢として振る舞うことが要求された。でも、ロベルト様と2人きりになったら……自分を隠す必要はなかった。
そう、みんなが思い描くほど、私は上品な令嬢ではない。むしろ、下品なのだ。ロベルト様の身体を舐め回す時も、ロベルト様を全身で受け入れる時も、私は動物のように下品な顔になる。本能的な男女の交わりを欲し、それを達成出来た時、満足する。
ロベルト様は行為が終わると、疲れ切ってすぐに寝入ってしまう。私はロベルト様の貴重な精気を全身で吸収し、一刻も早く子供を孕むように願掛けをする。
側室なんて地位で満足出来るのか……いや、出来ない。私は野心家なのだ。お姉様の次、なんてのは嫌なんだ。幼い頃から私の方がみんなから愛されていた。お姉様は聖女だから勉強ばかり、誰にも愛されていなかった。世界で一番愛される存在になる……この私が。そう信じて。毎晩毎晩、ロベルト様と続けた。
ゆくゆくは私が正妻になる……確信していた。
「おいおい、テレサ!もう無理だようっ……」
ロベルト様はすぐに疲れてしまう……最初はロベルト様のペースに合わせていたが、段々と欲求の敷居が高くなっていって、我慢出来なくなった。
「ええっ、もう終わりですか?早過ぎないですか?だから……子供が出来ないんですよ?」
私はロベルト様を時に罵倒した。そして、すぐさま上に乗っかって行為を続けるのだった。
「ねえっ…お願いだからもう無理だって!!!」
「お願いしたって……まだまだ出来るでしょう?第一王子がこれほど根性なしだなんて……みんな呆れてしまいますわよ???」
「ほらほら、もっと頑張って!!!」
ロベルト様の精気をどんどん吸収していく……ロベルト様は最初苦しそうなんだけど、段々と快楽に満たされた表情へと変わっていく。
「ひょっとして……こうして虐められるのがお好きなんですか???」
私がこう尋ねても、ロベルト様は答えない。でも分かる。答えはイエスなのだ。
「こんなこと……お姉様じゃ出来ないですものね……」
「くううっ…ここでソフィアの話をしないで……」
「あらあらっ……ひょっとして、お姉様に悪いとか思っているのですか?でもね、私の虜になってしまったら…そんなことなんて、どうでもよくなってしまいますわよっ!!!」
私色にロベルト様を染めていく。ロベルト様は時々抵抗を示した。でもね、私の魅力に取りつかれてしまったら、もう何も出来ないの。何も考えられないくらいに、ロベルト様の頭の中はめちゃくちゃ……。
こうして男を従えるのが、私は好きだった。王子でも関係ない。でもね、どっちにしてもロベルト様はまんざらでもないようだった。ロベルト様の子供を孕んだのは、ロベルト様と最初に交わってちょうど1カ月が経過した頃合いだった……。
お父様から不意にこんなことを言われて、私は混乱した。
「ロベルト様って……誰ですか?」
「おいおい、冗談を言うなよ。ソフィアが嫁いだ、第一王子ロベルト様のことだよ」
お父様の言っていることは半分理解出来て、半分理解出来なかった。
「それって、つまり……どういうことですか?」
「ああっ…男を誑かす方面は強くても、頭は悪いのか……」
「だって、頭が良いのはお姉様の専売特許じゃないですか?」
「まあっ、それもそうか……」
お父様はロベルト様とお姉様の事情について、事細かく説明をしてくれた。そして、皇帝陛下が一刻も早く、ロベルト様の世継ぎを求めていることを知った。
「それで……どうして私なのですか?」
正直、お姉様の旦那様のところに自分が出向くなんて、変なことだと思った。そもそも、側室制度は令嬢の権利保護の観点でとっくの昔に廃止されたはずなのに。
「ああ、お前ほど魅力のある女であれば、ロベルト様を攻略するのも容易いと思ってな……」
「だとしても、お姉様の手前、それはあまりよろしくないのでは?」
「はあっ…お前は何も分かっていないな……」
お父様は溜息をついた。
「ソフィアは聖女…聖女に過ぎないのだ。あいつは要するに男みたいなものさ。令嬢なんだが、実際のところは国政を影で動かしているわけだからな。そう、女らしさなんて、どこにもない……」
そうさせたのはお父様では……なんて思ったけど。まあ、いいや。
「あいつは聖女で居続ければいい。聖女がその時代の最高位貴族と婚約することは決まったことだから仕方がない。だが、妃として王家に嫁ぐ意味は世継ぎを産むということもある。それが、あいつには出来ない。そうなった場合、他の令嬢を宛がって対処するしかないだろう?それに適任なのがお前ということさ……」
つまり、私がロベルト様の側室となるのは特例だった。確かに男友達は多かったが、婚約しようと思える魅力的な貴族はいなかった。私の価値観を最大限尊重してくれる貴族……ロベルト様だったらひょっとして?
お父様と皇帝陛下の間で秘密裏に話が進み、私は王宮に招かれた。そして、お姉様と再会を果たし、お姉様から一応の許可を頂いた。ロベルト様は……私が想像する以上の美男子であった。私の相手として不足はなかった。夜の相手はお姉様から私にすぐ変わった。
「ロベルト様?私って結構下品なんですよ?」
私はウソをつくのが苦手だった。すぐ正直になりたかった。学院では、公衆の面前では、美しく気品高い令嬢として振る舞うことが要求された。でも、ロベルト様と2人きりになったら……自分を隠す必要はなかった。
そう、みんなが思い描くほど、私は上品な令嬢ではない。むしろ、下品なのだ。ロベルト様の身体を舐め回す時も、ロベルト様を全身で受け入れる時も、私は動物のように下品な顔になる。本能的な男女の交わりを欲し、それを達成出来た時、満足する。
ロベルト様は行為が終わると、疲れ切ってすぐに寝入ってしまう。私はロベルト様の貴重な精気を全身で吸収し、一刻も早く子供を孕むように願掛けをする。
側室なんて地位で満足出来るのか……いや、出来ない。私は野心家なのだ。お姉様の次、なんてのは嫌なんだ。幼い頃から私の方がみんなから愛されていた。お姉様は聖女だから勉強ばかり、誰にも愛されていなかった。世界で一番愛される存在になる……この私が。そう信じて。毎晩毎晩、ロベルト様と続けた。
ゆくゆくは私が正妻になる……確信していた。
「おいおい、テレサ!もう無理だようっ……」
ロベルト様はすぐに疲れてしまう……最初はロベルト様のペースに合わせていたが、段々と欲求の敷居が高くなっていって、我慢出来なくなった。
「ええっ、もう終わりですか?早過ぎないですか?だから……子供が出来ないんですよ?」
私はロベルト様を時に罵倒した。そして、すぐさま上に乗っかって行為を続けるのだった。
「ねえっ…お願いだからもう無理だって!!!」
「お願いしたって……まだまだ出来るでしょう?第一王子がこれほど根性なしだなんて……みんな呆れてしまいますわよ???」
「ほらほら、もっと頑張って!!!」
ロベルト様の精気をどんどん吸収していく……ロベルト様は最初苦しそうなんだけど、段々と快楽に満たされた表情へと変わっていく。
「ひょっとして……こうして虐められるのがお好きなんですか???」
私がこう尋ねても、ロベルト様は答えない。でも分かる。答えはイエスなのだ。
「こんなこと……お姉様じゃ出来ないですものね……」
「くううっ…ここでソフィアの話をしないで……」
「あらあらっ……ひょっとして、お姉様に悪いとか思っているのですか?でもね、私の虜になってしまったら…そんなことなんて、どうでもよくなってしまいますわよっ!!!」
私色にロベルト様を染めていく。ロベルト様は時々抵抗を示した。でもね、私の魅力に取りつかれてしまったら、もう何も出来ないの。何も考えられないくらいに、ロベルト様の頭の中はめちゃくちゃ……。
こうして男を従えるのが、私は好きだった。王子でも関係ない。でもね、どっちにしてもロベルト様はまんざらでもないようだった。ロベルト様の子供を孕んだのは、ロベルト様と最初に交わってちょうど1カ月が経過した頃合いだった……。
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