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交尾要因であるステイシーとキャサリン。2人の面識はあまりなかったのでしょう。

ポワソン様がステイシーを求めている間、キャサリンは隣の部屋にいて、二人の営みをそれとなく見守っているようでした。

(こうして相手をして下さるだけで嬉しいけど……あの女と交わる時間の方が長いのはどうして???)

キャサリンは疑問を感じているようでした。容姿はほぼ同じくらいですが、魅力的には自分の方がステイシーよりも勝っていると感じていたのです。

「君は従順な猫だ……さあ、もっと私のことを求めてくれ!!!!!」

ポワソン様はステイシーを求めました。すると、ステイシーも求めに応じておりました。

「ああああんっ……ポワソン様!!!!!」

「君は本当に純粋だな……ここまで頭が弱いから騙されるんだ……まあ、女はこのくらいのほうが可愛いってものかな……」

(私は可愛くないって言いたいのかしら???別にポワソン様に歯向かったことはなかったはずだけど……)

「あの女は……なんだか私のことを睨んでくるからな。そう言う女は許せない……と言うよりも、ふざけすぎなんだよな……」

(ふざけてる???そんなことはないと思うんだけど……)

「ああああっ、王子様。もっと私のことを認めてくださいね。そうじゃないと、死んでしまいますわ!!!」

「いいぞ、死んでしまいたいと思うんだったら、そのまま死んでしまいなさい!!!!!」

「分かりましたわ、あああんっ、王子様!!!!!」

そんな感じで時間が過ぎ……ステイシーは果ててしまいました。

「ステイシー……なかなかよかったぞ。さあ、交代だ……」

(やっと私の番が回って来る……!!!!!)

キャサリンは随分と長く待たされたのでしょう。

「おい、ステイシー???寝てしまったのかな???」

ポワソン様はステイシーに声をかけますが、ステイシーの反応はありませんでした。

「おいおい、ステイシー???どうしたんだ???疲れ切ったのか???」

幾ら声をかけても、全く反応しませんでした。

「ステイシー……どうしたんだ???」

気になってしまったキャサリンも部屋から出て、2人のいる部屋に入りました。

「ポワソン様???いかがなさいましたか???」

「ああ、ステイシーの反応がなくてね……困っているんだ……」

「ステイシーの反応がない???」

キャサリンもステイシーの元に駆けよって声をかけました。

「寝てしまったのかしら???」

幾ら声をかけても、揺さぶっても、目を覚ますことはありませんでした。

「ステイシー???」

「……………………………………………………」


「ひょっとして……死んでいる???」

「なんですって???」

驚くのも無理はありませんでした。だって、交尾するだけで死んでしまうなんて、そんな話はどこにもなかったのですから。

「おいおい、大変だ!!!!死んでるぞ!!!!」

「そんなバカな……」

「おおい、医者はいるか!!!!!」

ポワソン様は必死でした。もちろん、キャサリンはあまり慌てていませんでした。

(ポワソン様はやっぱり、この女の方がよかったのかしら???私のことなんて興味がない???まあ、仕方ないか。でも、どうしてだかわからないけど、こうして死んでくれたのだから、ライバルが一人減ったってことかな……)

貴族と言うのは、常にライバル意識を張り巡らせる生き物ですから、最終的にはこう言った考え方しか出来なくなるのでした。まあ、仕方のないことなのですけれどもね。
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